鍵のない夢を見る の商品レビュー
5つの短編どれもこんな人いそうでこんなことありそうでないようなリアルな感情が伝わってくるようでした。 最後の話はほんとにこんな風に悩んでる人いるんじゃない?って思いました。
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夢見ボーイと自意識過剰女の話が良かった。 そうなんだよな、若いうちは大きなこと言う男が眩しいんだよな……側から見ると完全アウトなのに離れない女の心情がリアルでした
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揺れ動く女性の心情を繊細に描写したことが直木賞につながったのか?タイトルの鍵のない夢を見る、「鍵」を「救い」と言い換えると納得できた。中でも、芹葉大学の夢と殺人の話が一番救いがなかった。絵本作家志望の大学生・未玖は、在学中に同じゼミの雄大に恋をする。心の繋がりよりも身体で繋がっている2人。雄大の医師になりたいという叶わない高い夢。雄大がゼミの准教授を殺害し、愛しき未玖を呼ぶ。未玖は一緒に逃げることを選択するが、雄大のまさかの「ごめんなさい」。雄大への復讐を実行した未玖の覚悟は絶望以外の何物でもなかった。
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泥棒の話で、不思議な感じって思って 放火の話で、気持ち悪い主人公 逃亡者の話で、ぞっとして 夢と殺人の話で、めちゃくちゃ引き込まれて 誘拐の話で、はらはらしました。 私は夢と殺人の話がいちばん刺さりました。好きという魔物の感情。夢見る力は才能…
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後味の悪さが残る。 いつまでも考えてしまうのは、それだけ印象に残ったということ? 5話はどれも、学校、地域、職場、家庭での女性たちの立場を、心の内を鮮やかに深く描いている。どれも心理描写が繊細、そこまで掘り下げて見せるのかと驚きと怖さを感じながら読む。 自分や身近な人の中にもあ...
後味の悪さが残る。 いつまでも考えてしまうのは、それだけ印象に残ったということ? 5話はどれも、学校、地域、職場、家庭での女性たちの立場を、心の内を鮮やかに深く描いている。どれも心理描写が繊細、そこまで掘り下げて見せるのかと驚きと怖さを感じながら読む。 自分や身近な人の中にもあるかもしれない感情、身近に起こり得るかもしれない話。だから怖い。 4話『芹葉大学の夢と殺人』では、こういう男性から離れられない主人公に痛みを感じながら、そういう心理が働くのかと衝撃を受けた。 辻村さん、凄すぎて怖いです。
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疎外感。 この物語の中にいる人たちは誰もが疎外感を感じ、もがいている。 ただただ、私も普通でいたいのに、という痛みと苦しみが様々な情動を麻痺させるようだ。 いったい普通とは、なんなのか。 普通に生きているはずが、余裕を失い、現実的にも心理的にも疎外感や孤独感を感じさせ、刹...
疎外感。 この物語の中にいる人たちは誰もが疎外感を感じ、もがいている。 ただただ、私も普通でいたいのに、という痛みと苦しみが様々な情動を麻痺させるようだ。 いったい普通とは、なんなのか。 普通に生きているはずが、余裕を失い、現実的にも心理的にも疎外感や孤独感を感じさせ、刹那的な時間を過ごしてしまう。 この刹那的に過ごしてしまう時間がより疎外と孤独を深めてしまうという病理的側面が生々しく、痛々しい。 2012年刊行だけれども、職場で女性を「〜ちゃん」と呼称し、ポットやら給湯云々をさせるというショーワ的薄気味悪さは軽視するべきではなく、だからこそ結婚や妊娠、出産という女性役割が強調され、そして理解と共感に乏しく自分勝手な男性たちがはがゆく苛立たしい。 きっとこれもこの物語の装置なのだろう。 しかし、同じ男性として自分もこうはなりたくないと思いつつなってしまうのでは、なってしまっているのでは、と恐ろしくぷるぷる震えてしまう。
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何かしらの犯罪に巻き込まれた女達の話、5つの短編集。 全てのオチが後味悪い、胸糞悪いです。 話は面白かった。 特に「石蕗南地区の放火」と「君本家の誘拐」は女性特有の悩み・焦燥を感じられて、面白かった。
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安定の辻村さんが読みたくて、借りてきました。 面白い‼️ 、、、けど物足りない。 短編が5つ入っていました。どれも日常の中で、ほんとに自分のすぐ近くで起こってもおかしくないようなリアル感。でも、短編なので、引き込まれる手前で話が終わってしまう。 できれば、同じシナリオのまま長編にして欲しい。どの話しも長編にできるくらい設定も中身も深いんで。ドラマなら1シーズン行けるのではないか。 2012年の直木賞作。
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自分の理想が実現しないとき、追い詰められたら、何をしてしまうか分からない。 そんな恐怖が書かれた5篇の中でも、一番身近で怖かったのが、『君本家の誘拐』。 生後10ヶ月の子どもを育てる女性の話。 育児ノイローゼになりかけている良枝の気持ちがよく分かり、同じことになったらとゾッとする...
自分の理想が実現しないとき、追い詰められたら、何をしてしまうか分からない。 そんな恐怖が書かれた5篇の中でも、一番身近で怖かったのが、『君本家の誘拐』。 生後10ヶ月の子どもを育てる女性の話。 育児ノイローゼになりかけている良枝の気持ちがよく分かり、同じことになったらとゾッとする。 さっきオムツを替えた記憶はあるが、それは夢の中のことで、もう一度替えないといけないとウンザリしてしまう所とか。 大事な子どもを誤って落としたり、誰かに攫われるような状況に置いてしまう夢や想像を見る。 育児は幸せな時間もたくさんあるけれど、それと同じくらい、しんどい時もある。
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直木賞受賞作品。短編5編。彼氏が欲しい、子供が欲しい等と願いながら転落していく人達の心の闇を突いてくる。記録してなかったが一度読んだ気が…。
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