きみがモテれば、社会は変わる。 の商品レビュー
稀代のナンパ師による激モテ必勝法(一部大嘘)。分厚い宮台本が手元に控えているのだけどなかなか読めなくて、簡単そうなこれを。けれどモテるのは簡単ではない。 「突然だけど、きみはモテていますか? モテないでしょうね…こんな本を読もうか、っていうくらいですし。」という書き出しで始まる...
稀代のナンパ師による激モテ必勝法(一部大嘘)。分厚い宮台本が手元に控えているのだけどなかなか読めなくて、簡単そうなこれを。けれどモテるのは簡単ではない。 「突然だけど、きみはモテていますか? モテないでしょうね…こんな本を読もうか、っていうくらいですし。」という書き出しで始まる。モテる方法も、もちろん書いてない。モテたくて仕方がない少年はこの時点で悶絶確定である。 だが。まったくクソなこの世の中でただしいものがあるとしたら、内から沸き上がる力だ、と。引き受けて、なんとかしようとするのだ、と。そりゃあ、モテるよね。そんなモテ男があらわれてくれば社会は変わるのだろう。 任せてブーたれるから、引き受ける、へ。このところその手の話をよく耳にするが、それをかなり端的に、また変わった入り口で描いた本。どうかモテてくれ、若者たちよ。
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「人から理解され、肯定され、承認されるとい感情的な安全は、自分にとって、そして相手にとって「生命の安全」さえ保障します。」 装丁や書き方からみて、おそらく未成年向けに書かれた本でしょうか。平易な言葉で書かれていてわかりにくい部分は無いのですが、宮台さんの知識や見識がギュッと濃...
「人から理解され、肯定され、承認されるとい感情的な安全は、自分にとって、そして相手にとって「生命の安全」さえ保障します。」 装丁や書き方からみて、おそらく未成年向けに書かれた本でしょうか。平易な言葉で書かれていてわかりにくい部分は無いのですが、宮台さんの知識や見識がギュッと濃縮されて「わかりやすい」という仮面を被せられている感じです。平易な文章の裏にある膨大な知識の量を感じてしまいゾクッとします。この恐ろしさは他にはないような気がします。 日本を「クソ社会」としてまぁボロカスに書いてるんですが、「内発性」「承認」このあたりのキーワードで大体まとめられるかと思います。他には、場所が主体であるという転回は新鮮でした、場所だって他者なんですね。
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タイトルからして期待していなかった本だったが、この本は、半端なかった! はっきりいって「モテるため」の本ではありません。 これからの日本で生き抜くための本です。 自殺、原発、政治、依存、ライフスタイル、若者、KYなど、現日本の社会構造がいかに狂っているか、よーく解ります。 ...
タイトルからして期待していなかった本だったが、この本は、半端なかった! はっきりいって「モテるため」の本ではありません。 これからの日本で生き抜くための本です。 自殺、原発、政治、依存、ライフスタイル、若者、KYなど、現日本の社会構造がいかに狂っているか、よーく解ります。 日本社会がクソ社会で終わっていると筆者は断言していて、それを社会学の観点からとてもわかりやすく、楽しく解説してくれます。自分が仕事でうすうす感じていた「日本社会」の虚無感、終わっている感を十分に説明してくれていて快感です。 便利さに明け暮れて何を犠牲にしているのか? 人任せなくせに、文句だけ言う日本人、 近所付き合いといった地域コミュニティの希薄は危険であること、 日本のカン違いスローフードなどなど。 やがてやってくるであろう「ジャッジメントデイ(日本の経済破綻)」に、まさしく「金の切れ目が縁の切れ目」とならないよう、いかに社会とつながっていられるか、強く自立していられるかを本気で考えたくなりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小手先のモテ・テクニックの本ではありません。 モテるとは、どういうことか?モテるためには 何を考え、どう行動し、どんな人間になればいいのか? そんな風に考えて実行したモテるやつが増えた社会が変わる! 社会学者・宮台真司の過激で面白い 内発性・白熱教室!
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思いっきり乱暴に言うと、大塚英志との対談「愚民社会」を中学生向けに平易な言葉でつづった著作。「愚民社会」はなかなか読み進まず1か月かかってしまったが、本書は2日で読んでしまった^^; 「任せてブーたれる」社会から「引き受けて考える」社会へ、それ以外は生き延びる道はない、との断言は...
