毒婦。 の商品レビュー
一般傍聴人にどうなのって思われるような主張をする検察とそれを採用する裁判官ってどうなんだろう。 どのような結論を抱くかについて、その人の価値観が問われる事件であると感じた。 題材の面白さが大きいかなー
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女はみんな、木嶋佳苗を語り出すと目が輝いてくる。なんでかなぁ、という訳で、この本、買ってきました。 詐欺は認めても殺人はしていないと主張する被告の堂々たる態度に怒る人もあれば、憧れるという女性たちもいる。デブでブス、の被告が男たちが翻弄していたことが、関心を呼ぶのです。容姿、出身...
女はみんな、木嶋佳苗を語り出すと目が輝いてくる。なんでかなぁ、という訳で、この本、買ってきました。 詐欺は認めても殺人はしていないと主張する被告の堂々たる態度に怒る人もあれば、憧れるという女性たちもいる。デブでブス、の被告が男たちが翻弄していたことが、関心を呼ぶのです。容姿、出身地、親の経済力と子供の頃から序列化されてきた女たちには、佳苗がそれを嘲笑うかのように超えた存在に見えるのかも。 まだまだ謎が多く解明には程遠い事件です。
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女性による裁判傍聴記プラス木嶋被告の生い立ちなどなど。 ただし、被告や被害者家族、検察、弁護人などがどのようなことを考えているのか、というのが中心に記載されているのでただの傍聴記とは趣が違うという印象。 とにかく木嶋被告が何を考えているのかっていうのが繰り返し繰り返し記述され...
女性による裁判傍聴記プラス木嶋被告の生い立ちなどなど。 ただし、被告や被害者家族、検察、弁護人などがどのようなことを考えているのか、というのが中心に記載されているのでただの傍聴記とは趣が違うという印象。 とにかく木嶋被告が何を考えているのかっていうのが繰り返し繰り返し記述されている。 そして読み終わっても何を考えているのかは結局あまりわからないという。謎多き女みたいな。 個人的には判決が決定的証拠がないってことが気になっていたのだがそこら辺はあまり突っ込んでない感じ。 なのでこの著者とは別に、専門家による傍聴記も読みたいなと。 でもこの著書自体も非常に読みやすくて楽しめました。
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美醜じゃない。すべては「都会のセンスに憧れる、田舎もの」のパワーが全方向で負にむかった結果論だと、おもった。コンプレックスなんて生半可なものではなく、知恵と桁外れの行動力を持って自分の描いた理想を現実にしようとするとてつもないエネルギー。で、彼女にとってはあくまでもギブアンドテイ...
美醜じゃない。すべては「都会のセンスに憧れる、田舎もの」のパワーが全方向で負にむかった結果論だと、おもった。コンプレックスなんて生半可なものではなく、知恵と桁外れの行動力を持って自分の描いた理想を現実にしようとするとてつもないエネルギー。で、彼女にとってはあくまでもギブアンドテイクでフェアに得た経済的メリット。 本当のことなんて本人にしかわからないが、もはや事件の真相は後回しでよいとすら思ってしまう。一般的には理解できないギブアンドテイクのバランス感。バランスに違和感あっても、彼女のパワー(負でも)に魅了される弱き人間はいる、性別とわずに相当数、特に都会には。佳苗に関心があるてのは、そういうこと。
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木嶋香苗に興味を持ったのはその見た目と 法廷内で証言したとされる言葉とのギャップだった。 美人とはいえない容姿とおばちゃん体型。 情報を2ちゃんのレスで得ていたせいか、 私は少し男性目線で木嶋香苗を見ていた。 正直な気持ちを言えば嘲笑にも似た気持ちで 彼女を見ていたと思う。 ...
木嶋香苗に興味を持ったのはその見た目と 法廷内で証言したとされる言葉とのギャップだった。 美人とはいえない容姿とおばちゃん体型。 情報を2ちゃんのレスで得ていたせいか、 私は少し男性目線で木嶋香苗を見ていた。 正直な気持ちを言えば嘲笑にも似た気持ちで 彼女を見ていたと思う。 何気なくつけたワイド−ショーで 香苗の裁判を傍聴しに来た女性が 「あの人がどんなテクニックで男性を虜にしたか知りたい」 というようなことを言っていた。 その人は家事手伝いの30代独身女性だった。 北原みのり、という人が傍聴記を書いていた。 「香苗を知れば知るほど分からない」 「でもどんどん香苗に興味が湧いて来る」 ふうん、と思った。 木嶋香苗の手記を読む。 いくつかの難しい言葉を文章の中で散りばめ 早熟であったが故の葛藤を語り 支えてくれた人への感謝を述べ 検事へ警察への憤りを露にしつつも 冷静で淡々と語りかけるような文章だった。 一気に書き上げたらしいという報道だが その内容は練りに練ったであろう文章だった。 ユーストリームで北原さんのトークショーを見た。 質問コーナーで何人かの女性が木嶋香苗について 質問をしていた。北原さんが答える。 質問をする側も答える北原さんもあくまでも想像だ。 誰も答えなんて知らない。 ツイッターで 木嶋香苗について語るツイートを見る。 その多くは女性だ。 木嶋香苗を裁くのが男性だとしたら 木嶋香苗を語るのは女性だと思った。 恋愛や結婚や男性や世間の価値観に疑問を感じている、 けれど抗えない現実に生きているような そんな女性が語っているような気がした。 木嶋香苗を通して多くの女性たちが 見えないものを汲み取ろうとしている。 自分が縛られている価値観を どうにかして解き放とうとしているようだった。 美しくない もう若くない 自信がない 結婚したい 子どもがほしい でも妥協したくない 何を手に入れたいの? 何をあきらめたらいいの? 答えはどこ? 木嶋香苗の中に 答えを探しているような そんな気がした。
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率直に言って、この事件にも木嶋被告にも余り興味はなかった。 それなのに、この本を手に取ったのは、著者のこの事件を見る「視点」に信頼を抱いたからだ。 著者は前書きにこう書いている。 「これまで、女性の犯罪者には、どこか同情できる面が必ずあった。たとえ幼い我が子を殺した女性にだって、...
