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恋する原発 の商品レビュー

3.4

50件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2012/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

原発をテーマにしたAV監督の苦悩? 重い事件をAV監督の苦悩に落とし込んでいてコメディーになっているけどテーマはしっかりしていて、監督を取り巻く状況がセカイのそれと同じであって、たださわいでいる。 震災文学論にはまだ読んでいない作品がたくさんあってどれも面白そう。

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2012/08/31

久しぶりの高橋源一郎。 『大震災チャリティーAVを作ろうと奮闘する男たちの愛と冒険と魂の物語。』とあるが、もはや物語の体をなしていない散文詩というか何というか。 しかし相変わらずこの人はこの人にしか書けない小説を書いていると思う。 ただ今作は『さようなら、ギャングたち』のような...

久しぶりの高橋源一郎。 『大震災チャリティーAVを作ろうと奮闘する男たちの愛と冒険と魂の物語。』とあるが、もはや物語の体をなしていない散文詩というか何というか。 しかし相変わらずこの人はこの人にしか書けない小説を書いていると思う。 ただ今作は『さようなら、ギャングたち』のような、なんだこれめちゃくちゃだけどなんか読めるぞ、なんか伝わってくるものあるぞ的な文学としての切実さを感じなかった。なんでだろ。

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2012/08/25

出版時、話題になっていたのが気になりながら、ちょっと避けてました。 読んで良かった。 震災当時、「復興」「チャリティ」などという言葉を冠に頂いた事業、商品がたくさん、数え切れないほど、今までのはいったい何だったんだ、言葉一つ付属されるだけで、中身がそんなに崇高なものに変わるのか...

出版時、話題になっていたのが気になりながら、ちょっと避けてました。 読んで良かった。 震災当時、「復興」「チャリティ」などという言葉を冠に頂いた事業、商品がたくさん、数え切れないほど、今までのはいったい何だったんだ、言葉一つ付属されるだけで、中身がそんなに崇高なものに変わるのか、と疑問に感じたほどたくさん出現したよな・・・ということを思い出しました。 放送禁止用語だらけのチャリティAV撮影のメイキングに挟まれた、「震災文学論」。 正しくて美しい言葉ではなく、今のリアル(とされている世界)で切り捨てられてしまう言葉たちが詰まっています。 「不謹慎」って、何よ?「自粛」って何よ?何に対しての謹慎で、何に対しての自粛なのか。その対象や、そこに向かう意味も知らずに謹慎や自粛だけをする方が、罪深いのかもしれないな。なんてことを考えました。

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2014/07/01

まず、タイトルがいけてる。前から気になっていて、大学図書館にリクエスト、やっと借りることができ、やっと読むことができた。面白かった、でも読むのしんどかった... タイトル、下ネタ、震災文学論などなど、とにかく強烈だった。 震災文学論が肝なのかもしれないが、それだけじゃ駄目なんで...

まず、タイトルがいけてる。前から気になっていて、大学図書館にリクエスト、やっと借りることができ、やっと読むことができた。面白かった、でも読むのしんどかった... タイトル、下ネタ、震災文学論などなど、とにかく強烈だった。 震災文学論が肝なのかもしれないが、それだけじゃ駄目なんでしょう。 「不謹慎」って素晴らしい(ちょっと適当)。 ぼくはこの日をずっと待っていたんだ! ということで、とりあえず次は神様2011でも読んでみよう。 ちなみに筑波大学図書館への推薦文は以下のようなものだった。(覚えていないけど) ***** あらすじを読む限りでは一見ただのふざけた下世話な話ととれなくもないが、あくまで手法が「ポルノ」であるだけで、3.11以降表出してきた問題(たとえばその1つとして同調圧力が挙げられる)について真剣につきつめてある作品である。まもなく東日本大震災から1年が経とうとしているが、本書は「震災文学」の1つの形ということができ、ぜひ蔵書すべき一冊であると思う。

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2012/06/25

ミュージカル小説。 コンテンツではなく扱われ方が面白いんだと思う。 こんなにつまらないのに潰そうとした社会の過剰反応とか。 知人が玉音放送に例えていたけど、そんな感じ。

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2012/06/15

AV監督が主人公のどたばた小説。読み込めば何か見つかるのかもしれない。そうする気にはなれなかった。頭の(回転のひねくれた)いい人は楽しめるかも。

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2012/06/05

アリかナシかと聞かれたら… ナシ。だなぁやっぱり。 形式というか順番というかそういう問題じゃないというか。 苦海浄土持ってきたあたりは感涙。

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2012/05/07

なんだかんだで読むのにめちゃめちゃ時間がかかった。良くも悪くも源一郎さんにしか書けない作品だと思います。

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2012/04/17

80点。震災チャリティーAV『恋する原発』を作ろうとする男たちの狂騒劇に震災文学論が織り込まれた不謹慎かつ挑発的な小説。 9・11の後『メイキングオブ同時多発エロ』という小説を書いていたのが原型らしい。原発増設、天皇制、靖国まで、設定をAVにすることで戦後日本が抱える諸問題を小説...

80点。震災チャリティーAV『恋する原発』を作ろうとする男たちの狂騒劇に震災文学論が織り込まれた不謹慎かつ挑発的な小説。 9・11の後『メイキングオブ同時多発エロ』という小説を書いていたのが原型らしい。原発増設、天皇制、靖国まで、設定をAVにすることで戦後日本が抱える諸問題を小説に盛り込んでいる。 『タブー』や『見えないもの』をあぶり出す、というのは高橋源一郎の小説に共通したテーマかもしれない。日常生活の中で代表的なのは性器、死躰だし、震災後の「正しさへの同調圧力」にあらがうような意見もそうかもしれない。 我々が見ている現実とは何か。見えてないもの見ようとしないものは何か。見えていると思うのは飼いならされた現実でしかないのでは、と鋭い意見をつきつける。 文学は衰退したというけど、未来の死者にどう責任をとる、どう行動する、といった命題に文学や文学的な想像力は依然として必要不可欠だと思いたい。 途中に挟まれる『震災文学論』は内容は素晴らしいがやや蛇足かな。

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2012/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

震災チャリティーAVを作るという馬鹿馬鹿しい内容の中に、タブー視されてきたさまざまなことへの主張が織り交ぜてある問題作。すげぇ。震災後の「不謹慎」という言葉狩りへの世の中の空気をも風刺しているように感じた。途中挟まれていた震災文学論。川上氏「神様2011」とナウシカ、読みたい。

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