ダイナー の商品レビュー

平山夢明【著】

2013/03/23

お金欲しさに携帯闇サイトで、あやしいバイトに募集したオオバカナコは、雇い主の失敗に巻き込まれ、散々な拷問をされたあげくに売り飛ばされてしまう。しかも売られた先は、殺し屋専門のダイナー。元殺し屋の凄腕シェフ、ボンベロと、ありえないほど狂った個性的な殺し屋たちに、毎日殺されそうな目に合いながら、ウェイトレスをする羽目に。

拷問や殺しの描写はすごいエグいんだけど、カナコが、ずっとギリギリのとこで、運と機転でなんとかしてくカンジとか、ボンベロとの関係が少しずつ変わってくとことか、殺し屋なのになんかにくめない人たちとか、急展開する筋書きとか、なんかわからないけど、すごい勢いあって、気になって一気に読んでしまった。面白かったです。

そして、グロい表現とバーガーなんて連想させるようなものが並んでるのに、絶妙なバランスがそうさせてるのか、バーガー食べたくなるんだよね、マジおいしそうで。ああ、おいしいバーガー食べたい…。

2013/03/23

最初の出だしが良かっただけに、ものすごい期待を裏切られた感がある。
読み進めるとチープな表現と内容のオンパレード。
なぜこの本が評価が高いか分からなかった。

レビューにグロいと書かれている方が多くいるが、実際それほどグロくはない。
ダークなグロさではなく、ポップなグロさで全体的にはライトな感じだ。
薄気味悪さや本当のグロさを求めるなら圧倒的に貴志祐介の表現力の方が上回っている。

2013/03/12

エロと食欲は両立しないて持論があるのだけど、グロと食欲は両立するんだ、て気付かされた一冊。

人様にオススメはできないけど、最近の作品ではぶっちぎりのパワーある怪作だったよ。

屈強な男たちやモノホンのキチガイが集う『殺し屋専門の定食屋（ダイナー）』に放り込まれた主人公は、『役に立たなくなったら殺す』という条件で働くことになる。

特筆すべきは、このアンナミラーズ風のウェイトレスの制服を着た主人公が、日本人のアラサー女だってこと！
その名もオオバカナコ。
戦力としての男としても、道具としての女としても中途半端な三十路女が、このダイナーでほんとうにひどい目に合うのだけれど、その様がどうしようもなく救いがなくて笑う。

冒頭一行目で金髪のボインが『コンビーフの缶をネジ開ける金具』みたいなやつで生爪を剥がされるのだけれど、冒頭一行目にそのシーンを持ってくるセンスが作品性を物語る。
強いヤツは抵抗してグチャグチャになって死ぬし、弱いヤツはシンプルにコロコロ死ぬよ。

その一方で、ダイナーで出されるバーガーの描写が秀逸。あふれる肉汁、トロトロのチーズ、つけあわせのポテトにいたるまで天才コックボンベロの心遣いが見てとれる。

そして、なぜ食堂なのか？という問いは、時折見える殺し屋たちの心の傷を際立たせる。
彼ら共に戦ったカナコの最後の決断が潔く見えるのは、ショーウィンドウじゃなくって汚物の中のダイヤのほうが美しく見えるって、ただそれだけの理由かしら？

2013/03/01

某サイトのおススメで見かけたことをきっかけに手に取った本なのですが・・・。う～ん期待外れ。一言で表現すれば、とても筋の通らない『レオン』を読まされた感じです。私の頭の中ではボンベロがずっとコック帽をかぶったジャン・レノで、オオバカナコがずっと少し不細工に脳内変換されたナタリー・ポートマンでした。
　こういう本もあるのでしょうが、なかなか私には突拍子も無い、脈絡が無さすぎる作品と感じました。まあ殺し屋が集まるＤＩＮＥＲというその時点である程度「飛んだ」設定は覚悟していたのですが、足りない。具体的には「殺人者の集まるＤＩＮＥＲ」ということで、そこにくる殺人者たちの背景であるとか人物描写をもっと掘り下げていくことを期待するのですが、そこが全然だと思いました。ドラマチックに仕上げてはいるのですが、何か薄っぺらい。よくあるドラマテイストに最後は美しく散らせればいいんでしょ的なものと感じました。

　料理の描写は良かったと思います。とても美味しそうなハンバーガーの画が頭に浮かびました。どうせならＤＩＮＥＲなんて絞らずにもっといろんな料理を提供するレストランにすればいいのに・・・なんて思ったりしました。

2013/03/01

暴力と食と、なるほどな組み合わせ。殺し屋達が集う食堂の話、平山夢明初めて読んだけど、やぁ面白かった。登場人物(ほとんど殺し屋)が多いのにキャラが立ってて全く飽きずに最後まで一気に読めた。あんまり文章自体は好きじゃないんだけど、補って余りあるストーリーテリング。あと、ハンバーガーがとにかく美味しそう。

2013/02/27

う～～む
やっぱり、平山夢明さんだった。スプラッターで、ややエロでグロくて、通勤電車ではちょっと……
最後はあっけないほどのスピードで終幕へ。それまでのテンポと大違いでえっ？？？？と言ってる間に終わって最後のエピソードへちょっと無理やりって気がしないでもない。

2013/02/25

なん度も読んでいるお気に入り！
ただ、楽しませてくれる！そういうのも最近少ないんじゃないかと思う中、ダイナーはダレたところが無く最後まで一気に読める。
痛い描写が多いけどなんか大丈夫だったんですよ（笑
パテの焼ける匂いと人が死ぬ匂い。
あー…ハンバーガー食いてぇな…

2013/02/24

姉に教えられて読んでみたけど、言うほどグロくなかったかな。
拷問の描写とかは確かにキツイとこもあるけど、これは主人公と殺し屋達のやり取りや、殺し屋達の戦いを楽しむ本だと思う。

2013/02/22

グロさと、美味しさと、人間臭い物語りが融合した新感覚ストーリー。これは今までにない読了感がある。ラストもいい。

2013/02/18

サクサク読めます。
人が人と思えないような死に方をしますがサクサク進みすぎてグロく感じている間もあまりなく読みきってしまいます。

雰囲気が「レオン」に似てますね。