一番やさしい公会計の本 の商品レビュー
従来の地方自治法に基づく地方公会計制度と企業会計方式による新地方公会計制度の双方をコンパクトに解説。 そもそも会計とはどういうものかというところから説き起こされ、図・表も豊富に使われていて、確かにわかりやすい。 ただ、会計年度独立の例外として、明許繰越を取り上げずに事故繰越を例示...
従来の地方自治法に基づく地方公会計制度と企業会計方式による新地方公会計制度の双方をコンパクトに解説。 そもそも会計とはどういうものかというところから説き起こされ、図・表も豊富に使われていて、確かにわかりやすい。 ただ、会計年度独立の例外として、明許繰越を取り上げずに事故繰越を例示とするなど、地方自治の実務に詳しいわけではない監査法人の方が執筆されていることの限界も垣間見えた。 新地方公会計制度については、その目的や内容については理解したが、その意義についてはあまり納得できなかった。固定資産台帳の整備は必要だと思うが、資産・債務管理に信地方公会計が必要なのだろうか。既存の公有財産や地方債関連の資料で十分な気がする。また、フルコストによる行政評価といっても、結局、バーチャルなものにならざるをえないと思う。正直、新地方公会計は労多くして益少なし、という感がどうしても拭えなかった。
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