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短編工場 の商品レビュー

3.5

205件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    69

  3. 3つ

    89

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

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2020/01/24
  • ネタバレ

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とびきりの短編集と銘打たれてはいるものの玉石混交。短編故の楽しさは充分味わえる。この中では熊谷達也の川崎船がベスト。浅田次郎はマンネリ気味だけど、並べてて読むとやはり文章が上手。

Posted byブクログ

2020/01/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジャンルごちゃまぜでいろんな作者の作品を楽しめる本。道尾秀介以外は読んだことがない作家だったので、新鮮だった。 面白かったのは以下の作品。 『ゆがんだ子供』道尾秀介 冴えないサラリーマンが駅のホームで怪しい少年て出会う話。 短いけど怖い。子供の不気味な顔や声がひしひしと伝わってくる。特にこの台詞はビビったわ。デカい声で再生されて耳に残った。 「ぴいいぃぃぃんぽおおおぉぉぉぉぉぉん!」 P39 俺は元から道尾さんが好きだからこういうテイストが好き。この本で初めて彼さんを知った人にはかなりインパクトがある作品かもしれない。 『ここが青山』奥田英朗 勤め先の会社が倒産してクビになった男が家事に挑み奮闘する話。 入りからいきなり暗い展開に...と思ったがそんなことはなかった。真剣に家事をして奥さんの気持ちを理解しようとする姿がかわいかった。文字だけで家事の大変さが伝わってきたなー。俺は不器用だから家事できそうにもないや。ごめんね、未来の奥さん。 『じごくゆきっ』桜庭一樹 女生徒と女教師がかけおちする話。 セリフの言い回しが独特でクセになる。 「大人になりたくないのっ。だれかのおかあさんになりたくないのっ。だれの奥さんにもなりたくないのっ。だれか、たすけてぇ」 P108 物語も現実なのか夢なのか絶妙なラインで展開するので、不思議な感覚になった。でも最後で一気に現実に戻されちゃった。 『チヨ子』宮部みゆき 着ぐるみを被ったら周りの人間がおもちゃに見える話。 トイストーリーみたいでほっこりした。自分は小さい頃どんなおもちゃを大切にしてたか思いながら読みすすめた。自分だったら黄色いトラック、恐竜、ロボットになるのかな。 『陽だまりの詩』乙一 アンドロイドが死という感情を感じる話。 徐々に人間っぽくなって、彼の死を感じてくるアンドロイドに感動した。 最後がほんと素敵。 私は知った。死とは、喪失感だったのだ。 P240 自分も死ぬ時、こんな素敵な人に寄り添って死ねるといいな。 『しんちゃんの自転車』荻原浩 女の子が死んだ幼なじみの男の子と自転車に乗る話。 幽霊ものなのにまったく怖くない。しんちゃんが大人に憧れてカッコつけてるの可愛い。俺も小さい頃好きな女の子の前でイキッてる時期があったのだろうか。 「俺が教えたなんて誰にも言うなよ。また先生におこられちゃうから。約束だぞ」 「がってんしょうたくん」 P315 がってんしょうたくん、耳に残る。 小学生とかって自分たちで言葉をつくるよね。それがクラスとかで流行ったりしてさ、秘密の合言葉みたいになるんだ。小学生のとき仲良かった、りょうくん、だいちゃん、ゆきひろくん、みんなで遊んだ記憶が蘇った。今はもうまったく会ってないけど、みんな元気にしてるかな。

Posted byブクログ

2019/12/07

好きな作家が参加していたことと、古本屋で割引されていたので購入。 目当ての作家以外にも、「名前は聞いたことあるけど読んだことないなぁ」という作家の小説をつまみ食いできて、とてもお得感がある。 個人的に最も面白かったのが、「ここが青山/著・奥田英朗」(この著者の作品は未読)。『現在...

好きな作家が参加していたことと、古本屋で割引されていたので購入。 目当ての作家以外にも、「名前は聞いたことあるけど読んだことないなぁ」という作家の小説をつまみ食いできて、とてもお得感がある。 個人的に最も面白かったのが、「ここが青山/著・奥田英朗」(この著者の作品は未読)。『現在』の視点で見ると、少し考えさせられる内容だった。

Posted byブクログ

2019/08/25

作者がバラバラの短編集。 読み比べてみると、自分に合う作家とそうでない作家がよくわかった。これまでも好きな井坂幸太郎や奥田英朗はやはり読んでいてしっくりくる。また、これまで読んだことがなかった熊谷達也や村山由佳も良くて、今度別の作品も読んでみたいと思った。たまにこのような短編集を...

