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静かなる大恐慌 の商品レビュー

3.8

23件のお客様レビュー

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2012/12/22

グローバル化の進展によって効率化圧力が高まり、格差が拡大することによって社会が不安定化することから、これを安定化させるために福祉の充実が求められる。したがって、グローバル化を求めるなら「小さな政府」ではなくむしろ「大きな政府」を指向しなければならないとする作者の立論は、これまでの...

グローバル化の進展によって効率化圧力が高まり、格差が拡大することによって社会が不安定化することから、これを安定化させるために福祉の充実が求められる。したがって、グローバル化を求めるなら「小さな政府」ではなくむしろ「大きな政府」を指向しなければならないとする作者の立論は、これまでの「常識」からすると非常に意外だったが、かなりの説得力を感じた。 経済学で主流の計量分析ではなく、歴史パターンの分析による論の展開というのも、新しい視点を与えてくれていい。 短いながら好著。

Posted byブクログ

2013/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国家資本主義と、自由資本主義。 保護主義と、国家思想の対立。 国家主権 民主政治 グローバル化 のバランス。 資本主義の本質は、借金返済。 投資での発展。 深化するグローバル化→製造力の流出→国内、地方の疲弊→内需縮小。 恩恵を受ける者とそうでない者の格差も生み出す。 海外依存の高さによる、世界的恐慌での日本の反動ダメージの増加。 グローバル化終焉のサイクルは不可避。 過去二回は世界大戦での終焉。 今回は静かに終焉を迎えられるのか? その後にどう対応するか?

Posted byブクログ

2012/12/18

グローバル化は必然的に経済の不安定化をもたらし、対応していくためには大きな政府が必要、もしくは、グローバル化は行き詰まり、保護主義など脱グローバル化を惹起すると説く。また、この不安定な世の中では、投資の社会化が課題とのこと。これといって新しいことが書かれているわけではないので、初...

グローバル化は必然的に経済の不安定化をもたらし、対応していくためには大きな政府が必要、もしくは、グローバル化は行き詰まり、保護主義など脱グローバル化を惹起すると説く。また、この不安定な世の中では、投資の社会化が課題とのこと。これといって新しいことが書かれているわけではないので、初心者向けかな。

Posted byブクログ

2012/11/21

当然と思って疑ってないことをひっくり返してくれるような、そんな嬉しい本に時々出会いますが、この本はまさにそれに当てはまります。 このデフレで内需の成長が望めない中、またこの円高の環境下で、日本が生き残って行くには、海外に出て行くしかない。グローバル化は当然の流れであるとみんな思...

当然と思って疑ってないことをひっくり返してくれるような、そんな嬉しい本に時々出会いますが、この本はまさにそれに当てはまります。 このデフレで内需の成長が望めない中、またこの円高の環境下で、日本が生き残って行くには、海外に出て行くしかない。グローバル化は当然の流れであるとみんな思っているし、僕もそう思っていましたが… グローバル化が進むということは、国と国との間の利害関係が明確に発生し、それが軋轢を生むという事。 この風潮は第一次世界対戦前の世界といっしょだそうです。 昨今の中国との関係もまた違った視点で見れるようになります。 名著だとおもいます。再読して、もう一度今までの視点を整理したい。

Posted byブクログ

2012/11/12

非常にわかり易く丁寧に書かれた本でお勧めなのですが、 日本の現在の官僚主導の立法&行政システムで公共投資やら 大きな政府やらに向かうと、危険が更に増幅されます。 もう、根っこの原因を取り除く時間がなさそうなので、 絶望の未来になりそうです。

Posted byブクログ

2012/11/05

資本主義経済の不安定性、それを何とか安定させるため政府機能が肥大化せざるを得ないこと、などが前半では大変分かりやすく説明されています。で、そのことをどのように評価するか、また、どのように克服するか、資本主義経済に代替するどの様な社会を構想するか、という後半部分になると、著者の価値...

資本主義経済の不安定性、それを何とか安定させるため政府機能が肥大化せざるを得ないこと、などが前半では大変分かりやすく説明されています。で、そのことをどのように評価するか、また、どのように克服するか、資本主義経済に代替するどの様な社会を構想するか、という後半部分になると、著者の価値観による説明になっていると感じます。その価値観を全面否定する気はないのですが、現代日本の問題は、著者のような価値観を持つ者とそれと正反対の価値観を持つ者とが併存しており、両者が併存して生きていける社会を構築していくのか、一つの価値観による社会を構築していく方法が果たして存在するのか、という点が最大の課題だと思うのですが。という訳で、とりあえずポランニーを読んでみます!

Posted byブクログ

2012/11/05

グローバル化は大きな政府に帰結する、ということと、グローバル化は直線的に起こるわけではないこと、資本主義は本質的に国家資本主義である、ということをつまみ食いしました。ちっともグローバルでない市井の人は、何をすればいいんだろう。

Posted byブクログ

2012/10/31

■グローバル経済 A.グローバル化は決して一直線に拡大していくプロセスではありませんし、歴史の揺るがざる必然というわけでもありません。 グローバル化はその過程で国家の対立をむしろ高めてしまう。 歴史を振り返れば明らかなように、グローバル化は歴史上、何度も起きては崩れてきました。...

■グローバル経済 A.グローバル化は決して一直線に拡大していくプロセスではありませんし、歴史の揺るがざる必然というわけでもありません。 グローバル化はその過程で国家の対立をむしろ高めてしまう。 歴史を振り返れば明らかなように、グローバル化は歴史上、何度も起きては崩れてきました。 B.将来に向かっての次の一歩は、政治的扇動とか時期尚早の実験によって生ずるのではなく、思想から生じるに違いない。

Posted byブクログ

2012/10/30

グローバル化について、いい勉強になる本。関係ないけど、本書でも引用されてるし、シュンペーター読まにゃいかんかな。

Posted byブクログ

2012/10/25

日本の経済事情に限定せず、資本主義とグローバル化の向かう先を論じる。 経済面からだけでなく政治面や人間の感情も交えて分析している点がとても良い。 グローバル化は決して歴史の必然ではなく、不況の今こそ経済のあり方を考え直す必要がある。

Posted byブクログ