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鍵のない夢を見る の商品レビュー

3.4

663件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    187

  3. 3つ

    272

  4. 2つ

    68

  5. 1つ

    10

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2020/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どの話も後味の悪い内容で暗い気持ちでいたら、最後の話でものすごく共感しました。 育児の疲れからくる幻覚。 ここまでのことはありませんが、あまりにも睡眠不足で似たような体験していました。 慢性疲労、腱鞘炎の痛み。 1日1日は長いというのに、あっという間に過ぎ去る時間。 辻村さんの実体験なのでしょうか。 すごくリアルでした。

Posted byブクログ

2020/01/17

直木賞受賞の著者の代表作...と言えるかは、賛否両論分かれるところだろう。状況の異なる5人の女性をメインにした短編集。心理描写は秀逸であるが、設定上、力業になっている編もあることは否めない。女性・母としての存在価値、フレームからの逸脱...。う~ん、でもこの世界観は嫌いじゃない。...

直木賞受賞の著者の代表作...と言えるかは、賛否両論分かれるところだろう。状況の異なる5人の女性をメインにした短編集。心理描写は秀逸であるが、設定上、力業になっている編もあることは否めない。女性・母としての存在価値、フレームからの逸脱...。う~ん、でもこの世界観は嫌いじゃない。 「夢見る力は、才能なのだ。夢を見るのは、無条件に正しさを信じることができる者だけに許された特権だ。疑いなく、正しさを信じること。その正しさを自分に強いることだ。」

Posted byブクログ

2020/01/13

それぞれの人の心の中の鍵があるんだなと思いました。 途中までは複雑だと思うところもありましたが、 人というリアルな人間が伝わりました。 私は幸せを感じているときに読むといいなと思いました。 辻村深月さんの作品はどれも興味があってとても大好きです。

Posted byブクログ

2019/12/22

ゴミ箱みたいな短編集だと思った。 それはこの小説がゴミのようなのではなく、女の自分が、見たくなくて目を逸らしたまま捨ててきた色んな感情が、この本の中にあったからだ。 ここに出てくる5人の愚かな女性たちは、わたしが現実に知っている人たちとどこか似ている。そう思いながら読んでいた。...

ゴミ箱みたいな短編集だと思った。 それはこの小説がゴミのようなのではなく、女の自分が、見たくなくて目を逸らしたまま捨ててきた色んな感情が、この本の中にあったからだ。 ここに出てくる5人の愚かな女性たちは、わたしが現実に知っている人たちとどこか似ている。そう思いながら読んでいた。誰だろうと考える。朧げながらそのシルエットは浮かぶが、気まぐれな真冬の暖かい湿った朝靄の向こうに立っているようでよく見えない。 はっきりしない。 子どもの時は「大人になったら、結婚して子どもを産んで家族を作る」それが当たり前だと思っていた。普通の家庭に育ったわたしは、それは努力せずに手に入る最低限の約束された未来だと信じていた。だけどそれが自分に訪れることがないと分かった今、立ち止まって振り返ること以外、一体何ができたんだろうと考える。 こういう小説は苦手だ。 不愉快なしこりだけが残る。 とてもよい本だとは思うけど、もう二度と読まない。

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2019/12/15

他人から見たら異常な、だけど本人には真剣な恋愛感。 全否定できないのは、誰でも経験あるからではないだろうか。あと少し、逸れた道だと気づいていれば。 そんなふうに切ない恋愛短編集。 すらっと読める文章、分量。読みやすすぎて、残りにくいかも?

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2019/12/16

 短編集。わたしそんなに短編集って好きじゃないかも、ってときどき思ったりもするんだけど、辻村深月にじゃっかん強い興味を持っている最近なので借りてみた。  ついでにいうと単行本で読むことにもハマっている。あとがきがない、解説がない。だから自分でいろいろ考えたり調べたりしてなんとか理...

