トマト・ケチャップ・ス の商品レビュー
3人の女子高生と、3人を取り巻く友人達の物語。 それぞれが抱える家庭事情、自分の意思ではどうにもできないことがあるが、そこで抱く気持ちに寄り添ってくれる友人がいることの幸せも感じる。 自分は登場人物たちのような壮絶な高校時代を過ごしてはいないが、悩んで、友人と思い切ったことをして...
3人の女子高生と、3人を取り巻く友人達の物語。 それぞれが抱える家庭事情、自分の意思ではどうにもできないことがあるが、そこで抱く気持ちに寄り添ってくれる友人がいることの幸せも感じる。 自分は登場人物たちのような壮絶な高校時代を過ごしてはいないが、悩んで、友人と思い切ったことをして、というのはこの時期でしかできないことでもあると、懐かしく思う。 会話文で物語が進んでいくような感じなのは好みではなかったため、★3。
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女子高生の友情と揺れる思い、青春。 成績優秀で美人の二人組、依理と葉。 ある日依理の提案で、お笑い漫才トリオを結成することになり トマト・ケチャップ・スのメンバーに選ばれたのは、 おっちょこちょいで頼りない、ゆなだった。 完璧な依理と葉、おとぼけなゆな。 接点なんてなかったはずの関係が、それぞれの家庭の事情を抱えながらも、トマト・ケチャップ・スを通じて互いに成長していく様子。 お金持ちで完璧な母の言いなりになりたくなくて、本音を交わせないでいた依理。 病気に倒れた母の世話とリハビリに家事をすることになったゆな。 父親からの暴力に耐えかねて学校を辞めて、東京へと姿を消してしまった葉。 葉を探すために、たくさんの人に協力してもらった依理とゆな。 繊細な乙女たち。10代の頃に読んでいたら、良かったなあ。
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するっとさらっと読めた。 他人の気持ちなんて全くわからないけど、こうやって本を読むと少し誰かに近づけると思う。
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学校1、2を争う依理と葉から漫才に誘われたゆな。 読み進めていくうちに思ってた話より結構重いストーリーで正直驚いた。 各々の家庭に各々が問題を抱えてて…重い問題なのにさらさらも読めた本。だけど私には重くなりすぎず、それもよかった。ゆなちゃん人間性好きやわぁ。
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読み始めに想像していたよりシリアスな展開になっていったけれど、全体としては柔らかい印象を残す小説でした。 三人の女子高生が、それぞれ家庭の事情を抱えつつ成長していく物語。というとありきたりな感じもするのですが、細やかな心理描写や揺れ動く心情などよく書き込まれていて、でも重過ぎなく...
読み始めに想像していたよりシリアスな展開になっていったけれど、全体としては柔らかい印象を残す小説でした。 三人の女子高生が、それぞれ家庭の事情を抱えつつ成長していく物語。というとありきたりな感じもするのですが、細やかな心理描写や揺れ動く心情などよく書き込まれていて、でも重過ぎなくて、読むことを楽しめました。
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☆3.2 もうちょっと三人それぞれの事を濃く書いてほしかったなぁー、というのがほんとのところ。でも青少年向けっぽいし、こんなものか。
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緩い感じで漫才していく話かと思ったらちがった。 3人の人生の違いを追っていく。 イリとヨウの関係をゆなとして見ているような気がした。 葉の話はけっこうひどくてそこまでしたら「お話」っぽくなってしまうから残念だなと思ったらそこまでじゃなく妥当で安心した。 イリが「男の人って急に恋人...
緩い感じで漫才していく話かと思ったらちがった。 3人の人生の違いを追っていく。 イリとヨウの関係をゆなとして見ているような気がした。 葉の話はけっこうひどくてそこまでしたら「お話」っぽくなってしまうから残念だなと思ったらそこまでじゃなく妥当で安心した。 イリが「男の人って急に恋人になって隣にいてべたべたするのずるい」的な意見にすごく共感できた。 作者の書きたかった作品としての雰囲気が伝わってきてよかったと思う。
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成績優秀な依理、葉は漫才をするために同じクラスのゆなを誘います。ゆなは何故自分が加わるのか理由がわからないまま、「こんにちは~ トマトです。ケチャップです。スです~」って漫才を始めます。 裕福な暮しながら母に心を通わすことの出来ない依理、父親の暴力と戦っている葉、母が突然倒れて半...
成績優秀な依理、葉は漫才をするために同じクラスのゆなを誘います。ゆなは何故自分が加わるのか理由がわからないまま、「こんにちは~ トマトです。ケチャップです。スです~」って漫才を始めます。 裕福な暮しながら母に心を通わすことの出来ない依理、父親の暴力と戦っている葉、母が突然倒れて半身不随になってしまうゆな。それぞれに問題を抱えながら、支え合って前に進んでいきます。 葉が自立するためにと、高校を辞めてしまって漫才コンビは解散するのですが・・・ 後半、葉が2人に書いた手紙や、ゆなのお母さんのたどたどしいながら葉のお父さんに話す言葉は、心に響きます。 マネージャーで登場する波もいい味出ています。 どちらかというとゆるい漫才ながら、違った自分を解放する場を持つことの大切さがよくわかります。
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友情って、理屈じゃなくて、なんとなくピンときた人とはうまくいくものだと思う。逆になんか違うと思った人とは、付き合い続けても今ひとつ響き合わないものだ。 なんとなく傷口がヒリヒリするような、けれど爽やかな素敵な友情の話だった。 特に詩を引用しているのが、物語を膨らませていて良かった...
友情って、理屈じゃなくて、なんとなくピンときた人とはうまくいくものだと思う。逆になんか違うと思った人とは、付き合い続けても今ひとつ響き合わないものだ。 なんとなく傷口がヒリヒリするような、けれど爽やかな素敵な友情の話だった。 特に詩を引用しているのが、物語を膨らませていて良かった。
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漫才の台本で、書かれている部分がある、というのを知って、読んでみました。 女子高生三人、家庭環境が全く違う三人が、それぞれに経験し、成長していく姿が描かれています。 印象に残ったのは、ス、こと、ゆなの母の、怒っている人に同じように怒るのではなく、優しくしてあげると、怒りが収...
漫才の台本で、書かれている部分がある、というのを知って、読んでみました。 女子高生三人、家庭環境が全く違う三人が、それぞれに経験し、成長していく姿が描かれています。 印象に残ったのは、ス、こと、ゆなの母の、怒っている人に同じように怒るのではなく、優しくしてあげると、怒りが収まる、ということを言う一連のくだり。 本当にそうだなぁ、と思います。 軽く読めるけど、色々考えてるお話でした。
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