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ラピスラズリ の商品レビュー

3.6

63件のお客様レビュー

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2013/09/23

本屋さんで偶然に見つけて、タイトルに魅かれて購入。 この作家独自の空間もそうだが、何よりも時間感覚が難解。小説全体の構造把握もまた難渋。初めて読んだ作品だが、よほどじっくりと向きあわないと作品世界には入っていくのは困難。

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2013/06/12

文章は美しくうっとりとするものなのだが、読み物としてのスムーズさ、というか親切さに欠けているので、こういった散文的小説に慣れていない向きには多少つらさが感じられる。

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2013/06/02

あるサイトで「幻想小説おすすめ第1位」だったので読んだが、文章がわかりづらくて挫折。この手の構成に慣れていれば読めるのかもしれない。そして「幻想小説」で澁澤龍彦の著作(『うつろ舟』など)のようなものを期待していたが、これはどっちかというとファンタジー。

Posted byブクログ

2013/05/28

なんかすごいものを読んでしまった。 連作短編のようなそうでないような。一貫しているのは「冬眠者」がキーになっているということ。 だけど話がきちんとつながっているかというとそうでもない。だけどやっぱりつながっている、そんな不思議な一冊。 なんというか、豪奢で、なのにどこか腐臭が漂...

なんかすごいものを読んでしまった。 連作短編のようなそうでないような。一貫しているのは「冬眠者」がキーになっているということ。 だけど話がきちんとつながっているかというとそうでもない。だけどやっぱりつながっている、そんな不思議な一冊。 なんというか、豪奢で、なのにどこか腐臭が漂っているような、読みながら胸の中がざわざわして落ち着かないような幻想小説。 味わいはまったく違うのにブラッドベリを思い出したのは、ブラッドベリが私の幻想小説の原体験だからかな。 私にとっての幻想小説ど真ん中なお話。 それにしても、すごいものを読んでしまった。

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2018/12/18

文章や雰囲気は素晴らしいしとても好みである。 しかし状況を理解することが難しい場面が多々あり、苦労した。 各連作を貫くテーマも見えているようで今ひとつピンとこないという感じ。 Amazonのレビューなどにあるように、ラストの昇華具合が神がかっている、というようには受け取れなかった...

文章や雰囲気は素晴らしいしとても好みである。 しかし状況を理解することが難しい場面が多々あり、苦労した。 各連作を貫くテーマも見えているようで今ひとつピンとこないという感じ。 Amazonのレビューなどにあるように、ラストの昇華具合が神がかっている、というようには受け取れなかった。 もう一度読もう。

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2013/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

みなさん高く評価されていてびっくりした。ま、人それぞれだしな。 ゴシックホラー小説ととらえればいいのか。 じつはとても大きな期待とともに読み始めた。 本書ではなく初期自薦傑作選みたいなのをパラ見、文庫売り場に平積みされていた比較的新しい本書なら、入門編としてうってつけだろうと思った。読了後の感想は「うーん………」 残念ながら私には、この作家の表現や描写がことさら美しいとは思えなかった。 この連作集の中で唯一楽しめたのは『トビアス』くらいで、それもあえて上げるならでしかない。 そして、自分的に『竈の秋』がもっともつまらなかったと言わざるを得ない。 舞台設定も投入アイテムもありがち:ゴーストが住む館、冬眠はまぁ置いておいて、“彼”と接触する娘は雇い主側で感受性が鋭い(?)、凍てつく冬、冬眠するものたちが住む閉じられた世界=館の敷地、鉄門、腐葉土、外にはゾンビまで用意されている。 おびただしい数の人形(顔面に細かいひびが入っているビスクドールもまたありがち)、ウォッチャー的立ち位置の召使い、実は悪事を働いていた美形の召使い、病に冒されて変質する召使い、庭師と子ども、双子の老婆、重々しいカーテン、渡り廊下、地震、そしてこれらはすべて竈が見せた…… 盛り過ぎじゃね?(笑) 登場人物にしろ投入アイテムにしろ、描きたい物語のために用意されたに過ぎないため、基本的に「動いていない」。何のためにそこに在るのかまったく伝わってこない。これに尽きる。 この一冊で決めてしまうのは早計かもしれないが、ほかの作品へ食指が動くかどうかは今のところ微妙。

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2013/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

甘美でいてその自然さに思わずため息が出てしまうような文章。何度も読み返したくなる魔力が確かに存在する。 最近の小説はストーリー性ばかりを重視させ、その作品が本である必要性を感じないものが多い。それはそれで良いのだが、こういった活字の素晴らしさで表現されている作品は非常に減ってきているように感じ、同時に少し寂しくもある。間違いなく私の人生の本ベストテンに入る。

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2013/03/18

「画題をお知りになりたくはありませんか」 <冬眠者>のお話。読んでいてそのシーン一つ一つが、頭に浮かんできた。 ただ、場面が細かく移っていくため、一読で理解は難しい。導入部は不思議な世界観で、サクサク読める分少し残念。 また期間をあけて、読み返してみようと思う。

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2013/01/04

世界観にまったく入り込めなかった。 話が理解出来なかった。 もう少し時間が経ったら、もう一度読んでみようと思う。

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2012/11/23

冬眠する人達を巡る、不思議な物語。秋までに食いだめをして、塔に篭り、鍵を掛けて春まで眠りにつく。目覚めてからしばらくは人の手を借りないと動けないほど弱っているし、食べるものも柔らかいものから徐々に通常食に戻さなければならない。他人に依存しなければ生きていけない危うさ、贅沢さ。 余...

冬眠する人達を巡る、不思議な物語。秋までに食いだめをして、塔に篭り、鍵を掛けて春まで眠りにつく。目覚めてからしばらくは人の手を借りないと動けないほど弱っているし、食べるものも柔らかいものから徐々に通常食に戻さなければならない。他人に依存しなければ生きていけない危うさ、贅沢さ。 余白の多い物語で、想像力が掻き立てられる。崩壊を予感させる、暗く、美しい物語で、私は萩尾望都の世界を思い起こした。が、最後の短編で作者が書きたかったのは実は再生だったことがわかった。

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