グローバル・ヒストリーとは何か の商品レビュー
「世界史の語り方」についての史学史的な潮流の概説書。マクニールやダイアモンド、フクヤマやハンティントンなど世間一般的に話題になった「世界史本」への専門家からの評価や批判もざっくり把握できる。2008年の記述とはいえわりかし参考になった。 ナラティブを大きく類型化して章分けされてい...
「世界史の語り方」についての史学史的な潮流の概説書。マクニールやダイアモンド、フクヤマやハンティントンなど世間一般的に話題になった「世界史本」への専門家からの評価や批判もざっくり把握できる。2008年の記述とはいえわりかし参考になった。 ナラティブを大きく類型化して章分けされている: 1章 大きな物語。中世までの神話や旅行記など 2章 伝播。人類・民族の移動を重視。カヴァリ=スフォルツァ、その「二重相続理論」への批判。 3章 収斂。西欧を中心とした発展段階論。マルクス、それへの批判。 4章 伝染。疫病の重視。マクニール。ジャレド・ダイアモンド、それへの批判。 5章 システム。ウォーラーステインの「近代世界システム」。それへのフランクの反発と発展。 6章 近年の「グローバル・ヒストリー学」と展望。
Posted by
- 1