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スペインゴヤへの旅 の商品レビュー

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2012/12/04

堀田善衛さんの「ゴヤ」と対をなす一冊だと思います。堀田善衛さんの作品では零れてしまっていたゴヤ像が浮かび上がってきます。ゴヤもそうですがゴヤを語る上で避けては通れない堀田さんの偉大さも感じさせる一冊です。

Posted byブクログ

2013/11/21

(2007.02.19読了)(2002.11.17購入) ちょっと西班牙にはまりつつあります。「ゴヤ」は、堀田善衛さんのを読んだことがありますが、4冊本を大分時間を置いて読んだので忘れてしまいました。結構面白かったと言う印象はあります。 1970年代に国立西洋美術館で開催された「...

(2007.02.19読了)(2002.11.17購入) ちょっと西班牙にはまりつつあります。「ゴヤ」は、堀田善衛さんのを読んだことがありますが、4冊本を大分時間を置いて読んだので忘れてしまいました。結構面白かったと言う印象はあります。 1970年代に国立西洋美術館で開催された「ゴヤ展」も見た記憶があります。一連の「黒い絵」が展示してありましたので、強い衝撃を受けました。「着衣のマハ」「裸のマハ」もその時見たように思います。 宮廷画家でありながら、王室の人たちの肖像画を描くだけでなく、ニュースカメラマンのように「戦争の惨禍」と言う版画集を残したり、「ロス・カプリチョス」と言う社会風刺の版画を残したり、現代を先取りしたような画家です。 このような人が宮廷画家として存在できたというのは、スペインというところは、実に不思議な国です。 スペインの産んだ画家には、ベラスケス、ムリーリョ、ピカソ、ミロ、ダリ、等沢山いますが、ゴヤほど社会的インパクトのある作品を残した人は、いないのではないでしょうか? この本は、ゴヤの生涯とゴヤの絵の対象になった人々について週刊誌記者的な視点で書いています。中丸さんという人は、下ネタ的な話が大好きなようで、その手の話が満載です。 そういえば最初に読んだ中丸さんの本は、「好色 義経記」でした。 ゴヤの絵画作品もたくさん掲載されており、本の最後に、絵画図版索引もついていますので、ゴヤのファンには、お勧めです。 ●闘牛士(50頁) 「私は若い頃は、闘牛士だった。剣を持てば、恐れるものは何一つなかった」と、ゴヤはいっている。 ●大事なもの(79頁) スペイン人が後生大事にする三大主義は、個人主義、家族主義、身内主義である。個人主義の枠を広げた世界でしかものを考えない。このため、商売であれ、何事であれ、コネが最優先する。 ●梅毒(149頁) ゴヤは、1792年、原因不明の―といっても、多分に梅毒によるものと思われるが、重病に見舞われ、九死に一生を得たものの、全聾となる。 ●異端審問(212頁) スペインにおける、「宗教的浄化」を目的とした異端審問所は、1478年、イザベル女王とフェルナンドの両王の権限によってローマ教皇庁に申請されたが、1481年から1808年までの327年間に、刑を受け、殺されたものは、ざっと35万人にのぼる。 ☆関連図書 「ゴヤ 第一部」堀田善衛著、新潮社、1974.02.15 「ゴヤ 第二部」堀田善衛著、新潮社、1975.03.20 「ゴヤ 第三部」堀田善衛著、新潮社、1976.03.20 「ゴヤ 第四部」堀田善衛著、新潮社、1977.03.25 「ゴヤ」阿部良雄著、新潮美術文庫、1974.05.25 「スペイン5つの旅」中丸明著、文春文庫、2000.07.10 「好色 義経記」中丸明著、新潮文庫、2005.04.01 著者 中丸 明(本名・栗原 裕) 1941年 ソウル生まれ 同志社大学卒業 出版社勤務を経て作家 「京城まで」で第11回日本旅行記賞を受賞 1968年より毎年西班牙へ (2007年2月19日・記) (「MARC」データベースより)amazon 王妃の不倫、渦巻く陰謀、戦争、民衆、美貌のマハたち…ゴヤの絵の裏に隠された意味を大胆な解釈で読み解き、当時のスペイン社会をいきいきと描き出す。約100点の図版・年譜・系図を収録。

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