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銃・病原菌・鉄(下) の商品レビュー

4.1

312件のお客様レビュー

  1. 5つ

    107

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

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2012/05/03

『201204 民族強化月間』 なぜ世界はかくも不均衡なのか。 著者の問いたいテーマやそれに対する答えが何度も繰り返し説明されるのでちょっと親切過ぎるほどに明快。何かにつけ具体的な数字を提示して分類・分析(例えば家畜化可能な動物の条件は6つある、等)しているので説得力を感じてし...

『201204 民族強化月間』 なぜ世界はかくも不均衡なのか。 著者の問いたいテーマやそれに対する答えが何度も繰り返し説明されるのでちょっと親切過ぎるほどに明快。何かにつけ具体的な数字を提示して分類・分析(例えば家畜化可能な動物の条件は6つある、等)しているので説得力を感じてしまう。

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2012/04/19

人類の進歩が何故均一でなく、地域による差異があるのかっていう話。それは人種の優劣ではなくて環境によるものだというのが筆者の結論。喰える植物と家蓄に出来る獣のおるところにうまれた奴が勝ったんだと筆者はいうとります。マァ、それはそうだろう。我々だって封建時代程じゃなくとも生まれた環境...

人類の進歩が何故均一でなく、地域による差異があるのかっていう話。それは人種の優劣ではなくて環境によるものだというのが筆者の結論。喰える植物と家蓄に出来る獣のおるところにうまれた奴が勝ったんだと筆者はいうとります。マァ、それはそうだろう。我々だって封建時代程じゃなくとも生まれた環境によってハンディはあったりするもんね。タイトルに引かれて、読んだけど、言ってみれば、それだけの本でした。

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2012/09/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

①文字の発明は最大の発明。 文字を発明するのは容易なことではない、ということを理解するのは容易なことではない。なぜなら、この文章を書いている自分は、文字と言うものを既に存在しているものと捉えていて、文字がない世界を想像するのが難しいからだ。言語学の勉強をしたい。 ②発明は必要の母である。 これが一番秀逸だった。必要は発明の母ではない。多くの場合、偉大な発明は、単なる思いつきや全く異なる用途のために生み出されたものだった。 エジソンが蓄音器の主要な用途を音楽の録音再生と認めたのは20年後のことであり、それまでは自分の発明の品位を汚すものとして拒んでいた。 自動車は発明された当初、未だに馬の使用がメインであり、自動車は信頼性のない金持ちの道楽とされていた。第一次世界大戦でアメリカ軍が必要性を認識するまで、トラックや自動車は必要とされていなかった。 蒸気機関は、もともと炭鉱の水を除去するための動力源として採用された。その後当初の意図とはことなり、汽車や汽船の動力源となった。 このようなことから、発明は必要の母である。というよりも、発明と必要の因果関係はあやふやである。発明があり、その後環境に合わせたニーズが生まれてくることもあれば、商業的にニーズを作りだす場合もある。ニーズから発明が生まれることもあるだろう。 そしてその発明とは、一人の天才と言うよりも数多くの努力の積み重ねなのである。 功績が認めらている発明家とは、必要な技術を社会がちょうど受け入れられるようになっていた時に、既存技術を改良して提供できた人。 ライト兄弟の前には、有人グライダー、無人飛行機が存在していたことからも分かる。

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2012/04/16

ずっと読みたかった本であり、文庫化を機に読了。 この世界はなぜ持つものと持たざるものに分かれているのか、なぜその逆は起こり得なかったのか。この疑問に対する考察を、考古学、文化人類学、生物学などの視点から行っています。 人種的な優劣ではなく、たまたま置かれた環境がそれを分けたとい...

ずっと読みたかった本であり、文庫化を機に読了。 この世界はなぜ持つものと持たざるものに分かれているのか、なぜその逆は起こり得なかったのか。この疑問に対する考察を、考古学、文化人類学、生物学などの視点から行っています。 人種的な優劣ではなく、たまたま置かれた環境がそれを分けたというのが結論です。栽培化や家畜化可能な動植物が存在し、いち早く農耕牧畜に移行し、余剰作物が可能となった。そして、階級社会が生まれ、文字、技術、が急速にユーラシア大陸で伝播していったのである。 個人的には、上巻に記載されているスペイン軍のインカ帝国征服の話が面白かった。

