ミレニアム3(下) の商品レビュー

スティーグラーソン【著】,ヘレンハルメ美穂,岩澤雅利【訳】

2014/03/24

ああ、ついに終わってしまった。
裁判対決も面白かったし、どうなるんだこれ、と心配だったこと（エリカのこと、公安の闇、リスベットの未来）もみんな決着がついてひと安心。

というわけでもなくて。
いくつかの謎が残っていて気になる。
（リスベットの妹。数学の話。ハリケーンの喧嘩夫婦。リスベットが大金泥棒したときのミスとは？）
本当は四部以降の伏線だったのだろうな。
はあ、絶筆とは悲しいな。
モニカとミカエルもどうなるのか、気になる。
エリカは嫉妬しているみたいだったし。

それにしてもスウェーデン人の倫理観って・・笑。
コーヒー飲みすぎ、サンドイッチ食べ過ぎ、セックスしすぎ。笑

作中で、エリカが
・高校時代に生徒会長をしていた
・そのときにいじめ反対キャンペーンをした
というのが、彼女らしいなと思った。

すごく好きではないけど、エリカの人間らしい生活と向上心のあるところはあこがれた。

2014/03/18

圧倒的な面白さ。この一言に尽きる。スパイ小説や法廷ものの趣きを持ちながら、痛快な結末に向かって行き、また最後にもう一山、盛り上がりを作るあたり、文字通り圧倒される。エンターテイメント作品かと思いきや、善悪についても考えさせられる道徳性も持ち合わせている。誰もが夢中になるのが分かる、紛れもない名作であろう。その確信ゆえに、著者の急逝が悔やまれてならない。

2014/01/15

「火と戯れる女」に続く「眠れる女と狂卓の騎士」。
2作目に引き続きこの3作目も一気読みしてしまった。

1作目のミステリから、2作3作目と国家規模の警察スパイ小説へ。
終盤には法廷サスペンスに。重厚すぎるミステリ。
リスベットをサポートする狂卓の騎士の面々が、
班の一味との対決で一体どうやってリスベットを助けていくのか。
同時に進行するエリカの危機と、リスベットの協力。
盛り沢山すぎて、ハラハラしつつも見事に収束していく様が
面白くもあり、そしてお腹いっぱい。
エピローグ部分も丁寧に描かれていてよかった。
リスベットとミカエルが、ようやく再開する様も、
1作目から読んでる者としては感慨深い。

何より興味深かったのは国家におけるスパイの描写。
日本の政治においても、朝鮮半島の利益になるような
政治家という話題がたびたび出てくるけれど、
政治家だけでなく官僚などにもきっと同じようなことが
あるのではないか？　なんてことも考えた。
ジョン・レノンの「イマジン」は理想過ぎる世界なのだろう…

2014/01/12

３部作ついに完結。リスベットが過去とついに決別をはかる。やっぱりリスベットと言えばハッキング。今回もそれが遺憾なく発揮される。テレボリアンとの裁判での闘いは思わず胸が熱くなる。

2013/11/10

いやあ、すごいすごい。実に読ませる。これほど読ませる小説だと思わなかった。こんなにも読み応えがあるとは思わなかった。「文芸評論家　池上冬樹氏」
　全く、同感です。ほかの小説がしばらく読めない気がします。・・・

2013/11/06

相変わらず長い、でも、やっぱり面白かった。スティーグラーソンの描くピンチは、とてもピンチで手に汗握る。最終的には何とかなるんだけど、きっと何とかなるんだけど、でも、怖いのである。リスベット　逃げて―！！！と思わず心で叫んだ。

2013/10/11

エリカ・ベルジェの女社長奮闘記。
偏見は根深いですね。まともにやり合って、自分をすり減らすのも馬鹿らしい。辞めて正解です。
リスベットの逆転裁判。
ゲス野郎どもを徹底的に叩き潰しました。爽快です。
ニーダーマンとガチンコ対決。
リスベットが暴れてくれました。全快して良かった。
総じて、バラエティに富んだエンタメです。
楽しめました。

2013/09/30

1→2→3で全ての伏線が回収され、裁判での論理的に相手を追い詰める展開。
これはミステリー好きには堪らない！

「ミレニアム」シリーズに出会えた事が今年最大の収穫。素晴らしい作品！

それだけに作者が亡くなった事によって、続編が読めなくなったのは残念でならない。

2013/08/17

第三部、引き込まれて一気に読んだ。
幾層にもその面白さが重なりあっているのだけれど、主役級以外にこれだけの人物を登場させて、それぞれのキャラクターを描ききっているところがさすが。
(スウェーデンの人名は覚えにくくて苦労しましたが)

第四部が読めないのが、本当に残念。
でも新な関係新な人生の始まりを感じさせる終わり方がとても良かった。

2013/07/21

後半半分くらい3時間くらいで一気に読んだ。裁判の箇所がめっちゃ面白かった( ´ ▽ ` )
終わるのさみしい。