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くまちゃん の商品レビュー

4.1

170件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

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2022/10/09

読んでみて良かった! 恋愛から遠のいたから分かる気がする小説だった。 ひとを好きになって相手が同じ気持ちになるって奇跡みたいなものだっておもっているあいだはきっと絶対にうまくいかない。 全部登場人物がつながっているのが良かった。 せかいは案外狭い。 いちばん好きだったのはマキトの...

読んでみて良かった! 恋愛から遠のいたから分かる気がする小説だった。 ひとを好きになって相手が同じ気持ちになるって奇跡みたいなものだっておもっているあいだはきっと絶対にうまくいかない。 全部登場人物がつながっているのが良かった。 せかいは案外狭い。 いちばん好きだったのはマキトのはなし。 マキトがなんにもなくてつまんない男なのが良かった。 みんなだれかとしあわせになりたくて、なれないのが良かった。 いちばん好きなひととはたぶんうまくいかない。 それを小説にしてるのが良かった。 とうぶん、この本を持ち歩きそうでぼろぼろになる予感しかない。

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2022/08/20

登場人物がリレーのように繋がっていく中編小説を集めた一冊。あとがきで作者ご本人が「私はふられ小説を書きたかったのだ」と書かれているように、確かに全てふられる話だったことに、読み終わった後に気づいた。それもあり、少し切なく思い通りにいかない何とも言えないもどかしさを感じる話ばかり。...

登場人物がリレーのように繋がっていく中編小説を集めた一冊。あとがきで作者ご本人が「私はふられ小説を書きたかったのだ」と書かれているように、確かに全てふられる話だったことに、読み終わった後に気づいた。それもあり、少し切なく思い通りにいかない何とも言えないもどかしさを感じる話ばかり。もうちょっと若いときに(10〜20代で)読んだら、別の感じ方だったかもなとも思う。個人的には、最後の「乙女相談室」は話のリレー感が薄く蛇足のように感じてしまった。この話があるから綺麗にまとまっているのも分かるのだが…

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2022/07/24

とにかく大好きなくまちゃん。誰かを好きになる度に読み返している気がする。 誰かを好きだということは苦しくて、辛くて、悲しくて、だけど幸福なこと。そして離れてしまっても、その時にはどうしても必要なひとだったんだと思う。

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2022/04/15

なんていうかお互いが相手に本気で恋するのはやっぱり奇跡なんだな…。時間が経つほどどちらかに比率が寄ってしまうよね。 振られるのがテーマだからしょうがないけど「恋って良いなぁ」って気持ちにはなれないね。。 でもよくコメントで書かれているように、暗い気持ちになるわけではないです。面...

なんていうかお互いが相手に本気で恋するのはやっぱり奇跡なんだな…。時間が経つほどどちらかに比率が寄ってしまうよね。 振られるのがテーマだからしょうがないけど「恋って良いなぁ」って気持ちにはなれないね。。 でもよくコメントで書かれているように、暗い気持ちになるわけではないです。面白さは文句なしに星5、おすすめです。

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2022/04/13

“振られる”がテーマの小説。 振った側が次の章で主人公となり振られ…の繰り返し。章が繋がってて面白かった。 振られる事はマイナスじゃない!って思える小説だった。

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2022/04/04

めっきりと小説を読まなくなっていたけれど、久しぶりに手に取ったこの短編は、短編集ながらそれぞれの短編が連なっていて、すべて「振られること」がテーマになったものだ。この作品のどの主人公にも共感する部分があり、誰もが経験するような恋愛の痛みのアレコレがこの一冊に詰まっている。振り返る...