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2021/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1972年の7月に著者がニューギニアで出会ったヤリという人物に次のような質問を投げかけられた。 「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」 著者はこのヤリの質問に対する究極的な答えを書名にした。即ち『銃・病原菌・鉄』である。ユーラシア、アフリカ、アメリカ、オーストラリア・・・大陸によって人類がそれぞれ異なる歴史を歩んできたのはどういった理由によるものなのか?白人はアフリカやアメリカを侵略し植民地化することができたが、なぜネイティブ・アメリカン(インディアン)やアフリカの黒人たちがヨーロッパを侵略し、植民地化し、白人たちを奴隷にすることができなかったのか? 著者は、これらの原因を人種間の生物学的優劣によるものではないと断言し、大陸間における環境の違いが決定的な差異を生み出す原因だったと主張する。食糧生産やそれに伴う器具などの発明、文字の発明、さらには大陸が東西方向に広がっているのか、南北方向に広がっているのかなど・・・勝者と敗者、持てる者と持たざる者の分かれ目はまさに両者がどの大陸に生まれたかによって左右される問題であった。 自分の頭の中にあった歴史に対する既成概念は当然のこととして、それを反対側から考えてみるなどということを意識したことはなかった。歴史に「もし」は禁物だというが、「もし」ヨーロッパにアフリカの黒人たちが進出して白人を支配していたという歴史があったとしたら、現在の世の中はどうなっていたんだろう。 ヤリの投げかけた素朴な疑問から人類史の謎に迫る壮大な知の旅が始まる。

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2012/10/13

ジャレド・ダイアモンドの銃・病原菌・鉄を読みました。 現在の世界でなぜヨーロッパの白人が世界を支配しているのか。 なぜ世界を支配しているのがアフリカ人やニューギニア人やアメリカ先住民ではないのか、ということを解説した世界史の解説書でした。 ヨーロッパの白人が世界を支配できたの...

ジャレド・ダイアモンドの銃・病原菌・鉄を読みました。 現在の世界でなぜヨーロッパの白人が世界を支配しているのか。 なぜ世界を支配しているのがアフリカ人やニューギニア人やアメリカ先住民ではないのか、ということを解説した世界史の解説書でした。 ヨーロッパの白人が世界を支配できたのは農業による食料生産、家畜による労働力・機動力の確保により、技術力を高め、帝国を築くことができたためである。 そしてヨーロッパの白人が農業や畜産をすることができたのは、東西に長いユーラシア大陸に住んでいて、食料生産に向いた在来種の植物や、家畜に向いた野生の動物がいたためである、と解説されていました。 決してヨーロッパの白人が他の地域の民族より知性的に優れているからではない、と解説されていました。 すっきりと整合性がとれていて納得できる面白い理論だと思いました。 家畜と一緒に生活していた民族は、家畜から病原菌をうつされてしまい、大きな疫病の流行で大量の人間が死んでしまっていますが、生き残った人たちは病原菌に対する耐性ができています。 ヨーロッパから来た白人は銃や馬による攻撃でアメリカ先住民を殺したわけですが、ヨーロッパから白人が持ち込んだ病原菌がそれに耐性のないアメリカの先住民を殺した人数の方がずっと多い、という解説は、貴志祐介の新世界よりを読んだときの薄気味悪さを連想してしまいました。 日本の出生率は現在とても低くなっていますが、100年後200年後の世界を考えたときに日本人という民族が残っているんだろうか、と遠い目で考えてしまいました。

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2012/04/12

なぜインカ帝国が滅亡したことをこれでもかと言わんばかりに丁寧な論述には、名著間違いない。 クドイ過ぎだよ。と言われてしまうとおしまいだが(笑)

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2012/04/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史のダイナミズムを科学的な観点から分析している。特に生物学的な、言語的なアプローチは、今までにない新しい科学的手法で、新鮮だ。 スケールの大きな本で、私にとっても大いに啓発された、貴重な本となるだろう。

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2012/05/23

アフリカから広がったとされていた人類の起源に関する通説を圧倒的な研究データから詳細に検証し直している。人類史13000年の時間から全世界を俯瞰するような内容。 と、興味深い内容でしたが、、、上巻だと思って読んでいたのがなんと下巻(!)どうりで読みはじめが唐突だと感じたわけだ。読...

アフリカから広がったとされていた人類の起源に関する通説を圧倒的な研究データから詳細に検証し直している。人類史13000年の時間から全世界を俯瞰するような内容。 と、興味深い内容でしたが、、、上巻だと思って読んでいたのがなんと下巻(!)どうりで読みはじめが唐突だと感じたわけだ。読了しましたがこの大作をあらためて上巻に戻って読む気が起きず。いずれ挑戦してみます。

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2012/04/03

今さらながら読了。面白かったー! 長い本ですが、全体を通じて一貫した主張と、それを証明するための個々の事象の面白さで、思った以上にスムーズに読めました。 特に後半の議論で出てくる、言語の広がりを元にした考察が興味深かったです。言語の分布からこんなにいろんなことが分かるんだな~と、...

今さらながら読了。面白かったー! 長い本ですが、全体を通じて一貫した主張と、それを証明するための個々の事象の面白さで、思った以上にスムーズに読めました。 特に後半の議論で出てくる、言語の広がりを元にした考察が興味深かったです。言語の分布からこんなにいろんなことが分かるんだな~と、今後の興味にもつながりました。

Posted byブクログ