獣の奏者(4) の商品レビュー
この国と獣達の歴史を紐解き、謎を解き明かし、全てを見届けるため、エリンは戦場に赴く。終盤の戦闘シーンは、息をつかせぬスピード感で一気に結末へと向かっていく。全ての物は移り行き、変化しないものはない。自分は心の松明にどのようや光をともしていこうかと、余韻に浸りながら想いをはせた。
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元々2巻で完結してた物語の続編だという。そんな事を全く感じさせない緻密な舞台設定。壮大な物語を破綻させる事なく受け止める世界観に圧倒されました。 2巻からほとんど登場しない人もいるけど、キチンと完結してくれました。大満足です。
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ついに完結。 意外性や強く感動する場面は無かったが、エリンの物語を最後までかき切ってくれた作者の心意気に感謝!
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全体を通して最も印象的だったのは、エリンと王獣の関係について。 生物単体としての力には圧倒的に差があるにもかかわらず、その力のバランスとは反対に人が王獣を管理している世界。 自ら望んでいることでもあるのだが、大きな社会の流れの中で、王獣と接する機会の多いエリンの危険を伴う立場がよ...
全体を通して最も印象的だったのは、エリンと王獣の関係について。 生物単体としての力には圧倒的に差があるにもかかわらず、その力のバランスとは反対に人が王獣を管理している世界。 自ら望んでいることでもあるのだが、大きな社会の流れの中で、王獣と接する機会の多いエリンの危険を伴う立場がよく描かれている。 その中で、自分の意思を曲げずに尊重し、王獣への理解を進めようとするエリンの姿がとても純粋に綺麗に見える。 人生をかけて王獣と向き合ったエリンだが、最後の最後まで人と王獣、エリンとリランの関係が型に収まらなかったところが歯痒くて、でもそれが小説の終わりとしてはとても良かった。 費やした時間や想いが物事の結果を必ずしも成功に導くわけではないけれど、やれるだけのことはやったと自分で思えることってとても凄いことだと思うし、そう思えたならきっとその人は報われているんではないかなと思う。 エリンの生き様がとてもかっこいい素敵な小説でした。 合本版で読んだのは失敗でした。 1つの本として読むにはあまりにも長かった。。 読み終えて他の人の感想を見ていると、どうやら2までで1度完結している模様。 さらっと読み返してみると確かに2までが抜群に面白かった。 3.4.外伝も面白かったけれど、それまでとは一気に時間軸が変わるので別の物語として見たほうが自然かもしれません。
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人と獣との間にある大きな隔たりを少しでも埋めたくて。 言葉が通じても思いは伝わらず争いが絶えない人という生きものの愚かさを知ってもなお、その先の道を探したくて。 知って、知って、考えて…。 エリンが探求し続けて得た知識が、 後世に長く継がれていくことを願います。
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エリンシリーズ最終巻。 闘蛇、王獣に続いて、夫のイアルと息子のジェシ。 生き物の謎を解き明かすために過ごしてきたエリンが、人間という生き物と向かい合う。 家族の絆も、人生のほとんどを共に過ごしてきた王獣との絆も、とても大切に描かれていて感動。 ヨジェとアルハンの関係も、その名も、...
エリンシリーズ最終巻。 闘蛇、王獣に続いて、夫のイアルと息子のジェシ。 生き物の謎を解き明かすために過ごしてきたエリンが、人間という生き物と向かい合う。 家族の絆も、人生のほとんどを共に過ごしてきた王獣との絆も、とても大切に描かれていて感動。 ヨジェとアルハンの関係も、その名も、1つずつ謎が埋まっていく。 完結編は、国や人が沢山出てきて、追いつかなくなったりしたけど、やっぱりこのシリーズは面白い。
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- ネタバレ
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悲しい悲しい悲しい…悲しくて、2巻で読み終わっておけばよかったと思った。5巻目も買っているけれど、結末を知ってしまった以上読める気がしない。 最初から最後まで、苦しくて暗くて辛いお話だった。でも、読み止められなくて、引き込まれてしまった。
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シリーズの完結編ですね。 その世界観を最後まで見事にまとめてあげてると思いました。夢中で読みました。 人間は、争うことをやめない生き物だなお思います。
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最後まで、崩れることない、圧倒的世界観。 胸がいっぱいになります。 言葉が見つかりません。 とにかく、ぜひ読んでください!
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読んでいて重く苦しい展開に、何度か手が止まってしまった… 良い話だけれども、気持ちが引きずられてしまうので注意。 王獣を操る方法を見つけてしまったエリンの葛藤は、アインシュタインなどの科学者の葛藤と同じものなんだろうな。 国と人命と王獣と家族。 全部を抱えるエリンの覚悟が悲しい。
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