嘆きの美女 の商品レビュー

柚木麻子【著】

2013/06/24

途中までは面白かったんだけど、

陰険だった主人公の、意外な才能の開花と自分への全面反省など、
ちょっといきなりすぎた。

2013/06/24

耶居子は「嘆きの美女」というサイトが大嫌いで、荒らしてまわることを日々の日課としていた。そのサイトは、自称・美女が管理していて、悩みをもった美女が集まってお互いに慰めあっている。ひきこもってスナック菓子やジャンクフードをひたすら食べて生活している耶居子は、どうやら近所で開催されるらしい美女たちのオフ会を覗き、写真でも撮ってネット上に晒してやろうと企む。そうして出かけた先で、美女のストーカーとの事故に巻き込まれ大怪我をした耶居子は、なぜか美女たちと同居し、甲斐甲斐しく世話をされる羽目になったのだった……。

耶居子性格わっるいなー！と非常に楽しく読んだ。美女たちのセレブでリア充な生活は遠い世界のようだけど、耶居子がいちいち毒づいているのが笑えた。
相変わらず柚木さんの本は食べ物がおいしそうで、それだけでもう幸せ。
都合が良すぎるところもあるし、人が良すぎなところもあるけれど、それぞれの登場人物が、それぞれもがき苦しんでるところが丁寧に書かれてて、最後のカタルシスが非常に気持ち良い。
書き下ろしで「耶居子のごはん日記」がおまけとしてつけられてて、彼女たちのその後が耶居子の日記として書かれている。みんな幸せそうで、相変わらずおいしそうな日々をすごしていることが見えてよかった。

2013/06/21

「同性の友達がいないー(中略)美貌が嫉妬を呼ぶせいではおそらくないだろう。女はそれくらいのことで女を嫌わない。ユリエのようにー。物欲しげな割には明確な意志や目標がなく、後ろ向きで、オチのない話を垂れ流すから敬遠されているだけだ。」
この部分にこの話の魅力の一つが凝縮されてるように思う。いろんな女の嫌な部分、ダメな部分が様々な角度から描かれているのだ。
もう一つの魅力は出てくる食べ物。特にリアル・チャーリーのチョコレート工場、私も行ってみたい…✨
ヒガシとの恋の行方もちょっと気になるけど、どちらかというと、それはオマケの楽しさって感じ。

2013/06/11

ブスな女がどんどんきれいになっていくよくある話と思いきや、そんな単純なことでわなく。
でも、最後にはきちんと最初の話で結ばれていてよかった。

あとは、奥田エイジが出てきて、終点のあの子の話とつながっていたのもよかったし。
ごはん日記でキュンとした文もよかった！

2013/05/30

ブスはブスなり、美女は美女なりに
黒い部分も悩みもいっぱい抱えて生きてるんだなぁ、というところと
人から見られてる姿と、自分で思う自分のギャップ。
そういう部分の描き方がものすごく巧い。
単に美人なだけ、ブスなだけではなく、ちゃんと裏がある描き方に
各々のキャラクターの魅力を感じた。
というかブスブス連呼しておきながら難だけど、
あたしは耶居子がブスだとはこれっぽっちも思わない。

耶居子の生活態度が自分とそっくりで、ちょっと複雑な気分。
ネット上で誹謗中傷を書き込んで炎上させたりはしないけど
人と接することで相手のいいところを汲み取っていく度量の広さが
自分には決定的に足りないので、なんか悲しくなった。
作中でどんどん綺麗になっていって、
エイジや宗佑に好意を持たれる耶居子が羨ましいと思うと同時に
誹謗を恐れず自分の意見を主張できて、
恐らく耶居子本人は気づいていないだろうけど
周りの人たちをリスペクトできる人なのだから
この流れは至極当然なんだろうな、という納得感もあった。
お料理日記に出てきたヒガシとの関係がどうなるか、すごく気になる。
寸止めなんだもんなぁ。狡いよ（爆）。

ユリエもただの美人さんかと思いきや、
いきなり振り切ったように豹変する辺りがカッコよかった。
最初はなんだコイツと思った奥沢エイジは
登場人物の中で誰よりも人を見る目が確かだったんだ、と思う。

ドラマは見てなかったけど、黒沢かずこさんの耶居子は大ハマりな気がする。たぶん。

柚木麻子さんの本を読んだのは初めてだったんだけど
内容はむしろ期待以上に面白かった。
CREAでの対談で触れられていた『私にふさわしいホテル』も読んでみたい。

2013/05/21

期待しないで読みましたが予想外に面白かったです（＾ν＾）
最初の美女らしい暮らしはテンポがー思ってましたが、マリエが自分を出して来たところから一気に面白くなりましたねー。
誰にでもコンプレックスはあるし、一皮向けた彼女らは見てて楽しかったです（＾ω＾）
さいごのやいこのごはん日記も面白かったー！！
ニヤニヤしながら読んでました。
いいなー青春♫
スカッとしたい人にオススメです♫

2013/05/17

容姿にコンプレックスを抱く引きこもりニートの主人公。
日課は美女専用サイト『嘆きの美女』を荒らすこと...という設定が
すごく自分好みの毒のある感じがして惹かれたんだけど、
内容的にはいたって優等生だった。

「好きなタイプは荒俣宏」とか「KAGEROUのAmazonコメントで
腕を磨いたかいがあった」とか刺さるフレーズはちょこちょこあるんだけど、
物足りなく感じてしまう私は心がブスなのかもしれない。

2013/05/16

あー卑屈になる気持ちはわかるわｗ
美人には美人なりの悩みがあるみたいだけど、どうにもあの仲よしちゃんな雰囲気は居心地が悪い。
でもサイコが素敵で、みんなもそれぞれ成長していて最終的にはよかったなと、ほこほこした。

2013/05/07

最後までテンポよく読めました。
「耶居子のごはん日記」が意外とおもしろかったです。
耶居子の恋の話はないのかなー？って思ってたので、ヒガシの登場がうれしかった！！
ヒガシと耶居子。二人のこれからの話をもっと読んでみたかったな♪＾＾

2013/04/10

実写化しやすそうだなあと思っていたらどうやら既に実写化されているそうで。
おもしろかったけれど、小説だなあ、きれいごとだなあと思うことが多かった。