道化師の蝶 の商品レビュー
読み始め→訳わからん 読み進め→おもしろい 読み終わり→訳わからん 流れでいうと(自分の中で)こんな感じの本がおもしろい訳ない、なのに惹きつけられてやまない。 興奮しました。 五回読んでもいいという位 しかし友幸友幸って言葉、おもしろすぎる 誰だよ! もういっこ入ってる松...
読み始め→訳わからん 読み進め→おもしろい 読み終わり→訳わからん 流れでいうと(自分の中で)こんな感じの本がおもしろい訳ない、なのに惹きつけられてやまない。 興奮しました。 五回読んでもいいという位 しかし友幸友幸って言葉、おもしろすぎる 誰だよ! もういっこ入ってる松の何とかっていうあれはちょっとごめんなさいでした
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芥川賞受賞作を手に取ったのだから、文学をしたい、と思っている。しかも何かと話題の今回の受賞作だ。主人公はアメリカ人の実業家、エイブラムスか、いや、エイブラムスは作家の友幸友幸を追跡した人物なんだけれどもその姿を友幸が描く小説世界に押し込めたのか、つまりこの小説は二層構造のバーチャ...
芥川賞受賞作を手に取ったのだから、文学をしたい、と思っている。しかも何かと話題の今回の受賞作だ。主人公はアメリカ人の実業家、エイブラムスか、いや、エイブラムスは作家の友幸友幸を追跡した人物なんだけれどもその姿を友幸が描く小説世界に押し込めたのか、つまりこの小説は二層構造のバーチャル世界なのか、しかも使用者の殆どいない人工言語で描かれた(ことになっている)・・・と、この辺までは理解できる。 文学というのは情緒の世界だと私は思っているし、大抵の方も言葉は違えどそう言ってくださると思う。主人公は友幸友幸か、と狙いを定め、彼の情緒を読み取ってと行こうとするのだが、主人公は蝶のようにひらりひらりと浮遊を続け、一向につかまえどころがない。ここに至り、文学したいと思っていた私は頭を抱えてしまう。 そう、これは所謂文学じゃないんだ。自分はいま美術館めぐりをしている。そこに何か意味を持つらしい幾何学模様とか、難解な曼荼羅とかがあって・・・これは字句の芸術なのか、と選評の助けも借りて理解していく。あえて自分に引き寄せて理解しようとすれば、高校時代の数学の問題のようなものか。 A4サイズのドリルの1ページに、簡潔に書かれた問題が一つ。その問題の回答を導くために私は何行も記述していく。そしてある日、同級生のドリルに妙に既視感のある回答を見つける。問題が回答に結びつくまでに自分の脳が経験した高揚感、自分らしくぶっきらぼうに記載した回答プロセスを丸写ししたらしい同級生のおかしさ・・・。 多分、同級生は何もおかしくなく、数学を苦痛に思っていたのだろう。それと同じように、円城さんの高度な言葉遊びについていけなければ、なんだこれは、という感想しか残らない。私もどちらかというと、今回は同級生に近い。しかし、芸術的な浮遊を紡ぎながら高揚している(らしい)円城さんのことは、ちょっと垣間見たつもりになった。
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文面が「特異」というか「異質」というか、読んでいて「こういう小説もアリなのか!?」となってしまった作品(円城さんの本はこれが初めてです) ストーリーではなく「文字」のミステリーのように感じました。前後の「文字」を読み解いてようやく次の文章に辿り着く、といったような感じです(少なく...
文面が「特異」というか「異質」というか、読んでいて「こういう小説もアリなのか!?」となってしまった作品(円城さんの本はこれが初めてです) ストーリーではなく「文字」のミステリーのように感じました。前後の「文字」を読み解いてようやく次の文章に辿り着く、といったような感じです(少なくとも読解力の無い私には;) なんとも「読みにくい」作品であるけども、文字同士のやりとりや、その中で描かれる風景や人物の描写が(読みにくさとは裏腹に)軽快で清々しい印象を受けるので、その「文字」と「描写」のギャップがクセになりそうな作品でした。もっと続くのか?!と思いきや、あっさりと終わってしまったのが残念で★4つ。個人的にはもう一つの話の方が好みでした!
