宮沢賢治 の商品レビュー

萩原昌好【編】

2024/05/26

詩を味わうなんて、初めてかもしれない。本作品の解説のお陰で、難解な詩もイメージが広がり、詩を楽しむ事ができた。なかなか詩を読む機会がなかったのは、自分なりの解釈ができなかったから…。割り切って解説を頼りつつ詩を楽しむ事から始めても良いのかもしれない。そして改めて宮沢賢治の人となりを知る事が出来た。

2023/10/09

一つ一つの詩に解説があるのと詩そのものにも注釈が加えられている。全集ではなくて選集。作家プロフィールと作風の解説もあり。ちょうどこんな感じの構成の詩集を探していたので大満足。
詩集はポケットに入れて持ち歩きたいので、ハードカバーなのが残念。作家ごとに冊が分かれているのも好き嫌いは分かれそう（私はオムニバス形式が好き）。でも家とか学校にこれがシリーズでずらりと並んでいるのはとても良い。
宮沢賢治の、ちょっと何言ってるか分からない感じの世界観はやっぱり好き。

2022/10/10

児童コーナーから。代表的なものが集められていた。
編者による解説がありわかりやすい一方、読み方を少し限定してしまうところもあるなと感じた。

2021/09/22

宮沢賢治の作品が好きだが、詩の方ははっきり言って何が書かれているのか、よくわからないという方におすすめです。

私自身、賢治の詩に出てくる単語や言葉の意味がわからなくて、ちんぷんかんぷんでした。なんとなく雰囲気を味わうことしかできなかったのですが、この本には編者の萩原さんが書かれた注釈や説明が入っているので詩に書かれている内容が大変わかりやすくなっています。

また、画家の唐仁さんの柔らかなイラストが描かれているので場面をイメージしやすくなっています。

この本の中で賢治の詩「雲の信号」と「原体剣舞連（mental sketch modified）」が特に好きになりました。

2021/03/16

なにをおいても、

「原体験舞連」。

この詩のはじけんばかりの熱量に圧倒された。
ウェブ上でも見れるので、賢治の詩は難解で苦手と思っている人は是非ご一読を。

2016/05/30

農業、地質学、医学、文学、宗教、そして孤独。
宮沢賢治ほど、複雑な要素が絡み合った文学者はそうはいない。

昔はその難解さや複雑さがとても苦手でしたが、賢い人、孤独と自然への畏怖を抱いた人の描く世界観を味わいたいと思えるようになりました。

本書は難解な賢治の詩をわかりやすく解説し、挿絵でイメージを高める工夫をしています。
方言や仏教思想などを取り入れた内容ですので、解説と背景を知ることで、賢治の詩と向き合えるというわけです。

詩は伝えるためにあるというよりも、開けた気持ちで向き合っていくうちに、その言葉に込められた思いや響きを楽しむものですが、やはり使い捨ての時代では、すぐに消化できない言葉は切り捨てられやすいのでしょうか。
詩が難解なものと言われ、遠ざけられるのはとても残念です。

2014/08/19

詩は、よくわからない。
とても苦手です。理解しようとするからでしょうか。
でも、その中でも、あ、これはいいかも、と思う詩が、１つでも、２つでもあると嬉しいですね。

難しさの源は、書いてあることの意味が分からないことだと思います。
表現もそうですが、言葉自体も、その意味が分からない。
時代を経てしまったということもあるのでしょう。
解説がないと分からない詩と言うのは、やっぱりなんか悲しい。

でも、多分本当は、分かる必要はないのでしょうね。
言葉の響きだけで、感覚だけで、いい、と思える詩があれば、それでいいのかもしれません。

この本の雨ニモ負ケズは最後のお経が省略されてる。

2013/06/07

「永訣の朝」と「雨ニモマケズ」以外は
初めて読みました。

読んでてなんだか
とっても切なくなるのが多かったです。

2012/03/27

お恥ずかしながら初めて宮沢賢治の詩集を読みました。賢治という人について、穏やかな農学者という表面的なイメージしかもっていなかったことに気づかされました。評価するのさえおこがましいと思うけれど、ずっと手元に置いておきたいと思ったので、最高評価に。

2011/10/19

日本の名詩を解説と共に編纂したシリーズ。ただの詩集ではなく、その詩人の作風、人となり、個性が現れている詩を集め、解説を付している。
詩に出てくる難解な用語には注釈をすぐしたに載せていてわかりやすい。解説も難解な文学論に走るのではなく、どうして作者がこのような詩を書いたか、作者がどんな心持ちだったのか、どういった状況だったのか、という視点から解説していて、より詩を深く感じ取れるようになっている。

小学生にはちょっと難しいかもしれませんが、しかしこのシリーズを編纂した意図である「まずほんものを与えるべき」という観点からすれば良いのかもしれない。中学校以上にはとても良い詩集だと思います。