まほろ駅前番外地 の商品レビュー
1巻で出てきた人達や新たなまほろ住民からの依頼をこなしていく短編集。 頑固なおじさんだと思ってた人が実は可愛い目的をもって多田便利軒を読んでいたことがわかったり、認知症のおばあちゃんの若き日の恋だったりを知れて解像度が高まった。
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前作を読み終わってすぐに、続編となる本作を探してしまった。たぶんもう、この世界から抜けられない…。 一つ一つの物語は、単独でもとても素晴らしいが、全体としての膨らみ深みは本当に素晴らしく、人も街も流れる時間も積み重なっていく日々も、確かにここにあり、「まほろ駅前」で触れ合いすれ違...
前作を読み終わってすぐに、続編となる本作を探してしまった。たぶんもう、この世界から抜けられない…。 一つ一つの物語は、単独でもとても素晴らしいが、全体としての膨らみ深みは本当に素晴らしく、人も街も流れる時間も積み重なっていく日々も、確かにここにあり、「まほろ駅前」で触れ合いすれ違う程度に共に暮らしている、そこにいつの間にか自分も加わってしまっている。 次を買いに行かなくては。
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『一生、あの気持ちを知らずに過ごすひともいるだろうが、わたしは知ってよかったと思ってるよ。』曽根田のばあちゃんのひと言グッときた。 こんな辛くて悲しい気持ちなんて知りたくなかったって思った時もあるけど、知ったことで人に優しくできる自分になれてる、はずなので結果オーライ!
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傑作と名高い(私の中で)まほろ駅前の多田と行天コンビが帰ってきた。変わらずトラブルに見舞われながら、個性的な仲間たちと右往左往。それでもちゃんと解決にまで持っていく二人がめちゃ愛おしい。絶対男二人のアレコレを描きたくてこの二人の話が生まれたのではないかと思うくらいバディ感が満載だ...
傑作と名高い(私の中で)まほろ駅前の多田と行天コンビが帰ってきた。変わらずトラブルに見舞われながら、個性的な仲間たちと右往左往。それでもちゃんと解決にまで持っていく二人がめちゃ愛おしい。絶対男二人のアレコレを描きたくてこの二人の話が生まれたのではないかと思うくらいバディ感が満載だ。ぜひ今後も楽しい便利軒を!
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読み終わった後、人間というものの存在がとても愛おしくなった。多様な人物が登場するこの小説は、その多様さでもって人間の在り方を描きだしている。愛するものに対しての接し方。忘れようと思っても心に有り続ける記憶。決して華美にでなく、自分の周りにある「普通」のことのように、それらは描かれ...
読み終わった後、人間というものの存在がとても愛おしくなった。多様な人物が登場するこの小説は、その多様さでもって人間の在り方を描きだしている。愛するものに対しての接し方。忘れようと思っても心に有り続ける記憶。決して華美にでなく、自分の周りにある「普通」のことのように、それらは描かれる。前作の終わり、「幸福は再生する」という言葉が出てきたが、それぞれの人間にとっての「幸福」が、再生、というか生み出されていく。そう簡単ではないけれど、着実に、少しずつ。登場人物がどこかにいるような気になる描き方が好き。
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まほろシリーズ第二弾。七つの短編からなる本作。東京の外れに位置する都市南西部最大の町「まひろ市」で便利屋を便利屋を営む多田と行天が帰ってきた。 忙しい日常の中で、誰かの手を借りられればな。と思ったりする。 「重いタンスの後ろに年金手帳を落としたとき」 「庭掃除をしなければいけ...
