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ふがいない僕は空を見た の商品レビュー

3.8

635件のお客様レビュー

  1. 5つ

    140

  2. 4つ

    235

  3. 3つ

    160

  4. 2つ

    35

  5. 1つ

    11

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2012/10/16

このデビュー作より、二作目を先に読んでしまっていた。 文庫で出ていたので即買い。 もっと早く読みたかった! この作家は好きだ。 思春期の男子高校生の鬱屈した思いをなぜ、中年女性作家が描けるのか。描けるからこそプロなんだよな。 近所の主婦と不倫をする男子高校生と、彼を取り巻く家...

このデビュー作より、二作目を先に読んでしまっていた。 文庫で出ていたので即買い。 もっと早く読みたかった! この作家は好きだ。 思春期の男子高校生の鬱屈した思いをなぜ、中年女性作家が描けるのか。描けるからこそプロなんだよな。 近所の主婦と不倫をする男子高校生と、彼を取り巻く家族や友人たちの連作短編集。最初の「ミクマリ」はR18小説大賞を受賞しただけあって、青春官能小説の趣。こういうのは大好きだ。高校生と主婦の少し変わったセックスにおける汗と汁の匂いまで伝わってきそう。 主人公に思いを寄せる、ガールフレンドの一途な思いを描いた「2035年のオーガズム」は、処女を彼に捧げたいという切実な思いが心を揺さぶった。 これ以外の作品だって、異なる筆致に、心は鷲づかみされっぱなしだった。久しぶりにキュンキュンくる作品だった。 鬱屈とした世界にかすかな光を灯し、風穴を開けるような小説だ。

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2012/10/15

ハードカバーで読んでとても気に入っていた作品。文庫化を楽しみにしていた。 改めて読んでみて、「わたしはこの小説に安心をもらったのだな」とおもいあたる。肯定も優しさも支持もない物語(作者の視線とは別に)だが、じぶんが星の数ほどもいる人間のひとりなのに、そこら辺にいるちっぽけなひとり...

ハードカバーで読んでとても気に入っていた作品。文庫化を楽しみにしていた。 改めて読んでみて、「わたしはこの小説に安心をもらったのだな」とおもいあたる。肯定も優しさも支持もない物語(作者の視線とは別に)だが、じぶんが星の数ほどもいる人間のひとりなのに、そこら辺にいるちっぽけなひとりなのに苦しくて仕方のないあれこれを「あなたにとっての物語」として置き換えることを許してくれたような気がしたから。 この人物の向こうにわたしのあの部分がある、とおもえばガタガタなじぶんも少しは許せるかもしれない。 表紙の青空がうつくしい。

Posted byブクログ

2012/10/14

こういう群像劇は好きだな。登場人物全員が強い個性を持っている。 性描写も多いけど、エロくは無く、人間の本能的な物が描かれている。 各編、読み終わった後に爽快感があり、一冊読了した後には清々しさがやって来た。 久しぶりに良い小説に出会えた感じがする。

Posted byブクログ

2012/10/13

重松清氏の解説に惹かれて購入。 不覚にもちょっと泣いてしまった。 特に、『花粉・受粉』に心揺さぶられる。 生きるってどうしようもなくやるせないし、生きる意味なんてきっと死ぬまで答えは見つからない。 共感できるわけでもなく、救いもないのに、心地良い読後感はどこからくるんだろう。 こ...

重松清氏の解説に惹かれて購入。 不覚にもちょっと泣いてしまった。 特に、『花粉・受粉』に心揺さぶられる。 生きるってどうしようもなくやるせないし、生きる意味なんてきっと死ぬまで答えは見つからない。 共感できるわけでもなく、救いもないのに、心地良い読後感はどこからくるんだろう。 こういうジャンルの作品は、どうしてもセンセーショナルな扱いを受けてしまいがちだけど、読書がすきな人には変な先入観を持たずに是非一度読んでほしい作品。 映画も気になるけど、瑛太弟がものすごく苦手なので、だいぶ躊躇……。

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2012/10/13

「晴天の迷いクジラ」が読みたく文庫化されるのをまっていましたが、同作家の作品が文庫化されたようなので・・・。 前半はエロ過ぎて電車の中ではなかなk読みにくい作品でした。初めての経験ってその人のその後の人生・恋愛を左右するからこそ・・・だね。

Posted byブクログ

2012/10/12

重松清さん、激賞!という帯につられて読んだ。 斎藤くんとあんずの話より、福田くんと田岡さんの話が良かった。 やっかいなものを大なり小なり抱えている、きっとみんな。 好みかどうかという部分では微妙。 窪さんの他の作品を読むかはわからない。

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2012/10/11

ふがいないというか、どうしようもないというか、キラキラした人が出てこないゆえのなんとも虚しい雰囲気がたまらない。 一風変わったスポットの当て方だと思った。

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2012/10/11

後半になるにつれどんどん引き込まれていきました。 登場人物につきまとう虚しさが、読む人によっては苦痛かもしれません。 でもきっとこの虚しさは、生活をしている人たちはみんな経験したことのあるものだと思います。 それを抱えたまま生き続ける鬱屈さに共感できるものがありました。 美しい...

後半になるにつれどんどん引き込まれていきました。 登場人物につきまとう虚しさが、読む人によっては苦痛かもしれません。 でもきっとこの虚しさは、生活をしている人たちはみんな経験したことのあるものだと思います。 それを抱えたまま生き続ける鬱屈さに共感できるものがありました。 美しい小説でした。 2012.10.11

Posted byブクログ

2012/10/10

それぞれの登場人物の視点で物語が絡まっていくのが面白いけど、あまり印象に残らない。日常の物語で人それぞれ小さな闇とドラマがあるんだと思った。

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2012/10/08

待ちに待った文庫化で、R-18と知らなく購入。 通勤電車の中で読んでて、朝からびっくりした(笑) なるほどのR-18。だけど、それだけじゃない。 なんだろう、このめちゃくちゃ人間臭い物語。 なんか、読み終えた後、いろんな意味で「はぁ~」ってなってしまった。 個人的にはあんずのそ...

待ちに待った文庫化で、R-18と知らなく購入。 通勤電車の中で読んでて、朝からびっくりした(笑) なるほどのR-18。だけど、それだけじゃない。 なんだろう、このめちゃくちゃ人間臭い物語。 なんか、読み終えた後、いろんな意味で「はぁ~」ってなってしまった。 個人的にはあんずのその後がすっごく心配になった。

Posted byブクログ