長い終わりが始まる の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今まで読んだナオコーラ作品の中で一番好きだ。 小笠原が分身のようで どんどん読み進めてしまった。 それに、解説がとてもすばらしい。 引用したいところがありすぎるので、割愛。 小笠原がいとおしすぎて、本を抱いたまま寝てしまいそう。
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マンドリンサークルに打ち込む大学4年生の女の子の話。 高校の部活みたいにキラキラしてないし、サークルって少し奇妙な集合体だと、大学を卒業した今、この本を読んで思う。 寝すぎたときに頭に鈍痛がまとわりつくように、ぼんやりと「終わり」の入口に経っているのを感じる、大学4年生のあのと...
マンドリンサークルに打ち込む大学4年生の女の子の話。 高校の部活みたいにキラキラしてないし、サークルって少し奇妙な集合体だと、大学を卒業した今、この本を読んで思う。 寝すぎたときに頭に鈍痛がまとわりつくように、ぼんやりと「終わり」の入口に経っているのを感じる、大学4年生のあのとき。 卒業式のようなイニシエーションとは別に、何気ない時にすうっと実感するその痛み。 最近のことなので、どうしても自分と重ね合わせて読んでしまった。
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大学時代の青春。 好きな音楽を 就活の道具をしたくない。 色々な癖のある人々の出会いと別れがありました。
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色んな事を気付かせてくれた小説。 解説も興味深かった。 「コミュニケーションの為にコミュニケーションを 取る」 なるほど!
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ナオコーラのとがり具合がこれでもか?というくらいに発揮された文章。これでもか?これでもか?ってくらい「ぐいぐい」くる。うねるような言葉。平易なのだけど、鈍痛がそこかしこに漂っている。うまくいかない、もがく、うまくいかない、もがく。それしかない、それしかないと自分を定義づけてぐいぐ...
ナオコーラのとがり具合がこれでもか?というくらいに発揮された文章。これでもか?これでもか?ってくらい「ぐいぐい」くる。うねるような言葉。平易なのだけど、鈍痛がそこかしこに漂っている。うまくいかない、もがく、うまくいかない、もがく。それしかない、それしかないと自分を定義づけてぐいぐい狭いところ狭いところへと自分を絡めていく。けれど、自分が排した可能性を実は彼女=主人公=小笠原は切実に欲している。だからこそ、彼女は終盤で、他人を気遣ったときに、「その心地よさのようなものを感じる気持ち」を、実は自分も持っていたのだと認めずにはいられない。それでいいとすら思える反面で、それゆえに彼女の世界観が揺らぎつつある。こうあるしかない、こうしかない、これは酷く「自暴自棄な自己観念」である。だが、これしかないのだ。解説者はこれを酷く現代的な観念である、と社会へと還元させようとしているが、果たしてこれは事実なのか?今はある意味においては無数に可能性がある。かつてはなかった。そのような意味では、「私小説がめっきり減りつつある」近年は、ある意味でこの自暴自棄な自己観念は減りつつあるのではないか?もちろん、キャラクター性としての自己観念は切実に求められているだろうが、この「自暴自棄」という部分が本作の非常に中心的な位置を占めると個人的には思われる。彼女はあまりに自暴自棄で、掬われずにもがき続ける。もう自分でもわけがわからない。田中が好きだから音楽をやっているのか?芸術性を追求したいからやっているのか?人と親しみたいからやっているのか?音楽が好きだからやっているのか?それしかないからやっているのか?彼女は非常に混乱している。「どうせ、社会から必要なんてされていないのだから、今死ねばいいのだ、今やりたいようにやって死ねばいいのだ」、というくらい彼女は追い詰められている。才能がないのに普通には生きられない無念さが凝集された台詞である。だから、他人事じゃないんだ。
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なんだか後味悪いです。 田中が本当にむかつきました。くぅう、、、 でも、いびつな目とか、ひねくれた性格とか、ズルさとかを 可愛いと思えてしまうあの感じはすごくリアルにわかりました。 あぁ、なんだかみんなさみしぃなぁ。 とにかく、リアルでズキズキしてしまったナ。 面白かったです。
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小笠原、にくめない。 矛盾もあるけれど素直に思ってることを吐き出すからこそ、 人を苛立たせるし、彼女に刃向いたくなるのかもしれない。 でも、身体だけの関係を拒めなかったのは弱さなのかなぁ。
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すべての終わりは、わかりやすいハッピーエンドではない、というリアル。読み終わった後には淋しさ、気怠さが残った。 嫌いじゃないけど、今読む本じゃなかったかな…。大学生サークルが舞台という設定とか、居場所について悩むとか、社会人になってしまった今の自分にはノスタルジック。全ては過ぎ...
すべての終わりは、わかりやすいハッピーエンドではない、というリアル。読み終わった後には淋しさ、気怠さが残った。 嫌いじゃないけど、今読む本じゃなかったかな…。大学生サークルが舞台という設定とか、居場所について悩むとか、社会人になってしまった今の自分にはノスタルジック。全ては過ぎてしまったこと、という気分。
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あらすじでピンときて購入。 中身はあまり濃くないけどところどころにはっとするようなフレーズがあって面白く読めた。 物語の終了後、小笠原さんは真っ直ぐすぎて周囲に馴染めないままメンヘラになっていきそうである
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大学のどのサークルの中に一人はいる少しプライドの高く、まっすぐな子の話。長い終わりはすでに終わりが見えていて消化試合のようなものだということ。とても現実的な話。
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