ゴースト・トレインは東の星へ の商品レビュー
すごい読み応え。 どうすればこんな本が書けるんだ… うまくこの本をまとめることが出来ない。 旅人は、実体のない通り過ぎていく幽霊。 60過ぎてもタフな旅人やれるんだな。
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この本を読みたくて、予備知識として読んでおこうと 「鉄道大バザール」を読んでからかれこれ 1 年になる。 何をしていたんだ。 こんなに面白い本を読まずに、 他の本にうつつを抜かしていた事を後悔する。 前回の旅から 30 数年経て当時の若さと共に、 本作での著者の円熟した人間味を感...
この本を読みたくて、予備知識として読んでおこうと 「鉄道大バザール」を読んでからかれこれ 1 年になる。 何をしていたんだ。 こんなに面白い本を読まずに、 他の本にうつつを抜かしていた事を後悔する。 前回の旅から 30 数年経て当時の若さと共に、 本作での著者の円熟した人間味を感じる。 イスタンブールのオルハン・パムク、 スリランカのアーサー・C・クラーク、 日本の村上春樹、その他数多くの人達との出会い。 著者と共に長い長い旅を、 夢中になって楽しめる素晴らしい 1 冊である。
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とにかく長かった!!読み応えありました。うーん面白かったです。旅する感じが。 各国とにかく良かったのですが、日本の書かれ方が、そうか海外の人からはこう思われているのだなぁと…。なんか教科書に載せてもいいような気がしました。cool Japanとか言っていても、そうだよね、こういう...
とにかく長かった!!読み応えありました。うーん面白かったです。旅する感じが。 各国とにかく良かったのですが、日本の書かれ方が、そうか海外の人からはこう思われているのだなぁと…。なんか教科書に載せてもいいような気がしました。cool Japanとか言っていても、そうだよね、こういう風にしか感じないよね、と実感しました。 村上春樹がまさかメイド喫茶に行くとは…でした。
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想い出ある土地を再訪する旅・センチメンタルジャーニーは、ありかなしか。 そもそも、センチメンタルジャーニー(感傷旅行)という言葉自体、忘れられていないか(松本伊代が、80年代のあの頃、16歳だったことも)。 そう、80年代、僕もまだ二十歳で、自転車で北海道を旅をした。 そ...
想い出ある土地を再訪する旅・センチメンタルジャーニーは、ありかなしか。 そもそも、センチメンタルジャーニー(感傷旅行)という言葉自体、忘れられていないか(松本伊代が、80年代のあの頃、16歳だったことも)。 そう、80年代、僕もまだ二十歳で、自転車で北海道を旅をした。 その旅を、倍以上の歳となった今やってみることは、自転車で走り回れる楽しさはあるだろうが、その頃の何をやってもいいという無条件な自由さはない。 人生とかあれこれ考えてしまいそうで、「自分探し3級」(@羽海野チカ『ハチミツとクローバー』)を取得してしまいそうだ。 『ゴースト・トレインは東の星へ』の著者、ポール・セローは、33年前に行ったユーラシア大陸横断鉄道の旅を60代に再び行った。 ロンドンを旅立ち、東ヨーロッパからトルコ、中央アジアの国々、インド、東南アジア、そして日本へ。 若くない作家の昔を懐かしんだ旅行記か? と読み始めたが、この作家、この作品、一味違う。 ある程度名の知れた作家として、訪問先でコネクションを利用し、現地の作家に会う(スリランカではアーサー・C・クラーク、日本では村上春樹)。 取材をし、その国の政治、社会、経済状況に言及する。 紀行文なのだが、ジャーナリスティックな面もある。 33年前の旅について書かれた『鉄道大バザール』もタイトルは、鉄道旅行記そのままだが、ポール・セロー(ポール・セルー)は、列車や車窓の景色を眺めるだけのアメリカ人鉄チャンではなく、会話を通して、アジアの国のアジアの人の営みを物語のように汲みとっている。 さて、日本人のユーラシア大陸横断紀行と言えば、沢木耕太郎の『深夜特急』。 やはり60代となっている沢木さんは、このような旅を再びするだろうか、再び書くことはあるだろうか。 私の個人の意見を言えば、あの旅を、上書きしてほしくない。 ただ、沢木さんの紀行は、もっと、もっと読みたい。 中国のバスの旅など、書かれていない素材をまだまだ持っているはずだ。 今からでも新しいノンフィクション・紀行を期待する。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
●2006年頃、60代のアメリカ人男性作家が33年前旅したのおなじルート(ロンドンから東欧を縦断してトルコ、グルジア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、マレーシア、シンガポール、カンボジア、ベトナム、1ページだけ中国、日本、シベリア鉄道、あとは帰宅)を辿ってひたすら鉄道に乗り続ける旅行記。(本文のニュアンスを全然すくっていない説明だが、間違ってはいない。) あくまで作者の視点による旅であることを念頭に。 ●以下、順番で。 ・東欧は暗くて貧しくて寒い。 ・オルハン・パムクは割合よくしゃべる人だ。 ・トルクメニスタンは独裁者だらけ。 ・東南アジアは明るくて貧しかったり豊かだったり。で暑い。 ・ああ、アーサー・C・クラークがすっかりすっとぼけて・・・! ・ミャンマーは軍事政権だらけ。 ・ある世代、層のアメリカ人のベトナムに対する感情は無理からぬことなんですかね。日本人の××に対する反応みたいなもんか。 ・村上春樹とトーキョー&ピコ・アイヤーと奈良であう。前者は読む気が後者は読む機会がありません。残念。京都のネカフェ店員のやらかしには代わってお詫びしたいところ。なぜ途中でバックアップをとらなかったんだと言うツッコミはおいといて。 ●旅行記を読むことと実際に旅することは宇宙のはしっこ同士くらい違うとか適当なことをいいつつどちらも好きな人に。
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旅の途中、東京での案内を自著の翻訳者でもある村上春樹に依頼するのだが、村上のオタカルチャーに対する深い憎悪とそのくせ意外な精通ぶりに笑ってしまった。
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「名著『鉄道大バザール』の旅、再び!〜三十数年の時を経て、再び訪れたアジアの日々。インドでサイ・ババ道場に立ち寄り、シンガポールのセックス・タウンに潜入。スリランカでは伝説の作家、アーサー・C・クラークを訪ね、そして、村上春樹の案内でトーキョーを歩く・・・・・。〜ポール・セローの...
「名著『鉄道大バザール』の旅、再び!〜三十数年の時を経て、再び訪れたアジアの日々。インドでサイ・ババ道場に立ち寄り、シンガポールのセックス・タウンに潜入。スリランカでは伝説の作家、アーサー・C・クラークを訪ね、そして、村上春樹の案内でトーキョーを歩く・・・・・。〜ポール・セローの眼に映った「東の星」の現在とは?」(本のオビより)。 ということなので、これは面白くないわけはない。「旅人は通過しながらたえずその国をでっちあげていく」と嘯くように、著者は小説家ならではの感性と観察力でその国の虚構を紡いでいく。決して皮肉や否定でなく、意外に「俗物」なんだなこの人って感心させられる。「名著『深夜特急』、再び!」もやってくんないかなぁ。沢木耕太郎。っつうか、いっそ自分でやっちまうか。な〜んてね。無性に長旅に出たくなる1冊です。
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