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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 の商品レビュー

3.7

639件のお客様レビュー

  1. 5つ

    94

  2. 4つ

    248

  3. 3つ

    203

  4. 2つ

    41

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2024/06/12

本作品は辻村深月のエッセイで、「読むとタイトルの意味が分かる」作品として紹介されている。 期待を込めて読み始め、なんとなく途中から勘づいてはいたけれど、実際に文章で読むとグッとくるものがあって涙が滲んだ。 初めは「傲慢と善良」の構成によく似ていると思ったけれど、こちらの作品のほう...

本作品は辻村深月のエッセイで、「読むとタイトルの意味が分かる」作品として紹介されている。 期待を込めて読み始め、なんとなく途中から勘づいてはいたけれど、実際に文章で読むとグッとくるものがあって涙が滲んだ。 初めは「傲慢と善良」の構成によく似ていると思ったけれど、こちらの作品のほうがより女性の人生にフォーカスされていて、同じ30代の女として刺さるものがある。 ミステリーならではの色んな要素が散りばめられて、じわじわと回収されていく展開も面白かった。 綺麗事では語れない結末ではあるけれど、じゃあこの子は不幸なのか?この子の人生は間違っていたのか?と言われると、幸せでも不幸でもないし、正解でも不正解でもないと思う。 何が正しいかなんて、そもそも誰にも決められない。

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2024/06/08

私は友達が少ない ましてや親友なんていない みずほが私だとしたら、あそこまで自分を責めたり他人を分析しながらチエを想えない そこまで他人に興味がない 納得した

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2024/06/04

殺害された女性が発見された後に行方不明となった娘を探そうとする娘の幼馴染の女性を主人公として、主人公の視点から語られるミステリー。 重たい。読了に時間がかかった。 登場人物の殆どが女性で、その繊細な感情の起伏や、人間関係の微妙で理不尽なバランスの説明に多くのページが割かれている。...

殺害された女性が発見された後に行方不明となった娘を探そうとする娘の幼馴染の女性を主人公として、主人公の視点から語られるミステリー。 重たい。読了に時間がかかった。 登場人物の殆どが女性で、その繊細な感情の起伏や、人間関係の微妙で理不尽なバランスの説明に多くのページが割かれている。 一言でいえば、ドロドロ。な話が好きな人には向いていると思うが、自分は感情移入出来なかった。 ただし、リアリティのある重さが、読む手を止めきれなかった。 主人公及び、その周りを取り囲む人物の理屈では説明できない人間関係は、女性特有の感情の様に思えると同時に、男性にその感情が皆無かと言われれば違う気もする。 男性は言語化が苦手なだけかもしれないなとも思う。 結局、タイトルの意図するところも、母親が亡くなるに至った要因も腑に落ちないままだったが、これもまたリアルに存在しうるストーリーであるという点だけは納得できた。

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2024/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

女社会のしがらみと親の呪縛についてが主題かな。 女性同士の友情は形骸的、表面的という言葉に置き換えられるくらい気を遣い合う関係。 善良な子供にとっては、親が見せることの出来る世界の中でしか生きられない。その世界を広げられるかどうかは、自分でどれだけ選択してきたかによるんだなと思った。 表面的な友人しかいない、閉じられた世界で生きている子供が頼れるのは、自分の世界の創造者たる親であって、考えることも無く全て正解だと思ってしまう。 そんな世界に生きる女性のお話で、経験したことのない世界のことだったので、そんな世界もあるのかという感情を抱いた。 辻村深月さんの「親」へのフォーカスの当て方が好きなので、自分が親になるときは、辻村深月さんに取り上げられることのないようにしたいな笑

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2024/06/01

「共依存」という言葉が読みながら頭に浮かんだ。 読みながら体力が吸い取られていくくらい、それぞれの感情が上手く書き記された小説。

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2024/05/31

今度は親娘と友情の物語。いい親、いい娘、とはどんなものか?家族だからこそ憎しみが生まれ、他人だからこそ優しくなれる。日常生活の中でも、大なり小なり感じる事があって。辻村深月はやっぱりそういう感情を描くのが本当に上手だなと思った。最後の方は涙が出そうになったけど、何だか後もう少し物...

今度は親娘と友情の物語。いい親、いい娘、とはどんなものか?家族だからこそ憎しみが生まれ、他人だからこそ優しくなれる。日常生活の中でも、大なり小なり感じる事があって。辻村深月はやっぱりそういう感情を描くのが本当に上手だなと思った。最後の方は涙が出そうになったけど、何だか後もう少し物足りなさを感じてしまった。

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2024/05/29

面白かった。最後まで飽きずに読めた。「隣の芝生は青い」と言うことを家族を題材にしてよく描かれていた。

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2024/05/25

【2024年117冊目】 幼い頃から友達だったみずほとチエミ。みずほは地元を離れて暮らし始め、東京で知り合った男性と結婚。チエミは――母親を殺害し、行方不明となっていた。チエミの行方を追い始めるみずほは、ある一つの仮説を持っていた。 あまりの救われなさに読み終わった瞬間目眩がし...

【2024年117冊目】 幼い頃から友達だったみずほとチエミ。みずほは地元を離れて暮らし始め、東京で知り合った男性と結婚。チエミは――母親を殺害し、行方不明となっていた。チエミの行方を追い始めるみずほは、ある一つの仮説を持っていた。 あまりの救われなさに読み終わった瞬間目眩がしました。読んでいる時、なかなか物語に没入できず、ちょっと困っていたのですが、第二章から全体がわかるような建付けになったので、ぐんぐん引き込まれました。 第一章はちょっと「匂わせ」表現が多くて、んんん?と思うことが多かったので、中断する時間も多かったです。匂わせするなら適度が大事なんだなという学びを得ました(?)もしくは匂わせと感じさせず後から振り返った時に「あの時のあれか…!」と思わせる建付けとか。 女同士と母娘をテーマした話です。登場人物全員、きっと正しい。例の彼は糾弾されてしかるべきだとは思いますが、きっと共感する人もいるのだろうと思います。 タイトルはどういう意味なのかと思ってましたが、最後の最後で「うおおおお」となりました。

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2024/05/08

辻村美月は女性の心理描写を書くのが本当にするどくて的確。誰にでも思い当たる節があるんじゃないかと思うそれぞれの人間性や感情や価値観。 いつのまにか自分にもグサッと突き付けられてる気持ちになりました。

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2024/05/01

辻村さんは女性の気持ちや価値観を表現するのが本当に上手だ。殺人はさておき、日本のあちこちで起きていそうな出来事。チエミも、みずほも、政美も、日本のあちこちにいるんだろう。

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