モンスター の商品レビュー
話の展開が昔の郷愁の話と現実の話でされており、難なく読み進められた。ブスな私を英介に愛してもらいたい一心で整形を続けた執念には読んでいて凄みを感じた。整形で体は変わっても心は簡単には変わらないということを思い知らされた。
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町で一番の不細工でモンスターと言われていた和子が整形を繰り返し故郷に戻りレストランを開く。故郷では町一番の美人オーナーと噂され、店も繁盛するが、彼女が故郷に戻った目的は初恋の相手と再開することだった。 不細工な時代に屈辱を受けた相手に復讐する姿や初恋の相手との鬼気迫るシーンの描写...
町で一番の不細工でモンスターと言われていた和子が整形を繰り返し故郷に戻りレストランを開く。故郷では町一番の美人オーナーと噂され、店も繁盛するが、彼女が故郷に戻った目的は初恋の相手と再開することだった。 不細工な時代に屈辱を受けた相手に復讐する姿や初恋の相手との鬼気迫るシーンの描写が上手い。 物語全体も面白くセンスを感じる。
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面白かった。「バケモノ」と呼ばれるほどの容貌を持つ和子の一生が美容整形を交えて話されている。女性ならみんな好きなのではないだろうか。 初めに二重整形から行い、そこから美への追及が深まっていくところがとてもリアルだった。百田さんは男性なのに、よくここまでの整形に関する知識を持ってい...
面白かった。「バケモノ」と呼ばれるほどの容貌を持つ和子の一生が美容整形を交えて話されている。女性ならみんな好きなのではないだろうか。 初めに二重整形から行い、そこから美への追及が深まっていくところがとてもリアルだった。百田さんは男性なのに、よくここまでの整形に関する知識を持っているなと感心するほど、美容整形について詳しく書かれていた。 女であれば、だれもが「美しくなりたい」と思う。 だがその中には、美しくなれるなら早死にしてもいいという気持ちがある人は多くないと思う。10代~30代半まで美しかったならば、40代では「もういいや」と諦める女性が多いのではないだろうか。そこが今回の和子との違いではないだろうか。和子は青春コンプレックスを抱えていたんだと思う。それを綺麗になった今、英介と実現したいがゆえに歯止めが利かなくなり、嘘に嘘を重ねてしまう。だが、いろんな男に愛され、女神のように扱われた彼女も最後は一人で死んでゆく。整形後の彼女と出会った人は、彼女が一人で死んだなんて誰一人も想像していないだろう。崎田が最後に店に来た時に一緒についていくべきだった。彼女の内面を見て惚れたのは崎田だけだった。愛と人を愛することを知らずにたたただ美しくなった女の最期はこうなのかと思うとやりきれない気持ちになった。
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内容的にはサクサク読めたが、物凄い執着心だったので さほど執着心がない私には、共感できかねる場面も多々あった。 結局顔だということはある程度生きていれば 皆直面すると思うしそれは共感できた。 復讐の人生だったけど、最後幸せな死を迎えられたのかな…
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田淵和子の華麗なる整形遍路、固執する愛情、そしてソープランドやホテトル等の知らない世界がよくわかる作品。あっという間に読めました。
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読みやすかったし手術のことに理解できて良かった。 執着心がすごくて驚いたがこの人はこの人なりに最後は悔いのない人生で終えたなと思った。 目の間隔が1:1 顔 2:1 平均値 美しいというのは実は個性がないすべてのパーツが平均化して個性がないそれが典型的な美人。ブスの方が個性...
読みやすかったし手術のことに理解できて良かった。 執着心がすごくて驚いたがこの人はこの人なりに最後は悔いのない人生で終えたなと思った。 目の間隔が1:1 顔 2:1 平均値 美しいというのは実は個性がないすべてのパーツが平均化して個性がないそれが典型的な美人。ブスの方が個性的。 整形がいいのか悪いのかわからなくなりそうなのか考えさせられそうになる話だった。 人は魅力的な容姿の道主を見ると知能が高く望ましい性格で立派な人だと無意識に思い込む。 これは光背効果、ハローイフェイクト の歪んだ結果らしい。光背効果とはその人に何か一つでも顕著ない特徴があると他の部分も優れていると錯覚すること。 光背とはキリストの肖像など後ろに描かれる光輪 仏像の頭部の後ろにも作られている。 男がバカな生き物だと感じた作品だった。
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女性が求める美しさや幸せの定義とは?世の中の出来事を誇張した感もありますがとてもリアルティのある内容でした。
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「モンスター」 親戚からいただいた本の一冊です。 そのため、前情報もない状態で読み始めました。 1.あらすじ 東京から外れた街の物語。 外見が決してよろしくない女性が主人公です。 そのため、友達ができないだけではなく、執拗ないじめにあいます。 ほどなくして、事件を起こしてしま...
「モンスター」 親戚からいただいた本の一冊です。 そのため、前情報もない状態で読み始めました。 1.あらすじ 東京から外れた街の物語。 外見が決してよろしくない女性が主人公です。 そのため、友達ができないだけではなく、執拗ないじめにあいます。 ほどなくして、事件を起こしてしまい、家族は離散、彼女は罪を償ったあと、東京に出ます。 身寄りのない都市で働き、生きるのです。 2.整形外科との世界 綺麗になりたい。 私を酷くあしらってきた人間を見返したい。 その気持ちから、彼女は整形外科に出会い、施術を重ねます。 その金額はトータル1,000万円を超えます。 二重から始まり、最終的には周囲が同一人物とは判断できないほどの美貌を手にいれます。 3.いざ故郷へ。 彼女は、故郷にレストランをオープンさせます。 美人オーナーのレストラン。 味も雰囲気もよいため、評判は◎です。 彼女は、この店で唯一出会いたい人物、それが実らなかった初恋の相手です。 彼女は、初恋の相手に出会えるのか? そして、そのとき、彼女は、どんな言葉を口にするのか? 4.読み終えて 美に執着した一人の女性。 誰にも心をほどくことが許されなかった一人の女性。 モンスターのタイトル。実は、彼女をさすのではなく、彼女を受けいれることをしなかった世界のことなのかも、、、と思えてきました。
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醜いイモムシから美しい蝶になる過程。屈折した性格ゆえに幸せになれなかったのかな。なんとなく寂しく思いました。
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思ったことはあるがはっきりと自覚したくない、顔がどれだけ人生に影響を与えるかについて、嫌というほど明確に残酷に描写されていて、傷つかずには読めない。美醜よりも和子の性格が和子を不幸にしていたというのはあるが、あの環境で育てば卑屈になるに決まってる。
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