逃走 の商品レビュー
今まで読んだ薬丸作品に比べると、そんなに重い感じではなかったし、文章もわかりやすく、さくさく読めました。途中で結末もわかってしまったけど、さすが薬丸さん、グイグイ読ませる魅力がありますね。
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薬丸岳らしい一冊。登場人物と、人間関係の丁寧な描写。 実の父親の正体がって言う結末自体には、驚きもないけど、終始一貫してテーマに沿って話が進む中で、その世界に入り込んだ感覚になれるのは、さすが。
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施設で育った裕輔と美恵子。店の借金返済のため保険金目当てに母文恵が父大輔を殺したと思ってきた。 ところが裕輔がある雑誌で見たラーメン屋店主秋山の顔は大輔にそっくりだった。店にて問い詰めたが誤って転倒、死んでしまい、警察に追われる事になる。 実は美恵子は文恵と秋山の子だった。...
施設で育った裕輔と美恵子。店の借金返済のため保険金目当てに母文恵が父大輔を殺したと思ってきた。 ところが裕輔がある雑誌で見たラーメン屋店主秋山の顔は大輔にそっくりだった。店にて問い詰めたが誤って転倒、死んでしまい、警察に追われる事になる。 実は美恵子は文恵と秋山の子だった。大輔と文恵はチンピラ秋山を殺害し、偽装殺人とし、大輔は八代として生きる事とした。裕輔は秋山の件を警察に分かるように逃走を図る。 最近の法改正で時効が無くなり、家族共に暮らす事ができなくない中、施設で参加する花火大会で同じ景色を見る事を大輔と文恵は約束していた。 刑務所の裕輔へ美恵子からの手紙が届く。本当の家族である兄貴をずっと待っている、と。 逃走の目的がだんだんと分かってくるうまい展開だった。
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文庫版のあとがきで、単行本と大きく異なっているとあり、気になって何が違うのか確かめたくなり読んでみました。確かに結構設定やストーリーが違いました。通常であれば先に発行された単行本の完成度が低いがために文庫本で改訂した、と思いますが、個人的には単行本の全体的に(特に)終盤の展開、エピローグ)の方がわかりやすくて好きです。最後の美恵子からの手紙は文庫版にもあった方がよかったと思うのですが。。。手紙の内容は心打たれるものがありました。家族よりも強い絆はあるんだと。。
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2008年から2009年に新聞連載されたものを大幅に改稿して2012年に刊行された薬丸岳作品。 後の『ハードラック』『誓約』と同じく、逃走サスペンスではありますが、今作、人を殴打した際に誤って殺してしまい逃走する青年、彼を心配する妹、殺された人物と顔見知りの刑事、の3人の視点で描...
2008年から2009年に新聞連載されたものを大幅に改稿して2012年に刊行された薬丸岳作品。 後の『ハードラック』『誓約』と同じく、逃走サスペンスではありますが、今作、人を殴打した際に誤って殺してしまい逃走する青年、彼を心配する妹、殺された人物と顔見知りの刑事、の3人の視点で描かれるため、逃走サスペンスとも、加害者家族を描いた社会派サスペンスとも、刑事物とも読めますが、自分としては、それぞれに興味が分散してしまいました。 流石の薬丸クオリティを保ってはいますが、薬丸岳作品の中では軽い読み応え。 読み終わって、テレ朝・東映の刑事ドラマの中でも切ないストーリーを観終わった時のような感じもしました。
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重い内容の本を読んだ後の、 軽くさくさく読める息抜き的な本。 あぁそう、あぁそう、と思いながら、さっさと読んだ。 可もなく不可もなく。
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初めて手に取った作家。なかなかの切ない展開ではあったけど、ミステリとして面白かった。他のも読んでみたい。 個人的には新婚旅行で行った白浜が出てきたり、広島が出てきたりと偶然にも縁のある地名ばかりだったのてやたら親近感が湧いた。
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どんな理由であれ殺人はないわ〜。正直に話してくれれば父を……。 いや、そもそも出発点が間違っているのだから、別の選択肢はなかったのかもしれない。 逃走してまで確認しなければいけなかったこと。知らないほうがいいことであっても、やはり事実は知りたくなるものか。
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児童養護施設で育った兄妹。 ラーメン屋の店主を殺害した兄は、ある目的を持って、警察の操作から逃げ続ける。 隠された事実、2人の不幸な過去が徐々に明かされていく。 読みやすく、先が気になり、一気に行きました。 途中である程度予測がつき、その予測はほぼほぼ当たっていましたが、少しあ...
児童養護施設で育った兄妹。 ラーメン屋の店主を殺害した兄は、ある目的を持って、警察の操作から逃げ続ける。 隠された事実、2人の不幸な過去が徐々に明かされていく。 読みやすく、先が気になり、一気に行きました。 途中である程度予測がつき、その予測はほぼほぼ当たっていましたが、少しあっけない終わり方だったかな。 それぞれの愛が深いがために起こった殺人事件。 不幸な2人に、いつか幸せな日々が来ますように。
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先が気になって数時間で読んでしまった。 薬丸サンの作品は本当読みやすい。 なかなか真相が分からず、自分なりに推理するも当たらず。。 ラストで真実が明かされ、やるせなくなったけど、篤史がイイ奴だったー。 ラスト手前の子供の頃の礼って言って裕輔を逃がしたところはちょっと泣いた。
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