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わくらば追慕抄 の商品レビュー

3.5

41件のお客様レビュー

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2012/09/17

電子書籍で読了。 昭和30年台を舞台に、人や物の記憶をたどることが出来る不思議な能力を持った薄幸の少女を妹の目から描いた「わくらば」シリーズの第二弾。 第一作目を読んだのがだいぶ前だったので、最初は登場人物のキャラクター設定や関係性が今ひとつ思い出せず戸惑ったが、一話目の中盤...

電子書籍で読了。 昭和30年台を舞台に、人や物の記憶をたどることが出来る不思議な能力を持った薄幸の少女を妹の目から描いた「わくらば」シリーズの第二弾。 第一作目を読んだのがだいぶ前だったので、最初は登場人物のキャラクター設定や関係性が今ひとつ思い出せず戸惑ったが、一話目の中盤あたりからは本作の世界観にすんなり入ってくことができ、古き良き時代の昭和に懐かしさを感じながら読み終えることが出来た。 決して甘いだけのストーリーではないし、実質的な主人公である姉が早世してしまうことは第一作目の段階で明らかにされているが、ストーリーの語り部たる妹の生来の明るさのおかげで、湿っぽさがあまり感じられない点も好印象。 姉と同様の能力を持つライバルが出現するなど、少しずつ話も動き出して来ているので、次作以降にも期待。

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2012/07/01

澱みの中で光るものを探すためには、こちらから光を当てなければいけない。そう言って、過去に罪をおかした人にもあたたかい眼差しを向ける鈴音と、犯した罪を忘れて生きるなんて許さない。と、勝手に頭のなかを覗き暴きたてる「薔薇姫」こと、吹雪。 同じ千里眼の能力を持ちながら正反対の性質を持...

澱みの中で光るものを探すためには、こちらから光を当てなければいけない。そう言って、過去に罪をおかした人にもあたたかい眼差しを向ける鈴音と、犯した罪を忘れて生きるなんて許さない。と、勝手に頭のなかを覗き暴きたてる「薔薇姫」こと、吹雪。 同じ千里眼の能力を持ちながら正反対の性質を持つ2人が出会い…。 時代は戦後、潔白でいられる人ばかりではないから鈴音の優しさに救われるけど、現代なら吹雪の方が正しいのかも。

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2016/07/23

こういう柔らかな(民話的?)超能力者の話はなぜか好きで、例えば恩田さんの常野物語も好きなシリーズです。 ただ、このシリーズはどうも安っぽさを感じてしまいます。それは脇役に刑事を配し、ミステリー仕掛けにしている所為なのでは無いかと思います。こうした物語は不思議で曖昧の世界のままで置...

こういう柔らかな(民話的?)超能力者の話はなぜか好きで、例えば恩田さんの常野物語も好きなシリーズです。 ただ、このシリーズはどうも安っぽさを感じてしまいます。それは脇役に刑事を配し、ミステリー仕掛けにしている所為なのでは無いかと思います。こうした物語は不思議で曖昧の世界のままで置いておけば良いのですが、事件として取り扱うためにケリをつけなかればならず、その分、浅くなってしまう気がします。 せっかくの素材(美人で聡明で病弱な姉と元気が良く姉思いの妹というのもh少々類型的ではありますが)なのにいささか残念です。

Posted byブクログ

2018/07/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

わくらばシリーズ第二弾!!とても良かった。薔薇姫とか新キャラが出てきて続きが気になる。二人が成長している。お姉さんとのお別れがどんどん近付いてきていて切なくなります。

Posted byブクログ

2012/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

わたしの中では朱川さんの小説は間違いない ちょっと切ない事件もあったし 何といっても、年を重ねた妹ワッコの回想で 鈴音が若くして亡くなっているという事実が切ない このシリーズは続くのかな

Posted byブクログ

2012/05/21

ワッコちゃんも鈴音お姉さんも大きくなって、大人と高校生になりましたー。 茜ちゃんと今回は絆が壊れそうな事件があったり、新しい怪しい人物、薔薇姫が現れたり、この先も続きそうな伏線がある。 能力のせいで、お姉さんの体力の消耗は激しいらしい。

Posted byブクログ

2012/03/21

昭和の時代に、他人の記憶を読むことが出来る少女とその妹のお話。 「わくばら日記」に続く第2作である。 ノスタルジックな連作短編集だが、洞爺丸事故を題材とした1篇が悲しい。

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2012/03/16

相変わらずすらすら読める。面白く心が暖まる本。悲しい結末も救いがある。好きなタイプの本だ。舞台となった昭和20~30年代というのもたまらんね。

Posted byブクログ

2012/02/28

時は昭和30年代。 人や物の記憶を見ることができる不思議な能力の持ち主の姉とそれを支える妹の物語。 「わくらば日記」の続編です。 人の記憶を見ることができるからと、人に頼られたり、逆に恐れられたり・・・。ちょっと切なくなることもあるけれど、温かい気持ちになれました。

Posted byブクログ

2012/02/25

薔薇姫の登場で、姉様によって明かされる謎と対峙するように、姉様をとりまく謎は深くなっていく。 なるほど、こんな能力を持ってしまっては、長く生きられる気などしない。 儚くて、だからこそ、美しく燃えるのだろう。

Posted byブクログ