ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 の商品レビュー
ここでも「傲慢」と「善良」のフレーズがでてくる。 善良 なチエミのような人にイライラしてしまうのは覚えがあるなあ。 人間らしい暗い心理の部分をどこまでも深く丁寧に書き上げる辻村さん 最初、みずほは刺繍に気づいていなかったけど あるきっかけで気づく。 誰も時間をかけないような所に...
ここでも「傲慢」と「善良」のフレーズがでてくる。 善良 なチエミのような人にイライラしてしまうのは覚えがあるなあ。 人間らしい暗い心理の部分をどこまでも深く丁寧に書き上げる辻村さん 最初、みずほは刺繍に気づいていなかったけど あるきっかけで気づく。 誰も時間をかけないような所にチエミは価値を見いだし、それを贈る。 きっと、気づいて貰えなくてもいいと思いながら本当はみずほに気づいてもらいたくて、褒めて欲しかったんだろうな。 おとなしさと気の弱さはイコールではない 本当に!その通り!!!、!! 傲慢と善良でもでてきたけど、 みんな自己評価は低いけど自己愛はものすごく高い みずほと自分が違うということを 理解出来ていなかったあの頃から 何かが違えば自分もみずほみたいになれていたと思う、その子供さ 自分も覚えがあるなあ、、 席があの子と逆だったら 私もあの男の子とあそこまで仲良くなれていたのに そう思ってた 実際、逆になって私が気になる男の子と隣になれたとしても、私は仲良くなれなかったはず それは、私とあの子は違うから ああ、そういう子供の頃の気持ちを鮮明に思い出してしまうー!!! これだから読書はやめられない!
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私は主人公のみずほと同僚の及川さんの気持ちは痛いほどわかり、同時に自分の嫌なところを見せられてる気がする。逆にチエや果穂の気持ちと行動は想像しづらく理解も難しい。タイプの違う女性たちを俯瞰して観察し文章にできることが、辻村深月の凄さかなと思う。
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久しぶりに長く読み応えのあるミステリーを読んだ気がする。第1章と第2章で書き方の特徴にも変化があって、360ページ以降一気に読んでしまった。女性の妬み嫉み、なんとなく目に見えない格付けも、そして意外と妊娠してないとか、流産は珍しく無いとか、こないと思っていたら生理が来たとか。この...
久しぶりに長く読み応えのあるミステリーを読んだ気がする。第1章と第2章で書き方の特徴にも変化があって、360ページ以降一気に読んでしまった。女性の妬み嫉み、なんとなく目に見えない格付けも、そして意外と妊娠してないとか、流産は珍しく無いとか、こないと思っていたら生理が来たとか。この本で起こる全ての出来事の根本に「女ってめんどくさい」が詰まっていた。
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気持ちがわかるような…わからないような…女心って難しい。 でも、親子関係はチエミの様な親子はいるんだろうなぁ。
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辻村さんの作品は複数読んできたが、この作品は特にミステリー感が強いように感じた。最初はつかみどころのない感じがしたが、100ページほど読み進めた時には世界観に引き込まれていた。 今、私は主人公と同世代の目線で読んでいる。悩みや周囲との関わり方など、「娘」達に共感できる点は非常に多...
辻村さんの作品は複数読んできたが、この作品は特にミステリー感が強いように感じた。最初はつかみどころのない感じがしたが、100ページほど読み進めた時には世界観に引き込まれていた。 今、私は主人公と同世代の目線で読んでいる。悩みや周囲との関わり方など、「娘」達に共感できる点は非常に多い。無意識に思っている負の感情が言語化されているため、少々刺さりすぎた。 母になって読むと、また違った感情になるのでは、と思う。
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切ないなあ。割と僕は移動の電車の中でも小説を読むんですが、仕事帰りの電車、ラストを読んで、切なすぎて、泣きそうになりました。 毎度、辻村深月さんは最初の方が冗長で今回はイマイチかなと思いつつ、最後の最後、その印象をひっくり返されます。 親子の話なんですよね。僕らは家庭...
切ないなあ。割と僕は移動の電車の中でも小説を読むんですが、仕事帰りの電車、ラストを読んで、切なすぎて、泣きそうになりました。 毎度、辻村深月さんは最初の方が冗長で今回はイマイチかなと思いつつ、最後の最後、その印象をひっくり返されます。 親子の話なんですよね。僕らは家庭という中で共通な価値観がつくられるのですが、それがどう人格形成しても、本来、誰が悪いわけでもないんです。 でも、一人一人人間ですから、世間から小さなズレた感覚って、積み重なっていくと、その人の根幹部分になり、それが、いざ社会に出ると、世間から、そりゃおかしいよと、つまはじきにされてしまうこともなくはないわけです。 それによって人知れず悲しむ人もいる。でね、そこで僕はどう思うか。やっぱり自立することの大事さじゃないかなと。 たとえ、どんな価値観で形成されても、外に飛び出し、外との触れ合いの中で、自分の価値観を作り出していく。そうすることで、何にも依存することない強い自分を作るのだと思います。 幸か不幸か、親との距離感があったことで自立できた主人公と、距離感が近いゆえに依存して孤立を深めていく親友との対比が実に切ない。 でも、救われるところはあります。強く自立できている主人公が、孤立する親友をちゃんと包もうとすることで、救われる部分もあるから。そこが人間関係ゆえの良さでもある気がします。 関係性に依存せず、自分自身の考えと行動で、確かに歩んでいくことは、人との出会いで変わっていく。そうやって、少しずつでも自立し、本当に向き合うべき相手を見失わないようにしていくことは、大事なことだと思いました。 だから、ウルッとしたんです。プラスとマイナスの両方が混在する涙を。
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母を殺し失踪した親友のちえみを、主人公の神宮寺みずほが探す話。 徐々に謎が解けていく感じが見ていて面白かった。 ただ最後がすごく悲しい。 悲しいが良い本だった。
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家族、恋人、友人 田舎の狭い社会で育って、東京に出てきたおそらく自分で選びたいと思っている私には同僚女性の無意識的な傲慢さに自分を見透かされている気がしました。 最後に想定外の展開が起こり題名がわかった瞬間、ゾワゾワする感覚があって、あぁ、そうだったのか、って。 人間の人間らしさを感じる文が好きなのかもしれない。みんな嫌なところが、弱いところがあるけど私が女だからかなぁ、許せないのは1人だけでした。
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辻村さんの作品は、傲慢と善良やかがみの弧城、ツナグなどから読み始めたため本作品は20番目に読みました。いずれも私の読む力が弱いためか、冒頭は苦労しました。途中から一気に夜ふかしさせられてしまいました。親子関係は、数十億以上の関係性の種類がありますね。うちも、ふつう、、ではありませ...
辻村さんの作品は、傲慢と善良やかがみの弧城、ツナグなどから読み始めたため本作品は20番目に読みました。いずれも私の読む力が弱いためか、冒頭は苦労しました。途中から一気に夜ふかしさせられてしまいました。親子関係は、数十億以上の関係性の種類がありますね。うちも、ふつう、、ではありません。刃傷沙汰ではなくて少し救われました。
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女ならみんな苦しくて痛い作品じゃないかと思う。 そう言うことを感じないのであれば、随分と能天気に生きてこれた人なんだろうなぁと。 殺人、逃亡、赤ちゃんポスト、女の友情、母と娘…どう繋がるのかと思いきやきちんと収まるところは収めている、流石だ。 翠ちゃんはいいこだった、泣かされた。 大地は最低すぎる気がしてならないが。 あと、誕生日の時に気付くべきだったのをあっさりスルーした自分が悔やまれる。 夢中だったからね。
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