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FPGA入門 の商品レビュー

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2013/01/04

本書は題名からも分かる様にFPGAの入門書です。 電子回路について全くの初心者レベルの読者向けに書かれており、FPGAってよく分からないけれども挑戦してみようかと言う方におすすめな内容となっています。 冒頭、FPGAや組み込みシステム、集積回路がどの様なものであるかと言った解説...

本書は題名からも分かる様にFPGAの入門書です。 電子回路について全くの初心者レベルの読者向けに書かれており、FPGAってよく分からないけれども挑戦してみようかと言う方におすすめな内容となっています。 冒頭、FPGAや組み込みシステム、集積回路がどの様なものであるかと言った解説が行われ、続いて実際にxilinx社製FPGAを使う為の環境構築方法の案内や同社製ツールISE WebPackの使い方等が解説されており、その後、実際の回路設計に移っています。 尚、本書は(若干触れてはいるものの)ハードウェア記述言語(HDL:Hardware Description Language)を使った回路設計ではなく、ツール上で図形表示されているANDゲートやらNOTゲートなどをつなげて回路を製作していく手法を解説しており、その点、類書とは違った内容となっています。 本書で設計している回路はせいぜいカウンター等基本的なものとなっているのですが、それでもハードウェア記述言語を使っていないので(少なくとも私の目にはかえって)ややこしく(めんどくさく?)なっている様に見えます。 とは言え、全くプログラミング経験がない読者にとっては、HDLを使った設計はそれだけでやる気を削ぐ可能性もあり、それを考えると「HDLは補助的な位置付け」と言う本書のスタンスは合理的なのかも知れません。 ただブール代数の解説もなく、カルノー図についてはその存在に触れているだけにも関わらず、論理展開&圧縮がなされている等、読者は難しいと感じた所は著者を信じて読み飛ばす、あるいは自分で調べると言った努力が必要になってくる感じです。 また、HDLについても(読めば分かりはしますが)この信号はいったい何の信号なのかと言った説明をコメントで記述していると、より読みやすくなっていたのではないかと思います。 尚、私が読んだのは初版なのですが、本書内に誤記がいくつか見当たりました。 2版以降でこれらが訂正されるかは分かりませんが、気になる方は実際に本屋などで手にとって確認されてみるといいかも知れません。 "#著者のサイトに正誤表があります。"

Posted byブクログ