名もなき毒 の商品レビュー
先日4作目を読んで、これはシリーズ再訪せねばと「誰か」「名もなき毒」を年末年始の休暇に再読。のつもりが、どうやら2作目の本書は読んだ覚え無し。。。宮部みゆき的巧さ炸裂の「誰か」に対し、本書は先の読めない緊張感がたまりません。京極夏彦の「邪魅の雫」を無性に読み直したくなっております...
先日4作目を読んで、これはシリーズ再訪せねばと「誰か」「名もなき毒」を年末年始の休暇に再読。のつもりが、どうやら2作目の本書は読んだ覚え無し。。。宮部みゆき的巧さ炸裂の「誰か」に対し、本書は先の読めない緊張感がたまりません。京極夏彦の「邪魅の雫」を無性に読み直したくなっております。 加えて、主人公・杉村一家の熱烈ファンとしては、このほのぼのした雰囲気が愛おしい。このまま「ペテロの葬列」を再読して心のかさぶたを自ら剥がしにいくすべきか、迷いに迷っています。先に5作目読もうかな。
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『誰か Somebody』の続き、杉村三郎シリーズ第二弾 逆玉の輿で大金持ちのお嬢さまと結婚して、義父の大会社で働く主人公が安穏と暮らしていくうちに、ぶつかるとんでもない人たちの非日常なふるまいの数々。 安穏主人公、そりゃあ人にやさしくもできるよ、そう見えてもそれはそれ...
『誰か Somebody』の続き、杉村三郎シリーズ第二弾 逆玉の輿で大金持ちのお嬢さまと結婚して、義父の大会社で働く主人公が安穏と暮らしていくうちに、ぶつかるとんでもない人たちの非日常なふるまいの数々。 安穏主人公、そりゃあ人にやさしくもできるよ、そう見えてもそれはそれで苦労もあるのだよ、と言っても説得力はうすい。その優しさ故、次々と厄介ごとに巻き込まれる。 ところが、事件にぶつかるたびに、読者も描かれた主人公も「幸せ」を絵に描いたような安穏な生活に満足してるんだろうか。「本当はどうなんだろう?」と、段々、だんだんと迷ってくる。 心と体がバラバラでそれが・・・、いやいや、まだハードボイルドにはなってはいない。 しかし、ぶつかる事件たるやものすごい。そのひとつ会社で主人公の仕事を助けるアルバイト「原田いずみ」のトラブル連続は尋常ではない。しかもうその毒を吐きまくる姿はおぞけをふるうほど。ほんと普通ではない。 しかし「普通の人とはどんな人なのか?」ということになるとあやふやになる。穏やかな日常が異常ではないのか?ということが突き付けられる。読みやすいなにげないような文章だが、宮部みゆきさんの筆力がすごい。 さすが!続きが読みたくなる。
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杉村三郎シリーズ2作目。青酸カリ連続殺人事件が起こる。その他にも、杉村の部署で雇ったアルバイト社員の解雇に伴う虚言や嫌がらせ。人々の中にうごめく悪意、無意識のものもあれば故意のものもあり、その人の性癖や性格的なものある。こうした悪意も含めて、作者は敢えて「毒」と称したのか。
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冒頭から前作とは毛色の異なるムードが漂っており、おやおや?と思いながら読み進めたところ、その不穏さにグングン惹き込まれ、約600頁を一気に読了。登場人物の些細な会話の中にすら適度に【毒】が盛り込まれていたりと、徐々に散り積もる違和感が随時適度な緊張感を付与している。解説のハードボ...
冒頭から前作とは毛色の異なるムードが漂っており、おやおや?と思いながら読み進めたところ、その不穏さにグングン惹き込まれ、約600頁を一気に読了。登場人物の些細な会話の中にすら適度に【毒】が盛り込まれていたりと、徐々に散り積もる違和感が随時適度な緊張感を付与している。解説のハードボイルド発言も本書では十分納得出来た。北見氏やゴンちゃんの語る【普通と特別】の境界には思わずドキッとしたし、犯人の哀しい独白にも胸が詰まる。終盤の籠城はやり過ぎな気もしたが、杉村氏の【純度】は、彼女にとって【猛毒】だったのだろうか。
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だから、毒に名前があればいいんですよね。 分からないから怖いんだ。よし「かずのぶ」 にしよう。生配信ですよ。勿体ねえなあ…
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原田いずみに近い人物が私の近くにいる。彼には死刑判決が出た。最高裁に上告しているようだ。彼の言うことは全て嘘だったし、火が無いところに煙をたてて喜んでいた。原田いずみとは違って、奴は愉快犯だった気がする。人が混乱したり、いがみ合ったりするのを楽しんでいた。必ず人に対してネガテイブ...
原田いずみに近い人物が私の近くにいる。彼には死刑判決が出た。最高裁に上告しているようだ。彼の言うことは全て嘘だったし、火が無いところに煙をたてて喜んでいた。原田いずみとは違って、奴は愉快犯だった気がする。人が混乱したり、いがみ合ったりするのを楽しんでいた。必ず人に対してネガテイブな嘘をいう。 でも、根っこは原田いずみと同じで、奴の毒も怒りなのかな?確かに言えるのは、原田いずみと同じ行動をし、2人の人間を死に追いやった人間が実際に存在する事。 萩原運輸の社長に共感した。今の私はなれないけど、いつかそうなりたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
無差別毒殺事件の被害者の孫ミチカとのやりとりと、広報室の原田いずみとのトラブルがかさなりあって…という話。 でもこのシリーズ、どうしても杉村氏の家庭事情が特殊すぎるし、彼も無垢すぎて、きっといずみや外立くんの抱える闇とか毒を理解してもらえない、分かり合えない立場で、なんか読後感さみしい感じになる。
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さすが宮部みゆき.文庫で600P近い作品だが,一気に読ませる.杉村の様々な事柄に対する立ち位置が絶妙.これシリーズものだったんだね.前作の「誰か」も是非読んでみたい.
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質の悪いアルバイトを解雇したら逆恨みされて色々事件が。並行して毒物による殺人事件の被害者の孫に係わり…。名もなき=言葉で表現できないような、毒=悪意、弱さ、ネガティブな気持ち。更に土地や家に溜まった毒。人の嫌な面を突きつけられる。まぁ現実の世の中も毒で溢れているからね。以前ドラマ...
質の悪いアルバイトを解雇したら逆恨みされて色々事件が。並行して毒物による殺人事件の被害者の孫に係わり…。名もなき=言葉で表現できないような、毒=悪意、弱さ、ネガティブな気持ち。更に土地や家に溜まった毒。人の嫌な面を突きつけられる。まぁ現実の世の中も毒で溢れているからね。以前ドラマ化されていたのは知らなかった。
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小説自体のボリュームはあるけど、先が気になってしまってすぐ読めた。 連続毒殺事件とトラブルメーカーで掴めない原田いずみ。現実的でちょっと悲しい小説でした
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