率直に言って、この事件にも木嶋被告にも余り興味はなかった。 それなのに、この本を手に取ったのは、著者のこの事件を見る「視点」に信頼を抱いたからだ。 著者は前書きにこう書いている。 「これまで、女性の犯罪者には、どこか同情できる面が必ずあった。たとえ幼い我が子を殺した女性にだって、もし私が彼女の立場だったならば・・・と想像を働かせるのは難しくなかった。(中略)それなのに、そういった共感や同情を、私は木嶋佳苗に、一切持たなかったのだ」 私も全く同じである。 木嶋被告に対し、自分とは全く違う価値観を持つ女性、自分とは違う世界に生きているような女性だと思っていた。 しかし、本書を読む限り、木嶋被告は紛れもなく私たちと同じ現代の日本に暮らす女性であり、彼女の犯したとされる犯罪は、現代日本の性愛と結婚を具現化したものに他ならないと思えてならなかった。むしろ、彼女に比べ、私はなんと甘ちゃんでロマンチストなのだろう!と打ちのめされさえした。 著者も書いていることであるが、木嶋被告が裁かれているのは、彼女の犯罪だけではない。彼女の性愛観、結婚観も問われており、そこからの逸脱が裁かれているのだ。 この本のもととなった週刊誌記事の連載中、著者は「女目線の記事」との批判を浴びたらしい。この本が女目線であるのなら、この事件の裁判は、徹底して男目線ではないだろうか。有罪・無罪は別として。 この本を読み終わった今なお、私にはやはり、木嶋被告は「理解出来ない」存在である。しかし、読む前よりずっと近くに、彼女を感じている。背筋が寒くなるほどに。 ところで、この本の帯には「“ブス”をあざける男たち。佳苗は、そんな男たちを嘲笑うように利用した」とあり、マスコミも木嶋被告を散々、「ブス」「デブ」と罵ってきた。 しかし、この本を読む限り、木嶋被告は自分のことを「ブス」とは思っていないのではないか、という気がしてならない。美人とも思ってはいないだろうが、彼女は「女としての自分の魅力」に揺るぎない自信を抱いているのではないだろうか。
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援助交際(援助結婚?)をあからさまに要求する女(それは絵に描いたような男が求める女)にやすやすと引っかかる(本気になる)男。佳苗が見つけた男たちが求める女は、生活の援助をしてくれる(美味しい料理とセックスと介護)人なんだから、佳苗が学費を援助してくれというのは対等な取引なのか。だから男は数百万、数千万の金を出したのか。男はシアワセを噛み締めつつ死んでいったのか。 愛とは?結婚とは?セクシャリティとは?男と女がつがう意味とは? わからないよね。わからないけど、みんな素晴らしいこととして営んだり目指したりしてるんだよね。男はこの本をどう読むのだろう。 あ、ちなみに判決とか証拠がとか裁判員がどうとかっていう本じゃありませんのでね。
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つまり「結婚願望」ってヤツがこの事件最大のモンスターだったのだなぁ。それにしても、読了後もやっぱり彼女の真意がわからないんだなぁ。筆者じしんも幾度となく問いかけているのだし。壮大な闇と空虚。判決直後に発表された手記だっていわゆる煙幕なのだし。うぬぬ。
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真相はまだ明かされていないので、もやもや感が残った。自分を語るよりも出会った男のことを語ってほしい、という著者の気持ちに共感する。
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この本を読んでも木嶋佳苗のこと・・・さっぱりわからない・・・。 「モンスター」を読んだあとにこっちを読んだけど 「モンスター」は外見に超コンプレックスがある女性が主人公で そのコンプレックスから話が進む。 佳苗は・・正直容姿にコンプレックスをもっていいレベルなのに それをまっ...
この本を読んでも木嶋佳苗のこと・・・さっぱりわからない・・・。 「モンスター」を読んだあとにこっちを読んだけど 「モンスター」は外見に超コンプレックスがある女性が主人公で そのコンプレックスから話が進む。 佳苗は・・正直容姿にコンプレックスをもっていいレベルなのに それをまったく気にしてないというか・・ どこにお前そんな自信が!?てかんじで。 生い立ちを読んでもさっぱりその人格形成の経緯がわからず。 容姿のコンプレックスは成長過程で出来上がるとおもったいたけど 佳苗に関しては生まれながらの自信家。女。 容姿が伴っていないのにまるで気にしない。 ある意味うらやましい・・・・。 というか、だから気になるんだろうけど。 このレベルまでいかなくても10分の1くらいはほしいです。 (犯罪は犯罪ですが・・・)
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