名もなき毒 の商品レビュー
人の境遇をひたすら羨ましく思ってその人になろうとして真似したりする、ある意味哀れな感じでもあるけど、自分の心のなかに多かれ少なかれそう思う浅ましさもあって、ちょっと胸が締め付けられる。 何か救いがあるのかもしれないけど、救いがない場合もある。それって、社会のためには縛り付けておい...
人の境遇をひたすら羨ましく思ってその人になろうとして真似したりする、ある意味哀れな感じでもあるけど、自分の心のなかに多かれ少なかれそう思う浅ましさもあって、ちょっと胸が締め付けられる。 何か救いがあるのかもしれないけど、救いがない場合もある。それって、社会のためには縛り付けておいて欲しいと思う気持ちもある。 太古から人にはずっとそんな感情があるのかなぁ。。
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今の時代の「普通」は昔と違う、退屈なものだという台詞に考えさせられた。「普通」って結局、なんなんだろうか。確かに普通っていうのはつまらないものなのかもしれないけど、普通が1番だと私は思う。
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今月3冊目 ★★★ 15年以上ぶりに宮部。 キャラクターも微妙だし後半の文章の変化、尻窄みに飽きた。 色々な事件が結ぶと思いきやなんとも微妙
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密室の事件ではないけれど、まるで密室で起こった事件であるかのように、全ての登場人物に役割と意味があって、名探偵杉村三郎が謎解きをしていくという、まことに見事な推理小説になっている。
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「誰か」に続く主人公:杉村三郎シリーズの第2弾。 物語の途中に第1弾での出来事について軽く触れているところがあるので順を追って読むことをお勧めします。(私も第1弾から読めばよかった…) 分厚いですが、物語がテンポよく進むのでサクサク読めました。 広報室でアルバイトとして働いて...
「誰か」に続く主人公:杉村三郎シリーズの第2弾。 物語の途中に第1弾での出来事について軽く触れているところがあるので順を追って読むことをお勧めします。(私も第1弾から読めばよかった…) 分厚いですが、物語がテンポよく進むのでサクサク読めました。 広報室でアルバイトとして働いていた問題児:原田いずみの対応と、世間を騒がせている連続毒殺事件に首を突っ込んでいく杉村。2つがどのような結末を迎えるのか。 原田いずみの異常さが増していくのがヒヤヒヤするし、連続毒殺事件は切ない… 登場人物1人ひとりの表情の変化や性格、思いを細部まで描いていてイメージが浮かぶ。「人が良い」人の周りには良くも悪くも人が集まるんだなと思った。
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冒頭のシックハウスがこう繋がっていくのか。人間誰しも見えない毒を持っている。検査もできないし成分も目に見えないものだから、土壌汚染やシックハウスよりもよっぽどタチが悪いね。
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1作目よりも、かなり闇深いことに巻き込まれた杉村さん。八つ当たりで理不尽にしか思えないけど、こういうことやっちゃう女、いるよな…と、ゾッとするほとリアルだった。妻を、家族を愛し、何よりも大切にしているけれど、生まれもった境遇から生じる不協和音。今後どうなっていくんだろう、どうか壊...
1作目よりも、かなり闇深いことに巻き込まれた杉村さん。八つ当たりで理不尽にしか思えないけど、こういうことやっちゃう女、いるよな…と、ゾッとするほとリアルだった。妻を、家族を愛し、何よりも大切にしているけれど、生まれもった境遇から生じる不協和音。今後どうなっていくんだろう、どうか壊れないで…とついつい願ってしまうのは、作者の伏線なんだろうか。この先のシリーズも気になります。
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情報が多過ぎる。そもそも事件が多い。もう少し収縮した方が登場人物の後日談にフォーカスを当てる場面を作れて面白い様な気がした。主人公の今後(探偵業をやるかもしれない)に絡めそうな人達だけに絞ったのだろうか。文章は読みやすく、入って行きやすくて良し。この作者の作品にしてはやや外れ気味。
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杉村三郎シリーズは小泉孝太郎さん主演のペテロの葬列を観て知り読み始めた。小泉孝太郎さんがハマりすぎて、常に頭に浮かんでいる。 宮部みゆきさんは相変わらず素晴らし過ぎだが、このシリーズは他の作品とは違い、犯人が分かればそれで終わりではない。その後の人間模様が必ずあり杉村三郎の苦悩が...
杉村三郎シリーズは小泉孝太郎さん主演のペテロの葬列を観て知り読み始めた。小泉孝太郎さんがハマりすぎて、常に頭に浮かんでいる。 宮部みゆきさんは相変わらず素晴らし過ぎだが、このシリーズは他の作品とは違い、犯人が分かればそれで終わりではない。その後の人間模様が必ずあり杉村三郎の苦悩が続くという変わった作品と認識している。 次は先にドラマを観たペテロの葬列だ。楽しみで仕方ない。
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十数年ぶりに再読。 杉村三郎シリーズ、確か最初に読んだのは中学生か高校生の時で、当時は作中の人間関係や愛憎劇みたいなのが生々しくてあまり好きじゃなかった。 今回再読してみて、全然印象が変わっていた。 今作では原田いずみという、トンデモ女が出てくるんだけど、北見探偵の言った「普通の...
十数年ぶりに再読。 杉村三郎シリーズ、確か最初に読んだのは中学生か高校生の時で、当時は作中の人間関係や愛憎劇みたいなのが生々しくてあまり好きじゃなかった。 今回再読してみて、全然印象が変わっていた。 今作では原田いずみという、トンデモ女が出てくるんだけど、北見探偵の言った「普通の人」という言葉に少し共感。 『名もなき毒』というタイトルは事件だけじゃなくてこの部分にもかかっていたのか、という、ラスト近くの杉村の独白に本当に感動というか、しんみりというか。 慟哭、というと大袈裟だけれど、それに近い気持ち。 誰しもが持つ毒、ということを思った。
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