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2012.4.7 難しい…10回読んでも理解できないかも。 ただ、これを作者の自慰行為とみるのは違う気がする。 読了直後だからそんな感想しか思い浮かばない(笑)
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おもしろい!まだまだ続くと思ってたらおしまいだった最後のページ。うぇーい。一気に読んでしまった。円城さんの作品の中では個人的には読みやすかった。ことばをひろい、文を頭にくりかえしきざみながら読む。すでに自分の中にあったはずの言葉が調理されて自分の知らなかった組み合わせで目の前にあ...
おもしろい!まだまだ続くと思ってたらおしまいだった最後のページ。うぇーい。一気に読んでしまった。円城さんの作品の中では個人的には読みやすかった。ことばをひろい、文を頭にくりかえしきざみながら読む。すでに自分の中にあったはずの言葉が調理されて自分の知らなかった組み合わせで目の前にあらわれる。さてこそ。おやこや。さてこそ。おやおや。気に入った言葉と文章が、読み終えたあとにわたしの周りで手をつないで踊る。まわる。ふしぎな感覚。くりかえし読む。リズムを感じる。わかる/わからないとかじゃなくて、「ある」。
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面白い! という次元に達するのはもちろん、 わかる! 次元にすら、なかなか達しさせてくれない。 読者を置き去りにしているとの酷評はあるけど、 不思議と読みたい気持ちが溢れてくるし、 読んでいると、不思議な浮遊感の中に誘われる。 いやぁ、自分がもっと賢ければ、中身を堪能出来るの...
面白い! という次元に達するのはもちろん、 わかる! 次元にすら、なかなか達しさせてくれない。 読者を置き去りにしているとの酷評はあるけど、 不思議と読みたい気持ちが溢れてくるし、 読んでいると、不思議な浮遊感の中に誘われる。 いやぁ、自分がもっと賢ければ、中身を堪能出来るのになぁ.. 難しいものに敢えてチャレンジしたい、 我こそは文学好きだって方に読んでいただきたい一冊。
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なんとも不思議な小説である。 物語でないと共に物語であり、言語論でいて言語論でない。小説と呼べるのかどうかすら怪しい。 読んでいて、次々とストーリーが展開していくのだが、いったい自分が何を読んでいるのかさっぱり分からない。 謎を追いながら、別の謎が出てくるが、答えは提示され...
なんとも不思議な小説である。 物語でないと共に物語であり、言語論でいて言語論でない。小説と呼べるのかどうかすら怪しい。 読んでいて、次々とストーリーが展開していくのだが、いったい自分が何を読んでいるのかさっぱり分からない。 謎を追いながら、別の謎が出てくるが、答えは提示されない。 何か彷徨っているような浮遊感を最後まで感じさせる作品である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
二つとも難解な作品だったように思う。どちらかといえば、『松ノ枝の記』のほうが分かりやすかったかもしれない。『道化師の蝶』のほうは、やっぱり再読しないと分からないかも……。複数の人間の着想が集まって生まれたのが友幸友幸で、実体はないのか。でも、この解釈はアリなのか。そういった疑問を持ち、友幸友幸の正体は一体何なのかを考えながら読み進めた。何を伝えたかったのかもよく分からなかった。内容は良かったように思うし、発想も複雑でよく考えたな、と思うけれど、読んでいるとこっちが置いてけぼりにされているような気がした。
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デジャブを味わう。それは高校時代に数学に躓き始めた時と同じ。 文章の方程式が解けたのならコレは凄い面白い小説だ・・・ って処までは分かるのですが、 いかんせん、方程式解くことができずに敗北。 解説書が欲しい。手取り足取り教えてください。
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第146回(2011年下半期)芥川賞受賞作。芥川賞の作品はときに理解困難で、作者の自己満足で、読んでいてイヤになってくる作品があるがこれはひどかった。石原慎太郎さんが選考委員をやめた際のコメントもうなずける。円城塔さんは「ハーモニー」の著者である故伊藤計劃氏の未完作品を書き継いで...
第146回(2011年下半期)芥川賞受賞作。芥川賞の作品はときに理解困難で、作者の自己満足で、読んでいてイヤになってくる作品があるがこれはひどかった。石原慎太郎さんが選考委員をやめた際のコメントもうなずける。円城塔さんは「ハーモニー」の著者である故伊藤計劃氏の未完作品を書き継いでいるとのことで、少し期待。
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