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天平グレート・ジャーニー の商品レビュー

3.7

16件のお客様レビュー

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2013/03/04

本職の小説家ではないせいか文のこなれ具合は今一つだが、題材や話の展開は面白い。 約1500年前の人々が生き生きと描かれている。

Posted byブクログ

2013/02/17

遣唐使の命がけ具合というのは想像を絶する。 文字通りの命がけ、行きも帰りも命の保証はない。 エンジンはおろか、羅針盤すらない時代の航海だ。 よくまあ、こういう事業を国家予算でやったものだなあ、と今どきの視点からだとおもってしまう。 喩えて言うなら、おまえちょっと火星まで行って来...

遣唐使の命がけ具合というのは想像を絶する。 文字通りの命がけ、行きも帰りも命の保証はない。 エンジンはおろか、羅針盤すらない時代の航海だ。 よくまあ、こういう事業を国家予算でやったものだなあ、と今どきの視点からだとおもってしまう。 喩えて言うなら、おまえちょっと火星まで行って来い、ただし、ロケットがうまく飛ぶかどうかも分からんし、帰りの燃料は向こうで調達してねー、という感覚だろうか? そういう事業に税金を投入することを、国民が納得するだろうか? 唐から優れた諸々を学ぶ切実を、それだけ当時の人々が抱いていたということだ。命を賭けるだけの価値があると。 遣唐使のことについては殆ど知らないので、この小説の中でどれだけが史実に即していてどれだけが作者の創造に寄るものなのかは全く分からない。平群広成という人が、艱難辛苦の末に日本に帰りついたということは『続日本記』に書かれているらしい。 ところで、この小説に出てくる人物はどうもしみったれている。主人公たる平群広成からして、およそヒーロータイプではなく、状況に右往左往し流されるままだし、後は歴史上有名な阿倍仲麻呂や下道(吉備)真備は自分のことしか考えてないし、それ以外の人たちも小役人タイプばかりだし。 およそ、大河ドラマ並みの冒険譚なのに、大河ドラマにはなりにくいなあ。

Posted byブクログ

2013/02/01

遣唐使の判官である平群広成が巡った広範囲にわたる旅行の物語。著者は、この時代がご専門の学者。ストーリーテリングとしては、今ひとつだが、題材が面白い。 奈良時代、旅行記、冒険などが好きな人には向きます。

Posted byブクログ

2013/01/26

読みやすい!ストーリーも面白い。しかし、作品としての完成度はあまり高くないかな…。作者は大学の先輩というのは驚きました。

Posted byブクログ

2013/01/05

過積載と嵐のせいで難破、遭難してしまう遣唐使たちの物語。 主人公の平群広成の凡人だけど、純朴なところが共感を呼びますな。国のために働きたい、という公共心と私欲のバランスをとりつつ働く登場人物たちの姿がリアルでよい。 しかし、新羅や渤海を虎や龍にたとえ、日本をネズミと考えるって...

過積載と嵐のせいで難破、遭難してしまう遣唐使たちの物語。 主人公の平群広成の凡人だけど、純朴なところが共感を呼びますな。国のために働きたい、という公共心と私欲のバランスをとりつつ働く登場人物たちの姿がリアルでよい。 しかし、新羅や渤海を虎や龍にたとえ、日本をネズミと考えるってのはちょっと自虐すぎない?と思いました。唐に対しても同様。まー、当時から「からごころ」っつう外国をありがたがって、自国を低く見る傾向はあったんでしょうけど。

Posted byブクログ

2012/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上野誠の歴史小説。 天平年間に行われた第十回遣唐使の物語。 奈良時代という、歴史小説ではいささかマイナーな時代ですw 主役は判官(遣唐大使、副使に次ぐナンバー3)の平群広成。 本来は楽人である彼が、はからずも唐・崑崙・渤海を巡り、当時最大の国際人となる大冒険。 ただし、崑崙というと通常は中国の崑崙山脈なので、西域まで冒険したと思いがちですが、実際には林邑国(現在のベトナム)がこの頃は"崑崙"と自称していただけです(^O^; 遣唐使船の建造から始まり、進物の準備、人選、留学希望者らの賄賂、航海の危険、唐のお役所仕事による苛立ち。 特に帰国では嵐に遭い、平群広成の第三船が崑崙まで流され、海賊の襲撃、王都での軟禁、脱出して再び唐へ、帰国のための駆け引き、新羅との緊迫情勢や、そのための渤海国の経由など、数々の苦難が描かれています。 そして彼が持ち帰った名宝「全浅香」とは? 熊・虎・どぶ鼠の謎とは? 遣唐使というと、阿倍仲麻呂や吉備真備らが有名ですが、彼らの次の回の遣唐使のお話です。 この回の遣唐使には、唐に残留した留学生は居なかったんですね? 阿倍仲麻呂や吉備真備らがかなり意地悪そうに描かれていますが、超大国に長期滞在していた人というのは、母国の同胞たちの目にはそう映るんでしょうねw 近年存在が確認された、唐で客死した留学生・井真成も登場します。 阿倍仲麻呂、吉備真備、井真成、玄昉、山上憶良、多治比広成、聖武天皇、玄宗皇帝、ついでに藤原仲麻呂と、奈良時代のオールスター総出演♪ 秦朝元が、もっとも役に立った智恵者ですねwww ところで全浅香は、結局何本あったの? ニン、トン♪

Posted byブクログ