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リトル・ピープルの時代 の商品レビュー

3.8

71件のお客様レビュー

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2012/12/24

大きな物語が力を失った後、世界には多数の小さな物語が溢れるようになったという話です。仮面ライダーや村上春樹作品を読み解きながら現代社会について記述しています。宇野さんの文章は面白いです。

Posted byブクログ

2012/12/04

【革命ではなくハッキング】 村上春樹の『1Q84』によりグローバル資本主義を説明しています。 この本を読むまでは『1Q84』はただのロマンチックな物語だと思っていたわけですが、時代背景を踏まえた上で書かれているとても社会学的な本であることが分かりました。 「物語のほとんど全てに...

【革命ではなくハッキング】 村上春樹の『1Q84』によりグローバル資本主義を説明しています。 この本を読むまでは『1Q84』はただのロマンチックな物語だと思っていたわけですが、時代背景を踏まえた上で書かれているとても社会学的な本であることが分かりました。 「物語のほとんど全てにこんなに意味があったなんて」と驚きました。 でも、最初は僕みたいな「ただの物語」として読めばいいと思うんですよ。 そうした上で何かを感じ取ることが出来た人が物語として読んだ人にまた解説をして、ってすることが村上春樹の意図でもあると思うんですよね。 「まずは読者を惹き付けることから始めよう」みたいな。 僕の解釈でどこまで書いて良いのか分からないんですが、 社会学で有名な「大きな物語」を語る役がリーダーで、リーダーが死亡してしまい、非人格的なシステムであるリトル・ピープルが取って代わることによって、今まで世界を治めていた効力を失って「小さな物語」が形成されていく。 リトル・ピープルに対抗する役割を果たす物語が『空気さなぎ』という小説であり、『1Q84』なんですよ。 また、途中からウルトラマンと仮面ライダーを用いてグローバル/ネットワーク化についてを解説していて僕は詳しくないんで半分ぐらいしかわかりませんでしたが、ファンにはとてもわかり易く書かれているはずです。 最後には仮想現実から拡張現実へ移る世界の様子を描いています。 なんか小難しいことちょこちょこと書きましたが、僕は社会学の知識0で読んでも7割ぐらいはわかったつもりなんで、気負いせずに1Q84を読んだ後には是非読んで欲しいです。

Posted byブクログ

2012/11/24

勧善懲悪なシンプル構図ではない「リトル・ピープル」の時代がやってきた、ということらしい。 1Q84から導き出された何度も繰り返されるこの主張を、サブカルチャーにも展開していく。 ちょっと難しくて読みにくいけど、このリトル・ピープル論が最後まで一貫しているので、まあ何となく理解でき...

勧善懲悪なシンプル構図ではない「リトル・ピープル」の時代がやってきた、ということらしい。 1Q84から導き出された何度も繰り返されるこの主張を、サブカルチャーにも展開していく。 ちょっと難しくて読みにくいけど、このリトル・ピープル論が最後まで一貫しているので、まあ何となく理解できたような気がする。 そしてこれから求められるのは拡張現実的想像力、ということらしい。 シャープな分析眼と論理構成。一癖ある一冊。

Posted byブクログ

2012/10/12

「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」、「ビッグ・ブラザー」と「リトル・ピープル」を切り口に特定ジャンルの事象に対して時代の変遷を考察している本。所謂評論本というものなのだろうか?この手の本を読むのは初めてだったのだけれど、題材とされていたものが「村上春樹」、「ガン...

「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」、「ビッグ・ブラザー」と「リトル・ピープル」を切り口に特定ジャンルの事象に対して時代の変遷を考察している本。所謂評論本というものなのだろうか?この手の本を読むのは初めてだったのだけれど、題材とされていたものが「村上春樹」、「ガンダム」、「ウルトラマン」、「仮面ライダー」、「AKB48」と非常にオタク向けであったために楽しく読むことができた。この切り口を全肯定するわけではないけれど、一つの見方として見てみると、なるほど他にも似たような構造をしているものを自分の中でも見つけることができ、それが夢中にさせる要因となった。一つの考える・見る指標として面白い本だった。

Posted byブクログ

2012/09/16

拡張現実が支配しつつあるリトル・ピープルの時代。日本社会をとらえる上で興味深い視点を提示しているように思える。

Posted byブクログ

2012/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

流し読み。 難しい!村上春樹が純文学なんだとは知らなかったのと、平成仮面ライダーがみたくなった。

Posted byブクログ

2012/09/02

村上春樹の小説と現代の潮流を比較検討していく構成。 1章はまだ面白かったけど、だんだん設定に無理があるんじゃないかと思い、最後の方は拾い読みして終了。

Posted byブクログ

2021/06/24

村上春樹を軸に最近の仮面ライダー、ウルトラマン等々のサブカル?を批評。 切り口が新鮮、面白かった。 日本ではロボットが身体の延長。海外ではAiによる自律した存在。

Posted byブクログ

2012/07/22

ビッグブラザーの壊死からリトルピープルの誕生という時代の変遷を、サブカル論をベースに多様な言い回しで論じるスタンスは非常に明快でわかりやすい。また論点の進展状況を表形式で穴埋めしていく手法も新鮮だった。仮想現実から拡張現実へというのも新たな見方ではあると思う。村上春樹論は面白く読...

ビッグブラザーの壊死からリトルピープルの誕生という時代の変遷を、サブカル論をベースに多様な言い回しで論じるスタンスは非常に明快でわかりやすい。また論点の進展状況を表形式で穴埋めしていく手法も新鮮だった。仮想現実から拡張現実へというのも新たな見方ではあると思う。村上春樹論は面白く読めたが、ウルトラマン・ライダー論は少々きつかった。AKB論もそれなりに読ませるものはあると思う。が、総じてサブカル論というのは読み手を選ぶので、このような編集というか構成は詰め込みすぎで、少々無理があるように感じる。新書で数冊にわけて出版してもよかったのでは?という印象。

Posted byブクログ

2012/05/23

表紙で選定からはじかれそうだけれども、これは村上春樹と日本のサブカルとを評論した本。現代の若い世代の代表格の批評家である宇野常寛。村上春樹が人気ならばこれを読むしかないでしょう。  メモ:ちなみに僕は小説は基本的に嫌いなので、村上春樹アレルギーでもある。

Posted byブクログ