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ボクには世界がこう見えていた の商品レビュー

3.6

76件のお客様レビュー

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3度の発狂を経験した元アニメーターの体験談

本書は、辛くて途中で投げ出しました。ですので、中途半端な感想になってしまうのをご勘弁ください。本来、読破しない人間はレビューすべきではないのですが。 知人にメンタルの病を抱える人がいて、過去に発狂らしき経験をしたと述べていたので、本書を手に取りました。本書は元々『東郷室長賞』の...

本書は、辛くて途中で投げ出しました。ですので、中途半端な感想になってしまうのをご勘弁ください。本来、読破しない人間はレビューすべきではないのですが。 知人にメンタルの病を抱える人がいて、過去に発狂らしき経験をしたと述べていたので、本書を手に取りました。本書は元々『東郷室長賞』の名で自費出版されたものを、著者の知人が世に広く訴えかけるべく、大手出版社に依頼し、文庫化された経緯がある。 ページを繰る事に、リアル知人が経験したのに(恐らく)近い体験談がぎっしり詰まっていて、胸が痛くなった。また、アニメは昔ほど観なくなったため、縷々著名なアニメが登場しても特別な感慨はありませんでした。 キーワードの「奇想」「奇行(奇言・奇癖)」「発狂」、または「(形而上的)彷徨」に至る著者の経験が述べられる。 現在、統合失調症患者は1%ほど(ほぼ100人に1人)と統計され、我々に身近な病気です。皮肉にも精神科医の息子が精神病を罹患するケースが実際にあり得る現実がある。 だから、身近な存在を加味しても偏見や蔑視は持たないつもりでいるが、本書はあまりに過酷で耐え難い本でした。丁度、ダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』で、物語の後半に主人公が急傾斜していく過程を、ずっと深刻に克明に描いたドキュメント作品といっていいと思います。自我が喪われていく迫力の過程は前掲書の比ではない。 精神科医で多数の著書がある岩波明さんによると、統合失調症患者が実体験を記した本は日本では稀だということです。 その意味で一読の価値はあるのかもしれないし、身近な存在を理解する資にする意味で読まれるのもいいかと思います。 ただ、相当な根気がないと読破は難しいと感じました。本を投げたのはほんと久しぶりです。

聖熟女☆ミ

2023/12/24

不思議なほど明晰な文章が展開されていて、しかもかなり哲学的であり、ちょっとびっくり。パッと見ただけでは論理の破綻や飛躍は些細で、事実と妄想の境界 (現実社会で生きるための認識の淵?) が本当に些細なものなのかもしれないと感じた。

Posted byブクログ

2022/08/25

統合失調症患者自身が、自身の症状、思考、生活を振り返った。 妄想知覚、妄想着想、連合弛緩、被害妄想、誇大妄想、といった統合失調症の症状、さらに観念奔逸などの躁鬱病の症状が当事者自身の目線でありありと描かれている。 こういった症状は本人からすれば、さも当たり前に起こることであり、防...

統合失調症患者自身が、自身の症状、思考、生活を振り返った。 妄想知覚、妄想着想、連合弛緩、被害妄想、誇大妄想、といった統合失調症の症状、さらに観念奔逸などの躁鬱病の症状が当事者自身の目線でありありと描かれている。 こういった症状は本人からすれば、さも当たり前に起こることであり、防ぎようがないことがよくわかる。 「裁判時の心神喪失者の行為は罰しない」という刑法39条に対する、統合失調症患者自身の拒否が見られた。精神障害者は法律に基づいた社会生活を営む権利はないという差別に他ならない。

Posted byブクログ

2019/09/21

統合失調症の方の脳みそのフル回転ぶりが 見事に文章化されているんだと思う。あとがきで年表を知り それも興味深かった。最後の望月氏の書評が本文と読み比べても、なんとも辛い。

Posted byブクログ

2019/07/07

思ったより読み応えがあった。もっとあっさりしたものだと思っていた。酷くなっている時の思考はおかしいには違いないのだがそれほどでもなく、普通に読み込んでしまう部分もある。年齢が私と近く読んだ本やアニメの話などが身近で、さらに私も躁鬱を患っているので近況が気になってしまった。令和に入...

思ったより読み応えがあった。もっとあっさりしたものだと思っていた。酷くなっている時の思考はおかしいには違いないのだがそれほどでもなく、普通に読み込んでしまう部分もある。年齢が私と近く読んだ本やアニメの話などが身近で、さらに私も躁鬱を患っているので近況が気になってしまった。令和に入った今、お元気で過ごされているだろうか。また近況を発信していただけないだろうか……

Posted byブクログ

2018/10/09

現在も統合失調症に向き合う本人による闘病記。文章の端々に未だ病を抱えていることを伺わせる論理の飛躍等が見られるものの、統合失調症がどんなものかリアルに伝わってくる貴重な手記。

Posted byブクログ

2018/05/29

ジェイソンパジェットの文章を思い出した。彼はサヴァン症候群だが。 本の引用が多く、浅薄な私には難解な部分多し。 しかし、精神科医のあとがきを読み統合失調症ながら筋の通った文章を書けると言う事は珍しいことらしい。そもそも病気を自覚することすら珍しい。 統合失調症の方の経験をほんの少...

ジェイソンパジェットの文章を思い出した。彼はサヴァン症候群だが。 本の引用が多く、浅薄な私には難解な部分多し。 しかし、精神科医のあとがきを読み統合失調症ながら筋の通った文章を書けると言う事は珍しいことらしい。そもそも病気を自覚することすら珍しい。 統合失調症の方の経験をほんの少しではあるが、覗き見ることができた。

Posted byブクログ

2018/05/27

活字だけだと「え、ウソだろ?」ってなって笑いが止まらない。でもそれが病気なのだから笑ってはいけないのだが…。 ブッ飛び発言が多くて、統合失調症についてより具体的に分かったと思います。

Posted byブクログ

2016/12/23

自分に聞こえるものや自分にみえるもの、 そういう体験が、「本当にあったこと」だって証明できるものは? そう聞かれたらうーん・・・と思ってしまう。 みえるよ。いやみえないよ(幻覚だよお薬飲もう。) 見えるよ。いや見えないよ?(見えないなら手術しよう。) どっちが危険な考え方な...

自分に聞こえるものや自分にみえるもの、 そういう体験が、「本当にあったこと」だって証明できるものは? そう聞かれたらうーん・・・と思ってしまう。 みえるよ。いやみえないよ(幻覚だよお薬飲もう。) 見えるよ。いや見えないよ?(見えないなら手術しよう。) どっちが危険な考え方なのかこれ読むと少し揺らいじゃうんだよね。 「正常」って不確かだよなぁ。

Posted byブクログ

2015/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

総合失調症と診断された著者が、診断時どのように世界を見えていたかが克明に記されている。自分を世界の中心と捉え、周りで起きる事象に何らかの関連をつけて理解するんだなと言う事がよく分かった。

Posted byブクログ