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ルーズヴェルト・ゲーム の商品レビュー

4.1

349件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2012/04/17

「下町ロケット」で直木賞獲得後の初作品・池井戸潤の小説「ルーズベルトゲーム」を読了。「下町〜」と全体に流れるテイストは同じで、最後には爽快感をもたらす良作である。  今回、野球と池井戸潤とは程遠い内容かとおもいきや、業績悪化の中小企業の野球部という設定が作者の引き出しとマッチして...

「下町ロケット」で直木賞獲得後の初作品・池井戸潤の小説「ルーズベルトゲーム」を読了。「下町〜」と全体に流れるテイストは同じで、最後には爽快感をもたらす良作である。  今回、野球と池井戸潤とは程遠い内容かとおもいきや、業績悪化の中小企業の野球部という設定が作者の引き出しとマッチしていた。  創業者のカリスマ会長を引き継いだ社長は難問に直面していた。取引企業からの8割減産、新製品の納期短縮、銀行の融資にリストラ条件、さらには競合他社の合併。そしていまや数字で見ればお荷物でしかない野球部の廃続問題。まさに「下町〜」のような苦しい展開の連続。  そんな中、野球部は有名監督と、エースと4番打者が別のチームに引き抜かれる大ピンチに、映画「マネーボール」のGMのような、数字をベースとした新人監督が現れる。そこに、現在野球部所属でなく高校時代にある事件をきっかけに野球から離れていた派遣社員の天才投手が登場するとドラマちっくな展開に変わった。  銀行マンのいやらしさ、合併を目論む大手の社長など、得意の池井戸潤設定で追い込みながら、それに打ち勝つ技術力と社員力のパワー。  企業の再生ドラマと、野球部の再生ドラマが最後には一緒になるカタルシスに、熱くなること必死。クスリ笑える最後のオチも嬉しい。

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2012/04/16

下町ロケットに負けず、池井戸さんの企業小説はおもしろい。 個人的には、「負けた方の企業のその後」をもっと書いて欲しかったです。

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2012/04/14

社会人野球と企業再生のストーリー。先は分かるが読めるな!! 2012.4.14

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2012/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人的には、下町ロケットの方が好きでした・・・。 でも、読んだ後の気持ちよさは、やはり池井戸さんすごい・・・と思います。 野球が大好きで、プロ野球観戦や会社の野球部の応援に行った若いころを思い出して、引き込まれました。 仕事に限らず、どんなことも 誠心誠意気持ちを込めて行動できるかどうか・・・で結果は変わってくるものですよね。

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2012/04/11

中堅メーカー青島製作所ではリストラが行われ、野球部も廃部の危機に・・・ いわゆる、てっぱんってヤツ。 展開的には、いつも通りなんだけれど、またかよって思わせないトコが凄い。私的には、専務がいい味出してるなぁと思った。

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2012/04/06

著者にしては珍しく社会人野球部が舞台ですが、その母体企業は著者らしく敵対的買収を仕掛けられ…。「下町ロケット」と同じで全てがうまく丸く収まる展開はご都合主義的であるにもかかわらず、それがごく自然に写るのは著者の力量のせいかもしれません。

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2012/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なにこれ野球の話?と思って読み始めた。 会社の経営も芳しくなく、野球部も廃部寸前の青島製作所。 ライバル企業のミツワ電気の画策により追い込まれていく。 会社は持ち直すことができるのか。野球部は存続できるのか。 登場人物達は、 野球部は野球人として、会社の上層部は会社とそこで働く人々のために立場は違うが、根底にある企業愛が感じられる。 リストラという残酷な選択も企業再生には必要であるが、リストラするにはそれなりの理由を持ってしなければならない。との信念で担当者が臨んでいたことで救われる思いがした。 経営者にとって必要なものは、今の苦境を超えた先のビジョンを持ち社員に示す事が出来る事がイズムなのだそう。

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2012/04/02

池井戸さん、お初。おもしろかったけど、意外性はなかったかな。順当な感じ。メインの野球部より、技術開発部の頑張りに泣けた。あ、でも野球部のオキくんはカッコよかった♡ いや・・・みんなそれぞれいい人たちでよかったな、うん。。。 でも、リストラとかって、話題が身近すぎて、意識が散漫にな...

池井戸さん、お初。おもしろかったけど、意外性はなかったかな。順当な感じ。メインの野球部より、技術開発部の頑張りに泣けた。あ、でも野球部のオキくんはカッコよかった♡ いや・・・みんなそれぞれいい人たちでよかったな、うん。。。 でも、リストラとかって、話題が身近すぎて、意識が散漫になっちゃって、小説として集中して楽しむことができなかったかも・・・すみません~~(´ ・ω ・`;)ゞポリポリ

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2012/04/02

おもしろかったぁ・・。 この人の上手さは、たくさんの題目をまとめているところだ。 百花繚乱をそのまま読むと、虻蜂取らずになる作家が多いなか、見事なエンターティメントに仕上げている。 今回は、得意な企業ものを主柱に、野球、人情、と彩りがある。 野球の試合の様子を読むだけでも十分、...

おもしろかったぁ・・。 この人の上手さは、たくさんの題目をまとめているところだ。 百花繚乱をそのまま読むと、虻蜂取らずになる作家が多いなか、見事なエンターティメントに仕上げている。 今回は、得意な企業ものを主柱に、野球、人情、と彩りがある。 野球の試合の様子を読むだけでも十分、ドキドキする。 最後はまるでアメリカンドリームのような仕上げで、ああ、映画になったら、爽快なデキだろうな。 もう、早く次作が読みたい気持ちが抑えられないでいる。

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2012/05/12

不況で切られる中堅企業の苦しみと廃部の危機にある野球部を重ね合わせた結構ベタな題材だが、弱い立場の企業のリーダーと社員が葛藤しながら、逆転のチャンスを信じてゲームセットまであきらめない池井戸節。 冒頭から「中堅企業、不況、野球部」で終盤のストーリーは、100%決まっているため、あ...

不況で切られる中堅企業の苦しみと廃部の危機にある野球部を重ね合わせた結構ベタな題材だが、弱い立場の企業のリーダーと社員が葛藤しながら、逆転のチャンスを信じてゲームセットまであきらめない池井戸節。 冒頭から「中堅企業、不況、野球部」で終盤のストーリーは、100%決まっているため、あとは文章力で如何に感情移入させるかだけ。そこは池井戸ワールド。 「タイヤ」や「ロケット」に比べると、細部に手抜き感はあるが、虐げられても諦めず、最後に逆転で涙腺に訴える池井戸マジックで作品として成立している。でも、嫌いじゃない。

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