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絶対貧困 の商品レビュー

3.9

102件のお客様レビュー

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2014/02/12

2009年発行。 世界人口67億人のうち、1日1㌦以下で暮らす人が12億人。(5人に1人)年収24000円、生涯収入100万円弱。1977年生まれの著者が歩いて見たアジア、アフリカのスラムの暮らし。飲料用の水が利用できない人16億人(4人に1人)というのは、ネパールにいたら実感す...

2009年発行。 世界人口67億人のうち、1日1㌦以下で暮らす人が12億人。(5人に1人)年収24000円、生涯収入100万円弱。1977年生まれの著者が歩いて見たアジア、アフリカのスラムの暮らし。飲料用の水が利用できない人16億人(4人に1人)というのは、ネパールにいたら実感する。  「物乞い」について。私も、ごく最近まで、外国でお金を求められても相手にしなかった。しかし、前々回のネパールから、「ときどき渡す」ことにした。なぜか。ひとつは、ネパール人の知人がときどき渡しているのを目にしたから。また、「いま少し渡すと、この人は物乞いをやめない。」ということよりも、「いま少し渡すと、この人は今日少し助かる」ということが現実的だな、ということがわかったから。でも、外国人ねらいで来る相手すべてに渡したらきりがないので、目があってしまって、「この人には渡してもいい」という、説明しにくいが、そういう気持ちになったとき、少し渡す。20ルピーのこともあるし、みかん3つのこともあった。  この本には、「同情される人ほどお金を得る。そのために、わざと障がいを作り出すこともある(インド)」という例や、「ヒンズー教や仏教では、喜捨をすれば、自分が功徳をつむことができる」そのため、人々は道の物乞いにお金を渡す、という視点が紹介されている。  その他、ストリートチルドレン、売春、スラムの実態、、人が生きていくために繰り広げている営みを直視せよ、というメッセージが伝わる本。

Posted byブクログ

2014/01/14

1日の生活費が1ドル以下の人々が12億人。彼ら彼女らがどのように日々の暮らしを営んでいるか。第14講に渡っての真面目な貧困講義である。事実的悲愴の排除は難しいが感情的悲愴は極力抑えられており、石井氏のウィットも冴えていて、冷静に貧困の現実を知るには読みやすく分かりやすい本である。...

1日の生活費が1ドル以下の人々が12億人。彼ら彼女らがどのように日々の暮らしを営んでいるか。第14講に渡っての真面目な貧困講義である。事実的悲愴の排除は難しいが感情的悲愴は極力抑えられており、石井氏のウィットも冴えていて、冷静に貧困の現実を知るには読みやすく分かりやすい本である。 本書で貧困層の生活様式や行動パターンが初めて腑に落ちた。貧困をこれだけ簡潔かつ体系的に相互関係まで説明し切った本もないだろう。貧困を考える上で読む本として非常におすすめだ。 以下、備忘録として印象的だったエピソードを記述。 ・シンナー中毒の少年 ・妬みを回避するため重度障害の物乞いが軽度障害者へ施し ・テレビでは美談で語られたフィリピンの少女の現実 ・HIV感染者の売春婦 ・末期癌患者に寄り添う薬屋 ・無料の産婆の、無料の理由

Posted byブクログ

2013/11/11

タイトルほど重い内容ではない。 読みやすい文章で、体験踏まえながらありのままを書いている。 貧困に対して深く重く考えさせられたというよりは、こうした現実が確実にあるのだということを知らせてくれるもの。 こうした最低レベルでの生活を送っている人と共同生活をしただけあって、細かいとこ...

