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チェルノブイリ原発事故 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2012/01/16

チェルノブイリ事故当時に出た本かと思えばこれほど的確に今を示していることはないと驚いた。と同時に変わっていないのかとショックを受けた。 想定外の事故が起きたとき、それを防ぐ術を人類はもっていない。だから想定内の範囲でしかリスク管理もする必要が無い。天上の技術を地上にもってきたのだ...

チェルノブイリ事故当時に出た本かと思えばこれほど的確に今を示していることはないと驚いた。と同時に変わっていないのかとショックを受けた。 想定外の事故が起きたとき、それを防ぐ術を人類はもっていない。だから想定内の範囲でしかリスク管理もする必要が無い。天上の技術を地上にもってきたのだ。肩が震えた… また、筆者の日本人に対する自然観も非常に興味深かった。 チェルノブイリは毎度起きている故障が突出したものに過ぎない…

Posted byブクログ

2011/12/12

ここに書かれているのはチェルノブイリ原発事故の悲惨な様子ですが、それはそのまま数年後の日本の未来になります。あの事故の悲惨さと、これから起こるであろうことに恐れおののいています。 この方はもともと原子力関係の技術者だったのですが、あるときを境に原発に対する反対運動に回って。い...

ここに書かれているのはチェルノブイリ原発事故の悲惨な様子ですが、それはそのまま数年後の日本の未来になります。あの事故の悲惨さと、これから起こるであろうことに恐れおののいています。 この方はもともと原子力関係の技術者だったのですが、あるときを境に原発に対する反対運動に回って。いま、改めてその発言に注目が集まっている方で、今回紹介する本は、世界最悪の原発事故として有名なチェルノブイリ原発事故に関するもので、ここに書かれてあることはそのまま近い将来の日本。特に福島県の人間にとっては苦難の道のりを示すだろうな、ということが記されてあって、読み終えたあとにすごく暗澹とした気持ちになってしまったことを覚えております。 本文構成は 1.チェルノブイリで何が起きたか 2.原発事故を考える 3.ポスト・チェルノブイリに向けて というもので、四半世紀が経過しても事故が起こった場所の周辺に住んでいた人は帰ることができない、ですとか。水をはじめとして、肉や魚はもちろんのこと、乳製品や取れた肉まで放射性物質によって汚染される。そして、数年後にはがんや白血病の患者が飛躍的に増大した、という内容に、これが20年以上前に書かれたということが信じられなかった、ということと、原子力というものが以下に危うい仕組みで動いているのか、ということ。そして、いったん原子炉が暴走すると止めることができない、ということ。 いったん、大気中に放射性物質が飛散した後、その被害状況や影響については誰も理解も、把握もできないんだ、ということが淡々と書かれていました。本当に、恐ろしいです。今、原発の是非を巡って、ずいぶんと議論がありますが、やはり、この本を読んだ後、今回の事件が起こった後では、もう原子力発電に頼るのは無理だろう、というのが個人的な意見です。今後、最低でも数十年。場合によっては数百年。数千年。数万年。私たちはこういう事実と向き合わなくてはいけなくなってしまった。本当に、大変な世の中になってしまいました。

Posted byブクログ