シフォン・リボン・シフォン の商品レビュー
下着やさんのはなし みんないろいろあんねやな、ていう話 ヘビーな話もあるけど そういうのもだいじ
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サクリフェイスシリーズで興味をもったのでこの作家の本を読んでいっています。 全く違う雰囲気です。サクリフェイスシリーズが異色だったのかな。 まあ、このような感じも嫌いじゃないです。 心の痛みを持ちながらも生きていく登場人物たち。でも心にさす光が心地いい読後感をよんでくれました。
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田舎町の下着屋さんの話。最初下着屋さんの回し者が書いた話かと思った。 下着は、自分の一番近くに身につけるもので普段人からは見えない部分。その下着を大切にすることが、自分を大切にすることにつながり、なんやかやで親の呪縛から主人公たちが解放されて自由に強く優しく生きていけるように...
田舎町の下着屋さんの話。最初下着屋さんの回し者が書いた話かと思った。 下着は、自分の一番近くに身につけるもので普段人からは見えない部分。その下着を大切にすることが、自分を大切にすることにつながり、なんやかやで親の呪縛から主人公たちが解放されて自由に強く優しく生きていけるようになるといった話。 親も自分に一番近く、他人には見えにくい部分。 下着を考えることで、自分のあるべき姿を考えるという話かなと思う。
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地方の小都市の商店街、ご多分にもれずシャッター街となりつつある川巻、そんな町の空き商店がランジェリーショップになった。場違いな感のあるお店の名前が「シフォン・リボン・シフォン」。そのお店に関わる人々の連作小説。 女性のランジェリー専門店という誰もが足を運ぶような店でない事が、かえ...
地方の小都市の商店街、ご多分にもれずシャッター街となりつつある川巻、そんな町の空き商店がランジェリーショップになった。場違いな感のあるお店の名前が「シフォン・リボン・シフォン」。そのお店に関わる人々の連作小説。 女性のランジェリー専門店という誰もが足を運ぶような店でない事が、かえって訳ありな客を呼び込む。店主を始め、地味で真面目で、それゆえ人にいいように使われている感がなくもない人たち。そんな、ありふれた人生の、一歩違えば不幸にもなりかねない危うさを描く。
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本屋だった店舗のあとにできたのはカラフルな下着屋さんだった。 一話と二話は下着屋さんの外の人の話。 三話・四話は、下着屋さんの話。 それぞれ、心に刺さっている刺の話。 誰もが、心にいくつかの刺を刺し、知ってか、知らずか、その刺と共に生きる。 けれども、その刺は気がついて、自分で...
本屋だった店舗のあとにできたのはカラフルな下着屋さんだった。 一話と二話は下着屋さんの外の人の話。 三話・四話は、下着屋さんの話。 それぞれ、心に刺さっている刺の話。 誰もが、心にいくつかの刺を刺し、知ってか、知らずか、その刺と共に生きる。 けれども、その刺は気がついて、自分で抜き、その傷を癒すこともできる。 特に親から刺された刺は、深く長くとどまっていることが多いが、それも、自分の気持ち次第で、抜き、癒すことができる。 そして、その時期は遅すぎるということはない。 自分らしく生きていくためにも、自分に刺さった刺に早く気づき、抜いて、癒していきたいものだ。、
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近藤史恵さんの書く優しい人間ドラマ。大きな事件もなければ、悪もない、普通の人々の日々。心の中にある小さな棘から逃げたり向き合ったり。その緩やかな変化を、丁寧な心情描写で描いていく短編4編。 全ての話が田舎のさびれた商店街に開店したランジェリーショップにまつわる話。病気だったり、...
近藤史恵さんの書く優しい人間ドラマ。大きな事件もなければ、悪もない、普通の人々の日々。心の中にある小さな棘から逃げたり向き合ったり。その緩やかな変化を、丁寧な心情描写で描いていく短編4編。 全ての話が田舎のさびれた商店街に開店したランジェリーショップにまつわる話。病気だったり、介護だったり、人に頼ることができない深い出来事が日々の普通の生活の中にある。それでも、ほんの少しの光が見えていれば何とか頑張れそうな気がする。 そんな後味の本でした。 近藤史恵さんの心理描写は、さりげないけれど、心にすっと入ってきて気持ちよく読めるのが好き。
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登場人物の心情がすごくリアル。日々生きていて、大なり小なり苛立ちや理不尽を感じる事って誰にでもあると思うけれど、そんな気持ちをふんわり受け止めて貰ったような気になりました。
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シフォン、リボン、レース、オーガンジー、フリル。。。 この歳になっても、そんなふわふわして綺麗なものが大好きだ。 キラキラのアイシャドウに、ほっぺたの真ん中にまんまるのチークをぽわんとのっけて 娘の参観日に出かけることはできないし、 リボン結びのひらひらワンピースで会社に出勤す...
シフォン、リボン、レース、オーガンジー、フリル。。。 この歳になっても、そんなふわふわして綺麗なものが大好きだ。 キラキラのアイシャドウに、ほっぺたの真ん中にまんまるのチークをぽわんとのっけて 娘の参観日に出かけることはできないし、 リボン結びのひらひらワンピースで会社に出勤することもできないように メイクや衣裳はどうしてもTPOに左右されるけれど、 誰に見せるわけでもないランジェリーでなら いつでも思いっきり、夢のように美しい世界に浸ることができる。 第一話、両親に劣等感という棘を全身に植え込まれ、家に縛り付けられていた佐菜子が 初めて繊細で美しい下着を身に着けることで、しがらみからふっと解放され 「きれいな下着を身に着けると、自分がとても大切に扱われているような気がするの」 とつぶやくシーンに、涙が溢れた。 私は、亡くなった母とは特に仲が悪かったわけではないけれど、 好きなファッションや、映画や漫画に関してはまるっきり理解が得られなかったので 外国の童話に出てくるお姫様に憧れていた幼い日、 ワカメちゃんを上回るベリーショートの髪に、茶系のかっちりしたスーツで ピアノの発表会に出され、こっそり泣いたことを思い出したりして。 人に美しさを誇示するためでもなく、男性の心を惑わすためでもなく、 自分の心と身体を大切に扱ってあげるために丁寧に作られたランジェリーが 思いがすれ違って隙間だらけなのに離れられない 母と娘、父と息子の間に送り込む風がやわらかく、清々しい。 教員一家に生まれ、「よりによって下着屋なんて!」と母に詰られながら 美しく繊細なランジェリーへの憧れを貫いて店を軌道に乗せ 同じように親との確執に悩むお客の心に寄り添う、オーナーのかなえが素敵で きれいなものが大好きな女の子たち! 今日もお気に入りの美しいランジェリーで 密やかに、うっとりと、自分にリボンをかけましょう♪ と囁きたくなります。
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美しい下着のお店のマダムかなえ。 佐菜子、篤紀、郷森の市原の奥様。 厄介な人がたくさん出てくるのに、優しい気持ちになる。 あたしも下着をつける事で解放される感覚を味わったり、視覚的にも幸せを感じたい。 心地良く読めた。
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