まほろシリーズ第二弾。七つの短編からなる本作。東京の外れに位置する都市南西部最大の町「まひろ市」で便利屋を便利屋を営む多田と行天が帰ってきた。 忙しい日常の中で、誰かの手を借りられればな。と思ったりする。 「重いタンスの後ろに年金手帳を落としたとき」 「庭掃除をしなければいけないのに気乗りしないとき」 「買い物に行きたいのにぎっくり腰になってしまったとき」 「なんとなく誰かにそばにいてほしいとき」 そこで登場するのが、多田便利軒だ。なんでも引き受けます。仕事の腕前は「終わり良ければすべて良し」。そんな感じ。 そんな便利屋が過ごす「まほろ市」での平凡(?)な日常を描く作品で安心して読めます。 「だれかに必要とされるってことは、だれかの希望になるってこと」 日常のちょっとしたことに幸せが溢れている。 前作では、「幸福の再生」をテーマに物語は進みましたが、本作では、便利屋の周りの人物にもフォーカスが当てられ、便利軒の世界は一層広く、賑やかで、カラフルに楽しめます。二作目ではありますが、本作だけでも十分楽しめると思います。ただ前作「まほろ駅前多田便利軒」を読んでからであれば、本作を何倍も楽しめると思います。 「あ〜疲れたな〜」って「癒しがほしい〜」って 思う方がいましたら、まほろ多田便利軒に依頼してみてはいかがですか? あなたの心を軽くしてくれること間違いなしだと思いますよ。
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2022/07/27 読了。 感想は某所のブログで書いたものの再掲です! ・7月18日に読み始め、27日に読み終えました。 ・三浦しをん…… ・愛ですね。めちゃくちゃ愛の話でした。嬉しい~~~。 ・前作の『まほろ駅前多田便利軒』で依頼者だったりちらりと関わってきた人が主人公になっている短編が何本か入っていて、どれもこれも良かった。「岡夫人は観察する」が一番好きかも。 ・「そして生活は続く」というコンセプト(?)の話が好きなんだわな、結局…… 生活の話が好き! ・「菊子は行天に会って、策略と駆け引きを知った。つまるところ、恋を知ったのであった。」という一文があるんだけど(ここの"行天"は"行天春彦"ではなかったりする)、ホウ恋とは策略と駆け引き…… と思って、また知識が増えた。 ・三浦しをんさあ、なんでこんなに愛の話描くのがうまいのかな? 三浦しをん、『愛なき世界』の単行本出したときに朝日のインタビューで恋愛の定義を聞かれたときに「まぐわいたいと思うか否か」と言っていたのだけど(2018年のインタビューだから今はどうか知らない)、私が好きな三浦しをんの愛の話って、ほとんど肉体関係にないんだよな。まあこれは「恋愛」の定義であって「愛」の定義の話じゃないんだけども…… ・でも作品内で明確に「恋愛」が絡んできたものはみんな肉体関係持ってたかも。『愛なき世界』はそもそもくっついてないので除外。 https://book.asahi.com/article/11917176 ・↑これ。 ・あと多田さあ!!! 前作もそうだったけど行天にやさしいこと言ってあげて!!! この前も思ったこと口にも行動にも出さないで当たり障りないこと言った!!!! ・でもその当たり障りないことだったり、柔いところにガッチリと触れないところが行天にとっては大きな救いなのかもしれませんね。 ・助けてください、三浦しをんさん。
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まほろ駅前多田便利軒の登場人物の短編。それぞれが個性的で、愛すべきキャラなので楽しんで読める。 最後は少し行天の暗い過去も垣間見える。
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便利屋の多田と行天の元へ舞い込む様々依頼。 お馴染みの依頼者さんたちの背景も少し見えてきて、さらに親しみが持てる。 相変わらず多田さんは貧乏くじを引く感じだし、行天の行動はぶっ飛んでるし。 この二人のつかず離れずな関係も変わらないのかな。 深いところにはお互い触れないような。 不...
便利屋の多田と行天の元へ舞い込む様々依頼。 お馴染みの依頼者さんたちの背景も少し見えてきて、さらに親しみが持てる。 相変わらず多田さんは貧乏くじを引く感じだし、行天の行動はぶっ飛んでるし。 この二人のつかず離れずな関係も変わらないのかな。 深いところにはお互い触れないような。 不思議な二人。 愛だの恋だの語るイメージはないけど、もう一度そんな幸せがあってもいいのにな。
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まほろシリーズの第二作は、スピンオフ作品。まほろに住む人々が主人公となって物語ることで、キャラクターたちの輪郭がより鮮明に浮かび上がり、息づかいまで伝わってきます。この作品を読むことで、第一作や第三作がより魅力的に感じられること間違いなし!
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