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銃・病原菌・鉄(下) の商品レビュー

4.1

312件のお客様レビュー

  1. 5つ

    107

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

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2012/06/07

基本的な展開は上巻を継承したもので、 環境が人類史に与える影響力を様々な事例をもとに解説する。 アメリカ先住民やアフリカ民族に関する考察など 話題は多岐に渡り飽きさせない。 それでいて主張は一貫しており、 置いていかれる事もなくスムーズに読み込める。 ただしその一方で主張の繰り...

基本的な展開は上巻を継承したもので、 環境が人類史に与える影響力を様々な事例をもとに解説する。 アメリカ先住民やアフリカ民族に関する考察など 話題は多岐に渡り飽きさせない。 それでいて主張は一貫しており、 置いていかれる事もなくスムーズに読み込める。 ただしその一方で主張の繰り返しが多く、 ややくどい点が少し気になった。 また、なぜ中国ではなくヨーロッパが世界を制したかについては もう少しつっこんだ内容が展開されてもよかったのではないかと思う。

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2012/06/05

面白かったね。★4つ。示唆に富む本。 歴史学でもあり、文化人類学的な内容でもあると感じたなあ。 平たく言うと、「現代の地域的な富や権力の差異は、人種ごとの能力の差ではなく、その地理的要因に基づくものです」という結論。 左右に広いユーラシア。その他の大陸はそこほど、「横」に長くない...

面白かったね。★4つ。示唆に富む本。 歴史学でもあり、文化人類学的な内容でもあると感じたなあ。 平たく言うと、「現代の地域的な富や権力の差異は、人種ごとの能力の差ではなく、その地理的要因に基づくものです」という結論。 左右に広いユーラシア。その他の大陸はそこほど、「横」に長くない。 これ、けっこう重要で、技術・文化の伝播に時間がかかった、と。 緯度の違いっていうのは、経度のそれよりも大きい、と。 今私たちが使っている「文字」、「ことば」。この習得が人間にとってかなり困難だったようで。他の「道具」とはレベルが違う。そうだよね。概念だもんね。 私たちは、言語ではない何か別の新しいシステムを、今後産み出すのであろうか?

Posted byブクログ

2012/05/21

読了!★★☆☆☆ やっぱり難しい・・・ 「必要は発明の母」という言葉は、本当は歴史的に見ると逆の事例の方が多いという事に驚いた。 蓄音機を発明したエジソンは、音楽を録音する為に蓄音機を発明した訳ではなく、むしろ音楽を楽しむ為に使う事を自分の作品の品位を汚すことだと反対したらしい...

読了!★★☆☆☆ やっぱり難しい・・・ 「必要は発明の母」という言葉は、本当は歴史的に見ると逆の事例の方が多いという事に驚いた。 蓄音機を発明したエジソンは、音楽を録音する為に蓄音機を発明した訳ではなく、むしろ音楽を楽しむ為に使う事を自分の作品の品位を汚すことだと反対したらしい。 録音する機械を発明した人と便利なアイデアを考えた人は別で、「発明」があったからこそ「必要」とされた。 事業仕分けは本当にナンセンスな事だったな。

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2012/05/19

文字と社会制度に関する部分は興味があったのだけど、あまり頭に入ってこなかった…。 上巻の方が読むわくわく感は上。 でも、やっぱり上下巻読んだ方がすっきりする。 ちょっと時間をあけたら、また通して読みたい。今度はもう少し理解が深まると思う。

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2012/05/12

これ、学生時代に読めた人はラッキーだと思った。 内容の面白さももちろんあったけど、論文の書き方の見本としてもすごいハイクオリティ。

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2012/05/10

 個人的には上巻の方が面白かった。下巻は結構同じ事の繰り返しの部分が多かったし。  全体的には成る程ねと思えたけど、どうもこの著者は東洋の言語学は余り得意じゃないのか、それともアンチ漢字なのかという気が。  日本人が覚えるのに大変苦労する漢字を未だに使っているのは、漢字が日本社...