めっきりと小説を読まなくなっていたけれど、久しぶりに手に取ったこの短編は、短編集ながらそれぞれの短編が連なっていて、すべて「振られること」がテーマになったものだ。この作品のどの主人公にも共感する部分があり、誰もが経験するような恋愛の痛みのアレコレがこの一冊に詰まっている。振り返るとなんであんな男に、と思うような人に恋をして、なんであんなに素敵な人を大切にできなかったんだろうと後悔する恋があり、こんなにみっともないことをするなんて、こんなに苦しんで、こんなに切ないなんて。恋をするたびに絶望するが、それは私だけの特別な感情ではなく、誰もが経験するような、誰もが恋愛をすると自分とは違うもう一人の私のようなものが、が出てきてしてしまうんだと言うことを。この小説に教えてもらったような気がして、なんだか肩の力ができるのである。 心に残った言葉 ー20人いれば20通の恋があり、20通の失恋がある。皆それぞれその時の自分に必要な恋をしたのだ。その人のようになりたいと思って始まる恋もある。似ているから好きになる声もあり、あまりに違うから好きになる恋もある。好きだと言われて始まる恋も、同情を勘違いして始まる恋もある。誰しもその時自分に必要な相手と必要な恋をし、手に入れたり手に入れられなかったり、足掻いたり守れなかったりする。 そしてある時関係は終わる。それは必要であったものが、必要でなくになったからなのだろう。多分、双方にとって。でもそのことには気づかない。自分にもその関係は必要ないのだとわからない。関係を得る事はあまりにも馬鹿でかいからだ。 いっときでも関わった人と別れるのはそのくらい大変なことなのだ。 ー「 才能だのなんだのが有効なのはいつも今しかないじゃないの。過去に何だったかなんて関係ないし、未来に何しようが関係ない。今何者でもなきゃ、何者でもないってことよ。今何かしなきゃ、未来につながるものだって何もないってことよ。0 × 0 = 0で、文ちゃんは今0なのよ、あなたの記憶とは関係なく」 ー「 キャリアも無駄になるしお給料だって馬鹿みたいに減るだろうけど、私はもう知ってるんだもの、地味とかみみっちいとか、キャリアとかお給料とか、人生に何も関係ないんだって。なりたいものになるにはさぁ、自分で目の前のいっこいっこ、自分で選んで、やっつけて行かなきゃならないと思うの。文ちゃんも今、そう思ってるんだと思う」 ー「あなたがずっと憧れていた人を、あなたはもう超えちゃったんだよ。それにあなただけが気づいてないんだよ」 なんていうか、角田さんの小説は、生々しい。わたしたちが隠しておきたいような感情や、言葉や、行動が、全部。生々しく描かれているような。久しぶりに寝る間を惜しんで読んだ。そして、久しぶりに小説を読んで思う。文章や言葉の引き出しが増えるのは、小説を読むことが大いに貢献するだろうということを。 角田さんの音が家にあった言葉も興味深い。仕事はあまりにも(とした何かになってしまったが、そうなる以前にいる人々の本仕事と複雑に絡み合った恋愛を書きたかった。

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2022/03/27

これもまた友達からのおすすめ本。 振られ小説。フってフラれての繰り返し。登場人物が新たに加わって話がどんどん繋がっていく感じがして、こういう感じ大好きだ〜ってなった! 「なりたいものになるには、自分で、目の前の一個一個、自分で選んで、やっつけてかなきゃならないと思うの」この一節が...

これもまた友達からのおすすめ本。 振られ小説。フってフラれての繰り返し。登場人物が新たに加わって話がどんどん繋がっていく感じがして、こういう感じ大好きだ〜ってなった! 「なりたいものになるには、自分で、目の前の一個一個、自分で選んで、やっつけてかなきゃならないと思うの」この一節がめちゃくちゃ刺さった。 こうなったのも、ああすればよかったとか、結局その時の自分が必要だと思って選んだ先にあったもの、その時には必要でしょうがなかったこと。自分の人生誰も責任とってくれないし、自分で選んでいかなきゃならない。。むずかしー!

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2022/02/01

「だれしもそのとき自分に必要な相手と必要な恋をし、手に入れたり入れられなかったり、守ろうと足掻いたり守れなかったりする。そしてあるとき、関係は終わる。それは必要であったものが必要でなくなったからなのだろう。たぶん、双方にとって。」

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2021/12/31

ふる/ふられる、で、つながる男女の輪に 学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。とあるだけあって、ほんとにふられていく話だけどすごくすごく時間がかけられていて、そうなんだよなぁ消化したり切り替えるのに時間ってほんとにかかる。最後の乙女相談室が好きだな。男...

ふる/ふられる、で、つながる男女の輪に 学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。とあるだけあって、ほんとにふられていく話だけどすごくすごく時間がかけられていて、そうなんだよなぁ消化したり切り替えるのに時間ってほんとにかかる。最後の乙女相談室が好きだな。男女とか恋愛とかでなく単に離婚という別れを自分に落とし込むお話。

Posted byブクログ

2021/12/04

友達に勧められて読みました。 自分は経験していないような恋愛の話なのに、登場人物がいつかの自分と重なって、もやもやした気持ちの原因を客観的に認識させられる感じがしました。 角田光代さんの切り取る景色が大好きなんだと気付きました!

Posted byブクログ