 短編集。わたしそんなに短編集って好きじゃないかも、ってときどき思ったりもするんだけど、辻村深月にじゃっかん強い興味を持っている最近なので借りてみた。  ついでにいうと単行本で読むことにもハマっている。あとがきがない、解説がない。だから自分でいろいろ考えたり調べたりしてなんとか理解するしかない。あと表紙のデザインも楽しい。買うなら文庫、借りるなら単行本。でも重い。  身に覚えがある、というか、特定の人や記憶を否応なしに思い出させるような話が多かった。うわぁぁぁ  わたしの人生のいろーんなタイミングで、わりかし頻繁に、ともすれば奈落の底に落ちたかもしれない可能性に出くわしつつ、最終的には落ちなかったからこその今があるに違いないと思った。それは自分だけの力ではなくて。何事においてもわたしの勇気が足りなかったっていうのもあるけど。それより、奈落の方向へわたしを引きずろうとする人やものが現れて、わたしがそれに翻弄されるたび、それ以上の強さで、逆方向に引っ張り続けてくれた人とかものとかがその都度あって、常識に溢れたその引っ張りの有り難さとか大変さに気付かなくて、ふざけんなってわりと最近まで反抗的に思ってたけど、大きく踏み外すことなくここまで来られたのは、結局、すごく幸福なことだったと今は思う。今の感じ、けっこう好きだし。  ③④⑤の話はまじで身に覚えがありすぎて怖かった。わたしの体験や記憶を余すところなく文字に興してくださってありがとうございますって感じだった。

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2019/08/17

日常に起こるかもしれない犯罪の短編集 「仁志野町の泥棒」友人の母親が泥棒だったできごと 「石蕗南地区の放火」ヒーローになりたかった男 「美祢谷団地の逃亡者」ストーカー男と狙われた女 「芹葉大学の夢と殺人」夢追い男の転落 「君本家の誘拐」子育てママさんの夢と現実 個人的には「芹...

日常に起こるかもしれない犯罪の短編集 「仁志野町の泥棒」友人の母親が泥棒だったできごと 「石蕗南地区の放火」ヒーローになりたかった男 「美祢谷団地の逃亡者」ストーカー男と狙われた女 「芹葉大学の夢と殺人」夢追い男の転落 「君本家の誘拐」子育てママさんの夢と現実 個人的には「芹葉大学の夢と殺人」がよかったな~ このどうしようもない男の人が私の知っている人にすごく似ていて「あ~もしかしてY君のことか?」と思ってしまった。 虚栄心やいらんプライドで犯す犯罪 それは誰の中にも潜んでいる で、★2って… ごめん…あんまり好きな感じの小説じゃなかったのよね。 期待値が高かった分がっかり感が…

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2019/07/27

直木賞受賞ということで期待して読んだけれどどの短編も今ひとつ。放火、殺人、誘拐とミステリー風でありつつ途中からなんとなく展開が読めてしまった。 特に最後の赤ちゃんの誘拐の話はつまらないよいうより腹が立った。残念。

Posted byブクログ

2019/06/28

この話にどの人にも共感出来なかったけど、君本家の誘拐、を読んで…どれだけ大変な思いで育ててもらったんやろなぁって、また母に感謝した。自分が母になることがあるかはわからないけど、綺麗事じゃないことが改めてヒシヒシと感じれた。 辻村さんの表現力は凄すぎて、いつも映画を見終わったような...

この話にどの人にも共感出来なかったけど、君本家の誘拐、を読んで…どれだけ大変な思いで育ててもらったんやろなぁって、また母に感謝した。自分が母になることがあるかはわからないけど、綺麗事じゃないことが改めてヒシヒシと感じれた。 辻村さんの表現力は凄すぎて、いつも映画を見終わったような気分になる。

Posted byブクログ

2019/06/14

5つの短編が別々の犯罪をテーマに女性の視点で描かれています。辻村作品には自分の好きでない部分を棒でぐりぐりつつかれるような嫌な思いを受けることが多いのですが、今回はワイドショーの世界のようでいつもよりは遠く感じました。でもどれも全くの他人事ではなくどんな女性もどこかしらに少し持っ...

5つの短編が別々の犯罪をテーマに女性の視点で描かれています。辻村作品には自分の好きでない部分を棒でぐりぐりつつかれるような嫌な思いを受けることが多いのですが、今回はワイドショーの世界のようでいつもよりは遠く感じました。でもどれも全くの他人事ではなくどんな女性もどこかしらに少し持っていて何かの拍子に同じような運命を辿る可能性があるのではないかと思います。男性読者にはこの本の女性たちはただの愚か者でしょうか。一番手伝ってほしいときに夫が忙しくていなかった私には赤ちゃんの誘拐の話が特に印象的で悲しかったです。

Posted byブクログ