韃靼の馬 の商品レビュー
ワケありで今は朝鮮人として生きている主人公が故郷の対馬藩の財政を救うために徳川吉宗に献上する伝説の天馬、韃靼の馬を手に入れる話。この方はおすすめいただいてから2作目になるんだけど、自分があたかもその時代に生きてリアルタイムに体験させられてるような気持ちになる。描写力のなせる技なの...
ワケありで今は朝鮮人として生きている主人公が故郷の対馬藩の財政を救うために徳川吉宗に献上する伝説の天馬、韃靼の馬を手に入れる話。この方はおすすめいただいてから2作目になるんだけど、自分があたかもその時代に生きてリアルタイムに体験させられてるような気持ちになる。描写力のなせる技なのか…。数奇な運命をたどる主人公、読みながらもあー良かったと簡単に一言では言えないような複雑な感情が去来する。すごい作品でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
対馬が実は長崎と並ぶ、貿易拠点だったことがよく分かった。長崎がオランダであるとしたら、対馬は朝鮮。朝鮮通信使についても、毎年、その実施が政治によって翻弄されているが、江戸時代からそうだったんだな・・と感じた。朝鮮通信使がどのような外交的なやりとりがあったのか、これを読んでやっとわかった。 ただ、物語はそれだけにとどまらず、モンゴルまで行ってしまう。かなり飛躍しているのでは・・と思うところもあったが、とにかく面白かった。一気に読みました。
Posted by
対馬に旅行に行きガイドさんからこの本を薦められた。 現在朝鮮との関係悪化でも対馬が韓国からの旅行者で経済が回っているのは今も昔も変わらない現実。 国書偽造の史実をもとに広大な物語を紡いだ。面白かった。
Posted by
さすが辻原登読み応えのある小説です。江戸時代朝鮮との交易を一手にになっていた対馬藩の藩士が主人公。或る意味外交官となり貿易の拠点に出向いたときに朝鮮からの通信史という一大外交団の来日が組まれ幕府と朝鮮政府tの間に入りあるてきはスパイ、あときは忍者のように活躍し通信史んの来日を成功...
さすが辻原登読み応えのある小説です。江戸時代朝鮮との交易を一手にになっていた対馬藩の藩士が主人公。或る意味外交官となり貿易の拠点に出向いたときに朝鮮からの通信史という一大外交団の来日が組まれ幕府と朝鮮政府tの間に入りあるてきはスパイ、あときは忍者のように活躍し通信史んの来日を成功させる。対馬藩の交易、通信史の様子など史実をかなり忠実に描写しつつ面白いエピソードを作り上げ素晴らしいお話に作り上げられている。薩摩藩スーパー藩士の活躍物語と言えばそうなのだが、くみ上げられたお話が壮大なのでじっくり読み込んでこその作品になっている。お時間あるときに是非!!
Posted by
Posted by
壮大な物語。対馬藩が朝鮮貿易を独占していたことに着目している。しかし、阿比留克人の様なスーパーサムライは本当に実在したのだろうか?
Posted by
「克人、君は何と戦っているんだ。」時代の流れの中で、組織の中で生きるということ。昨日まで信じていたものが今日は変わるかもしれない。頼れるものは自分。では、自分は何のために生きる?自分のため、だけでは人は生きられない。
Posted by
対馬藩と韓国の交易の話と阿比留克人が一身二生を生きる話。 利根の語りで始まり一気に引きこまれた。 辻原氏の本は初めてだったが、他の本も読んでみたいと思った。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
R社のY社長からの紹介で読みました。なのに、★3をつけたので、会社名とお名前は非公表にしておきます。日経の連載だけあって、ストーリーの本編とはいささか関係のないような数日読切りの話が随所に盛り込まれているのと、読者の興味をたもつためなのか、突然冒険小説でタタール族の美人の娘を奪還作戦にいったりとか、どうも支離滅裂なところに違和感があった。 これだけ歴史的なアイテムがあり、鬱陵島やら対馬やら、今話題の地理的な要素も満載なのだから、本当は新聞連載が終わった段階で、一旦整理して出版すればいいのに… というのが率直な感想。 さて、内容はともかく、今から300年近くも前にの大阪で、世界初の米の先物取引がおこなれていたりとか、知られざる朝鮮通信使の話だとか、歴史好きには堪らない小ネタにあふれています。歴史の本で、そういった事実を学ぶより、最近だったら、「天地明察」だったり、「写楽 閉じた国の幻」といったフィクションの背景として読むほうが好きだな。
Posted by
- 1