思いっきり乱暴に言うと、大塚英志との対談「愚民社会」を中学生向けに平易な言葉でつづった著作。「愚民社会」はなかなか読み進まず1か月かかってしまったが、本書は2日で読んでしまった^^; 「任せてブーたれる」社会から「引き受けて考える」社会へ、それ以外は生き延びる道はない、との断言は、四十の身にも重い。
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勉強ばかりをシコシコやって、他は何にもわからない、他人と満足なコミュニケーションもできない、ただ偏差値が高いだけの利己的なバカにはなるな、それより内発性のある、内から湧き上がる力を持っている人間にならなくてはダメです。
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■友達に借りました。 カバーのデザインちょっと手に取りにくい感じなのね。。(カバーなしで借りました)社会学とモテといういいテーマね!3章のうまく生きればモテるのかはもぉーうほんとに同感であう。普通に生きていい人なだけはモテナイしグループワークできないとか1番親近感のもてる章ね。 ...
■友達に借りました。 カバーのデザインちょっと手に取りにくい感じなのね。。(カバーなしで借りました)社会学とモテといういいテーマね!3章のうまく生きればモテるのかはもぉーうほんとに同感であう。普通に生きていい人なだけはモテナイしグループワークできないとか1番親近感のもてる章ね。 パン!セシリーズまた読みたいなー!!
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たしかに日本社会は、任せてブーたれる態度である。「他人を、幸せにできるかどうか」を自立して考え、内から湧き上がる力を集めて「いいことをしようじゃないか」と思うような社会にしたくなった。
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任せてブーたれる、社会に依存する生き方から、自立した生き方への転換を子どもたちに訴える啓蒙書。 スローフード、スローライフ運動の本質も知ることができた。 個人的には、これまで自分で考えていたことが整理され、共感できた。 また、一方で日本のこれまでの社会では、「会社」そのものが共同...
任せてブーたれる、社会に依存する生き方から、自立した生き方への転換を子どもたちに訴える啓蒙書。 スローフード、スローライフ運動の本質も知ることができた。 個人的には、これまで自分で考えていたことが整理され、共感できた。 また、一方で日本のこれまでの社会では、「会社」そのものが共同体自治の役割を果たしてきたのではないかと、社宅制度や社員旅行、週末の家族揃っての職場レクなどかつて存在したこれらのしくみを思い、感じた次第。それらのしくみが個人主義の進展も相まって衰退し、決して豊かではない勤務環境だけが残り、不幸が蔓延する社会になってしまったのかもしれない。
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「モテたい」から買ったけど、買ったらもっと大切なことが書いてあった。 実は本書は、「モテ方」について深く掘り下げた本ではない。 むしろ「さらっと」触れてオシマイ。 そこには「まわりを幸せにできる人間はモテる」と書いてあるのみ。 本書の序盤にも書いてあるとおり、筆者は「ブルセ...
「モテたい」から買ったけど、買ったらもっと大切なことが書いてあった。 実は本書は、「モテ方」について深く掘り下げた本ではない。 むしろ「さらっと」触れてオシマイ。 そこには「まわりを幸せにできる人間はモテる」と書いてあるのみ。 本書の序盤にも書いてあるとおり、筆者は「ブルセラ学者」とかいう肩書きを背負っていたこともあって、(女性には精通しているだろうから)その発言内容は信頼に足りうるだろう。 その人間がこういうんだ、おそらく本当なのだろう。 この発言の真意をくみ取ろうと思う。 本書の論旨は、「利便性を追求しすぎて、社会(コミュニティ)を疎かにしているから、今の社会はクソなんだ」である。 例えば、商店街を疎かにして、ショッピングモール化を進めたり、がこれに当たる。 これは確かに、ぼくが心のなかでなにか引っかかっていたことである。 「なにかこのままではマズいのではないか」 「便利だけど、なにかを置き去りにしていないか」 と、頭のスミで、言葉にならず、意志にもならず、くすぶっていた、そんな感覚の言語化であった。 では「どうして?」という部分は本書を読んでもらえばいいとして……。 これをモテ方の話にフィードバックしよう。 「まわりを幸せにできる人間はモテる」というのはズバリ、「社会(コミュニティ)を疎かにするな」と同義である。 思えばぼくは、これまで自分が幸せになることで手一杯だった。 「まわりを幸せにしよう」などとは一度も考えたことがなかった。 だからぼくはモテナイのか!? いや、それはわからないが、「新しい一手として、この方法は有効そうだ」。 本書を読んで、ぼくはそう思えた。
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