タイトルほど重い内容ではない。 読みやすい文章で、体験踏まえながらありのままを書いている。 貧困に対して深く重く考えさせられたというよりは、こうした現実が確実にあるのだということを知らせてくれるもの。 こうした最低レベルでの生活を送っている人と共同生活をしただけあって、細かいところまで知ることができる、見えてくる。 路上生活者や物乞いというのは単純にかわいそうだと思っていたが、理由や背景を知れて、単にかわいそうという気持ちではなくなった。 改めて、今自分がどれだけ幸せな恵まれている国にいるか思い知った。 海外ボランティア、貧しい国の子供たちに教育という分野で興味があり、試しに読んでみた本だった。 著者の言ってる通り、自分はTVの中の貧困問題しか知らなかった。浅はかな知識で単にかわいそうと思うのは間違ってるし、勝手な押し付け。 実際にボランティアに行く前にこの本を読んでよかったと思う。多少なりとも、今までの自分の考えが誤解だったとわかったし、考え方も甘かった。 日本人は平和ボケしているな(笑) 貧困問題を通して国際化、遠い国の出来事ではないというのを考えるためのすごくいいきっかけになった。 買春、臓器売買、人身売買、麻薬売買。必要悪、それをしなきゃ生きられないということを知った。

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2013/10/27

貧困問題に興味のある高校生・大学生向け(もちろん、一般の人にも◎)。 さすが石井氏。現地で生活しながら取材した人しか語れない衝撃の事実!を分かりやすく説明してくれています。

Posted byブクログ

2013/09/25

我々は発展途上国の貧困やスラムで生活を営む人々に対する思い込みや偏見が強い。この本はそういう思い込みや偏見に複数の視点を与える。 最後に印象に残った一部を簡略化して抜き出す。 「こうすべき」という決まりはなく、あるのは、それぞれが抱く「こうしたい」という思いだけである。

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2013/09/20

今こうして過ごしている時も世界のどこかではこんな生活をしているのか、と改めて認識した。こんなにも貧困は近くにあるのだと。 ただ、とても読みやすい文体でぱっと読めるので、重い話という印象は受けない。貧困を詳しく知ろうとするならば向かないけれども、貧困を知るきっかけにふさわしい本だ...

今こうして過ごしている時も世界のどこかではこんな生活をしているのか、と改めて認識した。こんなにも貧困は近くにあるのだと。 ただ、とても読みやすい文体でぱっと読めるので、重い話という印象は受けない。貧困を詳しく知ろうとするならば向かないけれども、貧困を知るきっかけにふさわしい本だと思う。 中高生の時に読んでいたらぁ..と思う。

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2013/09/12

テレビニュースで見かける途上国のスラム街。大勢で路上暮らしをしている家族もいれば、物乞いをしている少年、売春の営業をする少女もいる。そんな彼らの一瞬だけを見て、かわいそうと同情するテレビ視聴者へ送る、本当の貧困についての講義。 1日1ドル以下で生活を送る途上国の貧困者たち。彼ら...

テレビニュースで見かける途上国のスラム街。大勢で路上暮らしをしている家族もいれば、物乞いをしている少年、売春の営業をする少女もいる。そんな彼らの一瞬だけを見て、かわいそうと同情するテレビ視聴者へ送る、本当の貧困についての講義。 1日1ドル以下で生活を送る途上国の貧困者たち。彼らはどうやってお金を稼いでいるのか、就寝は、風呂は、トイレは、セックスは、出産は、治療は、葬式は・・・。こうした当たり前の疑問に、様々な貧困者たちと共同生活を体験した著者が答える。 著者の講義は自分がホラれそうになった話などのネタをちりばめ、決して貧困者を悲劇のヒーローとして、同情させるような方向には行かない。 障害者であることを武器に物乞いをする少年や売春で子供を育てるシングルマザー。それぞれの現実は過酷だが、それは我々の価値観での話。途上国の障害者やシングルマザーには物乞い、売春が唯一の収入の糧だ。彼らにそんなことはダメだと説教するのではなく、そんな現実を知っておく方が大事なことなのだ。

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2013/09/08

TVで見るだけでは、知ることの出来ない貧困層の実態がリアルに書かれています。読んで良かったと思います。

Posted byブクログ

2013/09/02

「現場」に身を置いて 自分の目で見て 自分の耳で聞いて 自分で匂って 自分で味わって 自分の言葉で語る 筆者のスタンスがすばらしい きちんと まっとうに 「これから」を考えさせられる一冊です

Posted byブクログ

2013/08/18

中高生などを対象にしたような、話し言葉口調で進んでいく、まさに「講義」。読み始めた最初はなじまなくておかしな感覚だったけれど、噛み砕いた感じが堅苦しくなく身近な問題として貧困を捉える事が出来たように思う。

Posted byブクログ