労働法入門 の商品レビュー
働くことの意味を労働法を通じて考えさせられた。罰か、天職か、家業か。これからの労働者像は、集団か、個人か、それとも国家による管理か。どちらに行くとしても、それらの組み合わせのなかで変化して行くちがいない。
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・英語のlaborには、労働の意味のほかに出産の苦しみという意味もある。フランス語の労働にあたる単語にも苦しみという概念がある。カトリック系では労働は神がアダムに与えた罰、という概念。 ・一方ドイツ語では天職という意味があって、神が与えた使命という意味。文化で本当に違う ●日本の...
・英語のlaborには、労働の意味のほかに出産の苦しみという意味もある。フランス語の労働にあたる単語にも苦しみという概念がある。カトリック系では労働は神がアダムに与えた罰、という概念。 ・一方ドイツ語では天職という意味があって、神が与えた使命という意味。文化で本当に違う ●日本の労働法の問題は、判例法理などで確立された法原則と実態が著しく乖離していること。
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とてもではないが軽く読めるようなものではなく、読むにはそれなりに気合いがいるんじゃないか思う。 労働法を簡単に学ぶにはいいのではないだろうか。
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自分の基本的な志向は、社会科学でも自然科学でも人文科学でも何でも構わないけれど、新しい「発見」とか、理論的な「面白さ」とか、どこか浮世離れしたような、実際の生活にすぐには役立ちそうにはないところにある。だからこれまでも法律とか、会計とか、語学とか、何だか将来役に立っちゃいそうなも...
自分の基本的な志向は、社会科学でも自然科学でも人文科学でも何でも構わないけれど、新しい「発見」とか、理論的な「面白さ」とか、どこか浮世離れしたような、実際の生活にすぐには役立ちそうにはないところにある。だからこれまでも法律とか、会計とか、語学とか、何だか将来役に立っちゃいそうなものは敬遠する傾向にあった。詳しくは分からないけれど、リベラル・アーツというものが好きだ(にもかかわらず当時は法学部が第一志望だったり、結果的に”実学”を重んじる商学部に進学したり、その姿勢には全く一貫性がない)。 社会人になって、良い意味での重厚長大的な格好良さ、技術(自然科学、テクノロジー)への敬意、”素材”への強い関心、世界をあっと言わせるような新発見に貢献したい、身近なところで携わりたいと思い化学メーカーに進んだが、とりあえずこの約三年間はものづくりというよりも、人事マンとして、人事業務と格闘を続けてきた。しかし人事業務は法律の素養がないとつらい部分も多く、これまではなんとかなってきたけれど、これからもこの調子じゃ早晩限界が訪れる、これは好きなことばかりやってる場合ではないと思い、重い腰を上げながら、この本を選んだ。数多ある候補からこの本を選んだのは、偏にマニュアルっぽくないからだ。僕はマニュアルの類を読むのが苦手なので、まずは法の思想や背景等の記述に力を入れているような印象の本書を選んだ。結果的にはこれで正解だったと思う。何でもポイントばかりを箇条書きされた法律関係の本はその無味乾燥さから正直何も頭に入ってこないが、本書はフランス、ドイツ、アメリカの事情などにも触れたり、とにかく日本の労働法の特徴を初学者にも捉えやすいようによく工夫されていたように思う。 全体を通して強く感じたことは、法律は近視眼的にではなく、統一的に捉える必要があるということ。これは特に自分にとって新しい発見だった。例えば日本は採用においてかなり企業側に裁量の余地があるが、これは解雇要件の非常に厳しいものとの表裏一体のものとして捉えられるということ。比喩的に言えば、入口を見直すなら、出口も見直さなければならない。こうした考えは、ただ法律の内容を説明しているだけの本からは得られないのではないかと思う。 入門書として、自分にとっては非常に素晴らしい本でした。とにかく気が進まなかった法律に取り組むきっかけを与えてくれたことに感謝します。
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こういう時代だからこそ読んでおいてよかった一冊。欧米との違い、そして「なぜ労働法は守られないのか」ということに答えてくれてます。チャプターが小分けされてるから読みやすい。
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この本のように、誰にとっても重要な社会や経済制度の一分野についてコンパクトに紹介する本の場合、岩波新書はとてもよくまとまった本を出してくる。重要な論点を一渡り体系的に網羅した上で、ポイントを押さえた簡潔な説明を示す。それでいて日本語として端正でとても読みやすい。 この「労働法入...
この本のように、誰にとっても重要な社会や経済制度の一分野についてコンパクトに紹介する本の場合、岩波新書はとてもよくまとまった本を出してくる。重要な論点を一渡り体系的に網羅した上で、ポイントを押さえた簡潔な説明を示す。それでいて日本語として端正でとても読みやすい。 この「労働法入門」も、この薄さにもかかわらず重要ポイントをきちんと押さえている(ようだ)。加えて、著者のカラーのようなものも控えめではあるが、うまく顔を出している。 労働法は、個人である労働者が、会社との共生関係をスムーズに築けるようにし、双方にメリットをもたらすためにある。集団としての利益や意思決定と個人のそれとの間を、いかにスムーズに調整するかがテーマとなる。
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わかりやすかった。法律に疎い者も、今の日本社会でこそ、労働法をしっかり学んだほうがいい・・・と教えられた。 「和」を思い、つい我慢が先になる日本人だからこそ、働くことと自分の人生を大切にしたい。 あまりに不当な扱いをされる労働の現場があることことも確か。 根本的な問題は、キャリア...
わかりやすかった。法律に疎い者も、今の日本社会でこそ、労働法をしっかり学んだほうがいい・・・と教えられた。 「和」を思い、つい我慢が先になる日本人だからこそ、働くことと自分の人生を大切にしたい。 あまりに不当な扱いをされる労働の現場があることことも確か。 根本的な問題は、キャリアを社会全体で生かせることだと思う。
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仕事の上で労働法に携わっているが、それでも改めて気づかされる内容であった。ただし、「入門」というほど初心者向けではないか・・・。ある程度理解している人が読むには最適な本。
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堅い。非正規雇用とかそっち系の話はあんまり含まれてない。「労働者派遣をどう考えるか」で1ページ分ぐらいしか使ってないもんね。でもまああえて堅くコンパクトにしたか。岩波新書はこれくらい堅くてもいいような気もする。大学の授業でも使いやすいだろうしね。
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