 個人的には上巻の方が面白かった。下巻は結構同じ事の繰り返しの部分が多かったし。  全体的には成る程ねと思えたけど、どうもこの著者は東洋の言語学は余り得意じゃないのか、それともアンチ漢字なのかという気が。  日本人が覚えるのに大変苦労する漢字を未だに使っているのは、漢字が日本社会にとってステータスが高いからだそうで、それは全く同じデザイン・品質のジーンズでも、わざわざ高い金額を出してブランド物の方を買うのと同じである、とされても……そうかな??? と。  更に別の章でも「日本は日本の話し言葉を表すには問題がある漢字を未だに使っている」というような記述があって、成る程確かに漢字は数も多くて、覚えるのには非常に時間が掛かるし、暫くの間使わなければすぐに書き方を忘れてしまうような難しい文字ではあるけれど、はて、では他に日本語を上手く書き記すのにどんな文字が有効であるのか、日本語しか分からない自分にはサッパリ。  仮名とアルファベットだけの文章は甚だ読み辛いのだけれど、それは今の文章の形態に慣れているからだけだろうか。  外国人の目から見れば、勿論仮名やアルファベットだけの文章の方が読みやすいだろうけど、同音異義語の多い日本語だと、ある程度以上の文になれば、やはり漢字なしでは苦しい気がするのだけれど。  より効率的に日本語を書く為には、既存の文字は全て忘れ、新しい文字を開発すべき、という事なんだろうか。  どうも下巻はその辺りに引っ掛かってしまって、上巻に比べて読み終わるまでに大分時間を食ってしまった。

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2012/05/12

仕事が忙しくてなかなか読み進まなかった。最終的には上巻の方が面白かった。下巻は少し散漫で重複した内容と文章に感じた。上巻は5★に近い4★、下巻は3★に近い4★。 持つものと持たざるものは環境の差異によるものであって、生物学的な差異ではないとする考えを理解できた。 訳者のあとがきで...

仕事が忙しくてなかなか読み進まなかった。最終的には上巻の方が面白かった。下巻は少し散漫で重複した内容と文章に感じた。上巻は5★に近い4★、下巻は3★に近い4★。 持つものと持たざるものは環境の差異によるものであって、生物学的な差異ではないとする考えを理解できた。 訳者のあとがきで知ったが、著者がカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部生理学科教授であることには驚かされた。

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2012/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

つまるところ、現在の地球上で見られる「文明度」の差は、そこに住んでいる人たちの能力や才能や知性の差ではなく、その昔、家畜が飼えたか、穀物が栽培できたか、ということに尽きるようだ。そのことによって定住生活が可能になり、多くの人、とりわけ食糧生産に従事しない人をも養うことができるようになり、軍隊や政治家や発明家が生まれてくる素地ができた。なるほど。そして民族や部族の変遷を化石などの考古学的な証拠からだけではなく、言語学的なところからも示しているところがすごい。

Posted byブクログ

2012/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻で明かされた人類史における地域の発展の差… つまり、動物の家畜化ができた(それに適した動物がいた)、植物を栽培できた地域が、それによって病原菌の免疫を作り、人口が増え、社会的に発展することができた… といいうことを、各地域別に見ていく各論のイメージが下巻。 聞いたこともない○○族やら、○○語がたくさん出てきて、自分のレベルには非常に難しく、えらい読むのに時間がかかりました。 が、結論は出ているので、上巻に比べ、あまり新しい感動はなかった。 ただ、エピローグで、「では、なぜユーラシア大陸では、中央アジアではなく、中国でもなく、ヨーロッパが発展したのか」ということに言及。 中央アジアは、肥沃三日月地帯という、恵まれて地域を森林伐採やら家畜増やし過ぎやらで自滅。 中国は、統一王朝がある時期外部を完全に遮断してしまったために、大きな技術のリードをあっという間に埋められた。 と考えると、いろいろな懸念はあっても、外の世界に立ち向かう姿勢が、結果的に発展を導く。 これは日本の国や企業にも言えることですね。

Posted byブクログ

2012/04/22

人類は世界において何故、不均衡な発展をし大陸間で格差を生むことになったのか?何故、侵略者達の手に銃器や科学技術があって、その逆ではなかったのか?この問題を科学的な視点で捉え徹底的に考察される。本書で披露されるこの謎解きには目からウロコである。文庫が発刊されたのが読むための良い機会...

人類は世界において何故、不均衡な発展をし大陸間で格差を生むことになったのか?何故、侵略者達の手に銃器や科学技術があって、その逆ではなかったのか?この問題を科学的な視点で捉え徹底的に考察される。本書で披露されるこの謎解きには目からウロコである。文庫が発刊されたのが読むための良い機会となった。

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