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ここを出ろ、そして生きろ の商品レビュー

3.8

16件のお客様レビュー

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2012/04/04

コソボ、コンゴで国連・人道支援NGO活動に身を投じる恋人たちのリアルと、そこに潜む深い心の闇。同様の職に就く友人たちを思いながら読んでいたが、途中からそんな余裕は無くなった。何かに駆り立てられるような終盤にとにかく圧倒される。支援の皮肉な矛盾、本当の救い、人を思うということ。読後...

コソボ、コンゴで国連・人道支援NGO活動に身を投じる恋人たちのリアルと、そこに潜む深い心の闇。同様の職に就く友人たちを思いながら読んでいたが、途中からそんな余裕は無くなった。何かに駆り立てられるような終盤にとにかく圧倒される。支援の皮肉な矛盾、本当の救い、人を思うということ。読後もずっと胸がざわついている。

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2012/03/07

コソボでの人道支援のNGO活動を通じて出会ったフランス人・ジャンと日本人・さゆり。彼・彼女が見た現場の最前線をフィクションながらも鮮やかに描く。難民キャンプに運ぶ食糧の紐付の件(ex.ドナー国が学校給食用と指定すれば、自由に使うことが出来ない)や中央(NY)と現場(コンゴ)の対比...

コソボでの人道支援のNGO活動を通じて出会ったフランス人・ジャンと日本人・さゆり。彼・彼女が見た現場の最前線をフィクションながらも鮮やかに描く。難民キャンプに運ぶ食糧の紐付の件(ex.ドナー国が学校給食用と指定すれば、自由に使うことが出来ない)や中央(NY)と現場(コンゴ)の対比などは、月と太陽の様でなるほど、と思う。メモ。(1)「ここを出ろ、そして生きろ」(2)月は記憶に似ている。明るい光の中では存在する忘れてしまうのに、暗闇の中にいると驚くほど鮮やかだ。(3)誰もが大聖堂の最終的な姿を見ないまま死ぬだろう。それでも続けるのはなぜか。それが正しいことだと知っているからだ。

Posted byブクログ

2012/04/09

祖国を想い戦う兵士、戦禍の中に生きる罪もない人々を救うため、自身の身の危険をも顧みずNGO活動に奔走する人々。いつくしむように一日一日を重ね「毎日を生きる」それがどれだけ尊いものか本書は伝えてくれる。

Posted byブクログ

2012/02/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

NPOで働く2人の恋愛小説。 NPOや非営利団体を描いた物語を初めて読んだ。 いくら世界の機関でも組織としての手順を重要視する考え方が存在するんだと知った。 他にも国連職員はパスポートを2つ所有しているとか、戦場でも救援活動は仕事の取りあいとか・・・ 衝撃的だった。 これも著者が長年記者として世界を見てきたからこそ描けた内容なのかなと・・・ 最後に題名の意味が分かるのだが、なんとも涙が止まらなかった。

Posted byブクログ

2012/01/21

NGO活動を通じて出会ったジャンとさゆり。過酷な現場を共有し、絆を深めていくふたり。だが、ジャンの過去にはさゆりの思いもしなかった出来事が…。 半日で読んでしまった。NGOのことなんて何にも知らない私にも、わかりやすく、引き込まれてしまうストーリー。 文章を読んで、頭では理解...

NGO活動を通じて出会ったジャンとさゆり。過酷な現場を共有し、絆を深めていくふたり。だが、ジャンの過去にはさゆりの思いもしなかった出来事が…。 半日で読んでしまった。NGOのことなんて何にも知らない私にも、わかりやすく、引き込まれてしまうストーリー。 文章を読んで、頭では理解できても、本当にそんな酷いことがこの世界で起きているのだろうか、とは今でも思ってしまう。メディアの外側で、今もこんな悲劇が世界中で起こっているんだろうか。 ここで、当たり前に自分が生きているということ。それだけで、本当は幸せなことなんだ。

Posted byブクログ

2011/11/27

NGO活動に生きがいを見出だすさゆりと哀しい過去を持つ人道支援者ジャンの切ない物語。プロのジャーナリストの作品だけあって現場の描写がリアル、そこに2人の恋愛が上手く絡まって面白い。「月は群れない、それでいて暗闇を照らしてくれる」が心に残る。

Posted byブクログ