あの日、君と Girls の商品レビュー

ナツイチ製作委員会(編者)

2013/02/13

本多さんは葬儀屋森野のスピンオフが嬉しい。あさのさんの「イエスタディズ」も安定した良さがある・・・ヘレンメリルのCDを久しぶりに取り出して聴きたくなった。遠き日の少女はもういないけれど。

2013/02/06

“「おれ、だめだ」
光一くんがため息を吐く。
「やっぱりだめだ。これ以上、ここにはいられない」
二度目のため息。最初のものより、ずっと重く長かった。
「どうして？」
わたしは尋ねた。語尾が震えて、掠れてしまう。
「背が伸びるのが止まらないんだ。どんどん、伸びて行く。この星の環境に適応できなくなった証拠なんだ。このままだと……」
「このままだと？」
「生きていけなくなる」
わたしは、息を飲み込んだ。光一くんのため息を全部、吸い込んでしまいたかった。
別れの予感は正しかったのだ。こんなにも、正しかったのだ。”[P.47_下野原光一くんについて]

「下野原光一くんについて」あさのあつこ
「空は今日もスカイ」　　　荻原浩
「haircut17」　　　　　　加藤千恵
「モーガン」　　　　　　　中島京子
「エースナンバー」　　　　本多孝好
「やさしい風の道」　　　　道尾秀介
「イエスタデイズ」　　　　村山由佳

きらきらしてて、ちくりとくる。
「エースナンバー」は森野の話だった。嬉しい。
「やさしい風の道」のエンドが胸に突き刺さる。
「イエスタデイズ」が一番好きかな。

“マジかよ、と彼はなおもつぶやいた。
「ええと、その……隣に越してきたのは偶然、だよね」
「当たり前でしょ？」
と、思わず言ってしまった。ストーカーじゃあるまいし。
「俺だってことは、ずっとわかってたの？」
頷いてみせる。
「なんで？」
「そりゃ、あの表札の名前を見れば」
「違う、なんでもっと早く言ってくんなかったの？」
「言うに言えなくて」
「なんで!」
「だって、そっちは私に全然気づかなかったじゃない。っていうか、お願いだから乗りだすのやめて、危ないったら!」
なおもゆっくり十数えるくらいの間、私をまじまじと見ていたあとで、彼——スーくんは、ようやく顔を引っこめた。膝から力が抜けるほどホッとした。落ちる心配がなくなったせい、ばかりではなかった気がする。”[P.263_イエスタデイズ]

2012/11/14

下野原光一くんについて（あさのあつこ）空は今日もスカイ（荻原浩）haircut17（加藤千恵）モーガン（中島京子）エースナンバー（本多孝好）やさしい風の道（道尾秀介）イエスタデイズ（村山由佳）

2012/10/30

「下野原光一くんについて」(あさのあつこ)、「空は今日もスカイ」(荻原浩)、「haircut17」(加藤千恵)、「モーガン」(中島京子)、「エースナンバー」(本多孝好)、「やさしい風の道」(道尾秀介)、「イエスタデズ」(村山由佳)。７人の作家による短編集。

2012/10/29

村上由佳さんの男女の描き方の上手さはさすがだなぁと感服させられます。なんだろう、特別な場面でもないのに、甘酸っぱいような感じ。

掲載作品
「下野原光一くんについて」（あさのあつこ）
「空は今日もスカイ」（荻原浩）
「haircut17」（加藤千恵）
「モーガン」（中島京子）
「エースナンバー」（本多孝好）
「やさしい風の道」（道尾秀介）
「イエスタデイズ」（村上由佳）

2012/10/21

①あさのあつこ「下野原光一くんについて」
最後のところ、額面どおりに受け取っていいのか悩んだ。

②荻原浩「空は今日もスカイ」
最初読んでいて苦手なタイプの主人公だと思った。
でも虐待にあっていると思われる男の子と出会い、ホームレスに救われそうになったところはなんかよかった。
結末は残念だけど、それが現実だよね。

③加藤千恵「haircut17」
ガールズトーク、ライブ、告白、進路志望。
まぁ、よくある青春の悩みだよな、と。

④中島京子「モーガン」
モーガンに惹かれる気持ちはなんとなく分かる。
孤立しながらも、それを恥じていない子っていうのはクラスでも一目置かれるし、それに憧れる子もいるかもしれない。
この結末もなかなか衝撃的だったけど、それによってモーガンの存在感が強調された気がする。

⑤本多孝好「エースナンバー」
ソフトボールとか野球には興味ないので読まず。

⑥道尾秀介「やさしい風の道」
自分が望まれて産まれてきたのか、それとも死んだ姉の代わりの子なのか、確かめるため昔両親と姉が住んでいた家を訪れる弟。
完成度は他のものと比べて格段に高かったけど、道尾さんはもっとダークな方が好きだな。

⑦村山由佳「イエスタデイズ」
少女マンガ風。運命の再会とでも？
読んでいるときはいいなぁ、と思ったけど、読み終えて日が経ってみると、なんだか薄い。

2012/09/27

若いなぁ…と思わずつぶやいてしまうお話ばかり。いや、そんな…というのも。
全体的にふわふわしたものが多かったのだけれど、下野原くんの最後は驚きました。まさかの展開すぎて（笑）
2012/9/25読了

2012/09/25

村山由佳目当てで手に取ったが、
ほかの作品も読みやすく、一気に読める1冊だった。

ただ、もう少し内容が濃い方がいいかなぁとも。
各作家の著作を別に読めってことか。

2012/09/19

【下野原光一くんについて・あさのあつこ】
★★★★☆
少女マンガっぽい、青春ファンタジー？光一くんは何人なのか気になるところだけど、いなくなちゃたのは悲しいな。
しかし、小学校から大学までずっと好きって長いよねー。さすが少女マンガ。

【空は今日もスカイ・荻原浩】
★★★☆☆
ええーっ！！何、その衝撃のラスト！もっと声を張り上げて、ホームレスおじさんの無実を訴えなきゃ！
離婚して居候先ともめるとか、DVとか嫌な現実が続いたあげくに、助けてもらえそうって期待したら逮捕って！

【haircut17・加藤千恵】
★★☆☆☆
友達同士で付き合えたら楽しいんだけどねー。なかなかそうはいかないかなぁ。
髪を切ったくらいで、決めれるものなのかなとも思うけど。

【モーガン・中島京子】
★★☆☆☆
うーん。最後、ダブルベと稲垣が迎えに来てくれたのが救いかな。
女の子同士って、不思議なともだちだなー。

【エースナンバー・本多孝好】・森野・アネゴ
★★★☆☆
おおー！森野だ。ハンドボールでピッチャーだったのかー。
アネゴみたいに人の気持ちをくみ取ることができる人のほうがウツにはなりやすいのかもなぁ。ちょっと考えてみる・・・。

【やさしい風の道・道尾秀介】
★★☆☆☆
おぉ、一緒にいる姉は死んでいるのね。
分かりそうで、ちょっとよくわからなかった・・。読解力不足かしら。

【イエスタデイズ・村山由佳】
★☆☆☆☆
お隣さんが偶然小さい頃に良く遊んだ子だった、て設定が少女マンガー。ひー。
で、なんだ。これで終わり？うむぅ。

2012/09/12

加藤千恵のhaircut17は中途半端な17才の心の揺れがみずみずしく描かれて、らしい

Will momentの番外編がファンとして嬉しい