或るろくでなしの死 の商品レビュー
絶望感タップリの短編集。 「或るはぐれ者の死」 「或る嫌われ者の死」 「或るごくつぶしの死」 「或る愛情の死」 「或るろくでなしの死」 「或る英雄の死」 「或るからっぽの死」 どれも全く救いが無く、物凄く切なくて良い。 「或るごくつぶしの死」と「或る愛情の死」と「或るろくで...
絶望感タップリの短編集。 「或るはぐれ者の死」 「或る嫌われ者の死」 「或るごくつぶしの死」 「或る愛情の死」 「或るろくでなしの死」 「或る英雄の死」 「或るからっぽの死」 どれも全く救いが無く、物凄く切なくて良い。 「或るごくつぶしの死」と「或る愛情の死」と「或るろくでなしの死」 が特に良かった。2回読んだ。
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「或るはぐれ者の死」「或る嫌われ者の死」「或るごくつぶしの死」「或る愛情の死」「或るろくでなしの死」「或る英雄の死」「或るからっぽの死」が収録。平山さんの本らしく、どの話にもそれなりに人間が破壊されてしまうシーンはあるけれど、話自体がとても面白かった。いつも平山さんの本は私が読ん...
「或るはぐれ者の死」「或る嫌われ者の死」「或るごくつぶしの死」「或る愛情の死」「或るろくでなしの死」「或る英雄の死」「或るからっぽの死」が収録。平山さんの本らしく、どの話にもそれなりに人間が破壊されてしまうシーンはあるけれど、話自体がとても面白かった。いつも平山さんの本は私が読んだことある本に限り、グロい話という印象が強かったけれど、これは人間のどうしようもない情と悲しさと孤独が詰まっている。コンクリートにへばりついた幼児の遺体のようなものに執着するホームレス、さんざん放置しておいて死にかけの粉ミルクを赤ん坊にやる男、とんでもない肉体改造をしてしまった妻、見えなくなった目のまま更地を呪い続ける英雄、そして、自分に興味を持つ人間しか見えない男・・・特に「或るからっぽの死」は天才的。
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あぁぁ...やはり平山さんの小説だなぁと痛感。 7編の短編で構成された「死」を死として のみでなく尊厳の破壊、存在の消失...様々な 「死」をあくまでも平山氏独特の温度感で 容赦なく書かれています。字面上ではかなり エグさとグロさのある表現ですが、個人的には この温度感が独特故、...
あぁぁ...やはり平山さんの小説だなぁと痛感。 7編の短編で構成された「死」を死として のみでなく尊厳の破壊、存在の消失...様々な 「死」をあくまでも平山氏独特の温度感で 容赦なく書かれています。字面上ではかなり エグさとグロさのある表現ですが、個人的には この温度感が独特故、嫌悪感をさほど抱かないという 希有な作家さんのような気がします。 タイトル作で書き下ろしの「〜ろくでなしの死」は ド名作DINERに似た空気感漂う傑作で、この核で 一作の長編にもなりそうな濃密な面白さ。 こういった殺し屋書かせたらピカイチですね。 心折れんばかりになった「〜ごくつぶしの死」の 心地悪さと恐怖。 「〜愛情の死」で描かれる常軌を逸したラストシーン。 そして、今作を締める「〜からっぽの死」における 何故か切なく、苦しくなるラブストーリー。 こういった短編では一人勝ち、独壇場ですね。 色んなバランス感覚が絶妙過ぎます。 言葉にして言い難いですが...いい作品です。
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やだ。むごい。せつない。エグい。でも、読むことをやめられない。気持ち悪いけど、読んじゃったよ。次にまた読むかも。
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生きるか死ぬかなどの分岐点は無く、最終的に必ず誰かが違う形で死ぬ7編。ろくでもなく最高に闇に包まれた世界観をあり得ないと思いたいが、心は正直に揺れている。「他人を使った自慰的な俺たちがやってるSEXではなく、本物のSEXを彼女はする」こんな文章が書ける著者に興味しかわかない。
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待ってました、平山夢明。 「ダイナー」から、待って、これか!! 良かった。また一皮向けた、いい文。 ただ、破壊だけではなくて。 次作にも、期待。 年一作くらい期待してる。
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本当にキツかったのだけれど。 何と言うか、生が内包する”死”という意味において、生が軽んじられる現代、こういった死を描く、又は読む、ということは必要だろうと感じる。
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気持ち悪い。。。とくに動物虐殺の場面は吐きそうになる。 でも最後まで読ませるものはあったなー。 ほかの作品は。。。忘れた頃に読んでみるか。。。やめるか。。。
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平山夢明の本は、どこか昭和の匂いがする。 古きよくない昭和、雑で暴力的で混沌した… 読後のすっきりした救済感がない場合もあるのに、後味は悪くない。 不思議と。
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