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尋ね人 の商品レビュー

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2012/09/10

平凡に暮らしてきた人と思い込んできた母美月には、かつて真剣に愛した人がいた。死を目前にしてその思いをうちあけられた李恵は、失踪した母の恋人の行方を追う。 もしかしたら秘めたままだったかもしれないことが、しだいに明らかになる。有名なアパレル会社のデザイナーのパートナーだった李絵の再...

平凡に暮らしてきた人と思い込んできた母美月には、かつて真剣に愛した人がいた。死を目前にしてその思いをうちあけられた李恵は、失踪した母の恋人の行方を追う。 もしかしたら秘めたままだったかもしれないことが、しだいに明らかになる。有名なアパレル会社のデザイナーのパートナーだった李絵の再生物語でもある。

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2012/08/27

時代背景、土地の特徴、事故の歴史、などなどよくよく調べていなければ書けないだろう部品がたくさんあります。さすが手練れという感じ。 主人公にはちょっと共感できないところも私にはありましたが、主人公の母の追う、こういう「忘れられない恋」、きっとでも現実にもあると私は信じます。 これ...

時代背景、土地の特徴、事故の歴史、などなどよくよく調べていなければ書けないだろう部品がたくさんあります。さすが手練れという感じ。 主人公にはちょっと共感できないところも私にはありましたが、主人公の母の追う、こういう「忘れられない恋」、きっとでも現実にもあると私は信じます。 これから更に年をとって、自分は最早これまで、と思った時に思い返すのはどんな恋なのだろう…ということを考えました。

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2012/07/22

「洞爺丸沈没」を柱に描いた恋愛小説だけれど、なんだかムリムリの設定、ロマンも感じないし、文体も古く繰り返しが多すぎ、東城人物のどの人も描ききれていない。

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2017/11/09

恋人と別れた李恵は、末期がんの母の世話をするために、東京から故郷の札幌へ戻って来た。ひょんなことから母の若い頃の話が始まり、初恋の相手が急に失踪したことを知る。先の短い母は彼が今だに行方不明のままでいるのがとても心残りだという。彼との思い出の文通の手紙の束を手掛かりに、李恵は彼の...

恋人と別れた李恵は、末期がんの母の世話をするために、東京から故郷の札幌へ戻って来た。ひょんなことから母の若い頃の話が始まり、初恋の相手が急に失踪したことを知る。先の短い母は彼が今だに行方不明のままでいるのがとても心残りだという。彼との思い出の文通の手紙の束を手掛かりに、李恵は彼の行方を捜すことになる。 子育てを終わり夫に先立たれた後、 余命を悟った母親が突然娘に語り始める 若かりし頃の大切に仕舞っておいた悲恋話。 聞きたいような聞きたくないような… 複雑な心境で「李恵」も聴いていたのだろう。 ストーリーは、函館の街を舞台に、 母と子、昭和と平成、二つの時代を挟んで展開していく。 台風による北海道洞爺丸転覆事故を旨く取り入れ、 初恋の彼が、失踪しても今だに生きているのでは。という 強い絆を感じさせる作品だった。 遠い彼方に置き忘れた母のロマンス。 ちょっとしたすれ違いから、悲恋は始まっていたのだろうが、 そんな誤解さえも、この時代ではセピア色に輝く思い出となっている。 老いても一生胸に残る そんな恋愛をした李恵の母をうらやましく思った。

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