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美濃部達吉と吉野作造 の商品レビュー

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2012/01/17

美濃部達吉は天皇機関説という法律論から、吉野作造は民本主義という政治論によって、大正デモクラシーを導いた。しかし、1930年代に入ると、軍部が台頭し、議会・政党政治は危機を迎え、日本は戦争へと進んでいく。 本書は、彼らの民主化論がなぜ影響力をおよぼせなかったのかを問い、近年の研究...

美濃部達吉は天皇機関説という法律論から、吉野作造は民本主義という政治論によって、大正デモクラシーを導いた。しかし、1930年代に入ると、軍部が台頭し、議会・政党政治は危機を迎え、日本は戦争へと進んでいく。 本書は、彼らの民主化論がなぜ影響力をおよぼせなかったのかを問い、近年の研究成果を踏まえ、さまざまな視点から考察を進めている。 とくに、美濃部や吉野の民主化論が帝大教授としての立場からからによるもので、その思想自体のなかに問題性を求める視点は興味深い。 両者の民主化論からは、今日の私たちが学ぶべきことも多いように思う。

Posted byブクログ