作者がバラバラの短編集。 読み比べてみると、自分に合う作家とそうでない作家がよくわかった。これまでも好きな井坂幸太郎や奥田英朗はやはり読んでいてしっくりくる。また、これまで読んだことがなかった熊谷達也や村山由佳も良くて、今度別の作品も読んでみたいと思った。たまにこのような短編集を読むのも、視野が広がって良かった。

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2019/06/05

2.5かなぁ。 借りて読んだもの。自分の好みの読み物ではないと途端に全然入ってこなくなる…! 改めて思ったのは、昔の時代もの、方言ものはわたしはあまり得意ではない… でもそれも含めて、自分の嗜好がわかる意味でも短編集はよいなと感じた。 お気に入りは伊坂さんの太陽のシール

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2019/05/17

すごくよ読みやすかった。 これまで読んだことの無い作家さんの作品に触れられるとてもいい機会になりました。 どの話もとてもよかったけれど、桜木紫乃さんと浅田次郎さんの2作が好きでした。 お二方の本をAmazonで購入してみました。 こういう短編をコンスタントに読んでいきたいと思いま...

すごくよ読みやすかった。 これまで読んだことの無い作家さんの作品に触れられるとてもいい機会になりました。 どの話もとてもよかったけれど、桜木紫乃さんと浅田次郎さんの2作が好きでした。 お二方の本をAmazonで購入してみました。 こういう短編をコンスタントに読んでいきたいと思いました。

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2019/03/24

顔ぶれが豪華ですね。それぞれ、読みごたえもあったのですが、寄せ集めた感あり。共通のテーマなりがあった方が良かった気もします。乙一さんの短編が一番好きかも

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2019/03/18
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2019/3/18 なかなか豪華な面々の短編集。 昔々にこいつの本は二度と読まないと思った村上由佳が入っていて、どうかな?印象変わるかな?と恐れか期待かわからん気持ちがあったけど変わらず。 私は今後もこの人の本は読まないだろう。 嫌な話をいい話風に書くとこが嫌い。 最後がこの人やったから読後感がイマイチやけど他は十分おもしろかったよ。 でも短編やし燃え上がるものはないです。

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2022/08/04

ふだん読まない作家さんのお話がサクッと読めて、たまには短編もいいな〜! 対称的にみえるけど、「ここが青山」と「金鵄のもとに」がとてもよかった。 どう生きるかより、どう死ぬかを自分で選ぶことを許された人間のほうがある意味恵まれていると思う。 石田衣良の書く文章は元々あまり得意では...

ふだん読まない作家さんのお話がサクッと読めて、たまには短編もいいな〜! 対称的にみえるけど、「ここが青山」と「金鵄のもとに」がとてもよかった。 どう生きるかより、どう死ぬかを自分で選ぶことを許された人間のほうがある意味恵まれていると思う。 石田衣良の書く文章は元々あまり得意ではなくて、今回もやっぱりウーンって感じで…… 再々々々チャレンジ?くらい。 懲りずにまた読むけど。 あとは桜庭一樹。 大好きな作家。 昔は大切だったはずのことをいつのまにか忘れていて、名前もつけられないぼんやりした気持ちだから鮮明には思い出せなくて、だけど確かにあったし大切だったなって感情が、べつになんでもない瞬間にふっと呼び起こされるあの感じ。 これ以上の言葉で説明できない。 そういうのがほんとうにいいなっていつも読むと思うから、きっと作者が書きたいものなんだろうな、もしくは私が彼女の文章からそこばっかり拾いたがっているのか。 そっちな気もする。 エモーショナルの境地。

Posted byブクログ

2019/01/02
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人間いたるところに青山あり という言葉を知った 響きもいいし意味もいい。 かみさまの娘 奈津子はヤラれちゃっただけなのでは。。男と連絡取れなくなってるし。。 じこくゆきっ ちょっとおぞましく感じた 男の作家の人が書いた百合 陽だまりの詩 AIってこんなかな、人の心も人それぞれで、感じ方も皆違う。自分が感じたことのある恐怖や喪失感も他の人と一緒なのかな。自分と他人でもどこまで共感できているかわからない 同じ人間でも。 AIに意識は宿りますかね。わかりませんです難しくて。 金鵄のもとに 戦後の描写が生々しく感じられた。染井のやさぐれた言動が、戦地で悲惨な目にあって心を傷つけたかをあらわしている。 しんちゃんの自転車 自分が子供のとき、自転車に名前をつけていた「にじゅうろく」って、26インチだったから。なんか思い出した。 約束 テンプレみたいな、キッズのロードムービー ヤンチャ死亡、、。

Posted byブクログ