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無趣味のすすめ 拡大決定版 の商品レビュー

3.5

56件のお客様レビュー

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2019/01/27

雑誌コラムの寄せ集めというのは、自分には合わない。 そもそも切り口が直感的な著者の視点から入り、もごもごと論じる中身は著者の知識の範囲で処理された感想に過ぎない。何より、テーマ一つ一つが短く浅い。うーむ。 村上龍は、数少ない生で見たことのある作家の一人。コインロッカーベイビーズ...

雑誌コラムの寄せ集めというのは、自分には合わない。 そもそも切り口が直感的な著者の視点から入り、もごもごと論じる中身は著者の知識の範囲で処理された感想に過ぎない。何より、テーマ一つ一つが短く浅い。うーむ。 村上龍は、数少ない生で見たことのある作家の一人。コインロッカーベイビーズに感銘を受けたのはもう20年以上も前。カンブリア宮殿でテレビに出だした時には、見た目と中身は印象変わらず、気難しそうだなと感じたのを覚えている。それだから無頼なイメージはもともと持っていなかったが、今じゃ健康に気をついながら犬の散歩にプールだと。無趣味をすすめながら、朝早く起きてしまうから、趣味でもあれば良かったなとぶつ。 つくづく歳をとったなーと。うーむ。

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2018/10/22

激しく仕事にかけてる人だからのセリフってある。語れる内容がある。幻冬社ってそんな本が多い。予定調和の趣味なんかの世界ではなく、仕事だから精神をエクスパンドふるようなものがあるんだと。

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2017/12/18

当たり前かもしれない。ただ、ある意味で必要なアナウンスで、考えさせられる。考えていてはいけないというか。もちろん考える事は大事なんだけど、どうするか。が大事。社会や経済的な側面から書かれているエッセイ。単行本に加えてかなりのエッセイが追加収録されていて良かった。

Posted byブクログ

2016/07/10

ビジネスマン向けの雑誌『ゲーテ』に連載されたエッセイ集。 エッセイから受け取る感覚は、小説から受け取るものとは大きく異なり、具体的でリアリストという印象だ。 内容は一般的で、特に刺激になるものはなかった。筆者自身あとがきで『今さら何を、という感じで読まれるだろう』と公言している...

ビジネスマン向けの雑誌『ゲーテ』に連載されたエッセイ集。 エッセイから受け取る感覚は、小説から受け取るものとは大きく異なり、具体的でリアリストという印象だ。 内容は一般的で、特に刺激になるものはなかった。筆者自身あとがきで『今さら何を、という感じで読まれるだろう』と公言している。 またあとがきでは、数パーセントの経済的勝者と2.3割の生活困窮者、そしてゆっくりと衰退する膨大なグレーゾーンという構成があり、その構成は固定化して変わらないだろうと指摘する。 そしてそのことが、このエッセイを書くことへの徒労感を感じさせていた原因だとも言う。 有効なことはモラルや常識を吹き飛ばす、虚構としての小説なのかも知れないという言葉は、一時の安寧ではあるが、現実逃避のようにも聞こえてしまう。三島も同じようなことを指摘していた。 ではどうするか。これからを生きる世代が真剣に考えなければいけない。

Posted byブクログ

2015/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分は無趣味だ、と感じることが儘あり。 旅行、食べ歩き、マンガ、ネット、プロ野球観戦、音楽、読書… どれも好きな時間の過ごし方だけど、趣味と言えるほどでなく 「仕事以外とくに注力するものもないからなぁ」が口癖なのもいかがなものかと、自己嫌悪… そんな折、新宿の紀伊国屋で待ち合わせをしている間に目に留まり、 自己肯定の一助になればと思い、買った一冊。 以下、印象に残ったところ。 ・友人とは密に、敵とはもっと密に(対上司戦略の金言になりました笑)(p.13) ・メモを取る話。重要な情報に常に飢えているか(p.45) ・「管理する」administer、manage、control…(p.59) ・「相手の立場に立って考える」は弱腰ではない。相手の思考を読めずに交渉なんてできない(p.63) ・消費者として「王様」、労働者として「消耗品」(p.91) ・若いってことは素晴らしいねえ、におだてられている間にいつの間にか老けていく(p.144) あとがきを読むと、”24時間仕事バカ!”のワーカホリック礼賛雑誌『GOETHE』での連載をまとめたものだったとのことで、 言われてみれば確かに、そういう層を意識して書かれていました。 個人的には自己肯定にもなり、読んで元気になれて良かったです。 一方で、村上さんはあとがきでこうも指摘しています。 「仕事が楽しければ人生も愉しい」という『GOETHE』のテーマを体現できるようなポジティブな働き者はほんの数パーセントで、 残りは2~3割の生活困窮者、あとはゆっくりと衰退する膨大なグレーゾーンで社会は構成されている…と。 仕事バカ礼賛の甘言にばかり身を委ねていては社会を見誤るぞ、と最後に釘を刺し、著者は次の仕事に向かう… そんな結びが非常に印象的でした。 面白かった。

Posted byブクログ

2015/02/08

こんなに社会や経済や政治にコミットしている作家って他にいません。なみの会社員なんかより、よっぽど会社経営に通じているのではないかしら。うちの会社の社外取締役にでもなっていただいて、だめだめな経営陣たちを一刀両断にしてほしいです。

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2014/09/07

曖昧な表現を一切排除し、隠蔽された社会の在り様を伝えている。この閉塞した状況を打開する解決策は容易には見つからない、筆者の視点からは。これから社会に放り出される圧倒的なマジョリティはどうすればいいのか。個人的には筆者の「これからは生き残ることさえ難しくなる」という論理には懐疑的だ...

曖昧な表現を一切排除し、隠蔽された社会の在り様を伝えている。この閉塞した状況を打開する解決策は容易には見つからない、筆者の視点からは。これから社会に放り出される圧倒的なマジョリティはどうすればいいのか。個人的には筆者の「これからは生き残ることさえ難しくなる」という論理には懐疑的だ。生き残るだけなら難しくない。むしろ生き残るという行為を支える確固たる価値観や幸福論を持っていなければサバイブできない時代だと思う。

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2014/07/21

20140721 ryu'sbarの時から村上龍は、よく知っていたが、一度も著書を読んだことは無かった。 NHKドラマの55歳のハローライフを見て、その世界観が非常に面白く、著書を読んでみたいと思い、このエッセイを手にとった。 正直、難しいことを更に難しく書こうと...

20140721 ryu'sbarの時から村上龍は、よく知っていたが、一度も著書を読んだことは無かった。 NHKドラマの55歳のハローライフを見て、その世界観が非常に面白く、著書を読んでみたいと思い、このエッセイを手にとった。 正直、難しいことを更に難しく書こうとしている様に思った。また、連載という仕事のために、無理にテーマを挙げてイチャモンを付けている感じが否めない。 後半になるにつれ少しずつ慣れてはきたものの、本書にも名前が登場する村上春樹と良く似て、オシャレに難しい言葉をいかに並べるかを意識しながら書かれたエッセイからは、ほとんど何も納得できるものを得ることは出来なかった。期待していただけに非常に残念。 この人の小説は面白く読めるのだろうか? 平易な文章の中にも大人の男のこだわりが感じられる、伊集院静氏の『大人の流儀』が読みたくなった。

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2014/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

印象に残った言葉は以下の2点。 久々にエッセイみたいな分野を読んだ気がします。 1.「息苦しい閉塞と、緩慢な衰退の時代に必要なものは・・・。」 2.「マザーテレサがしゃべるような英語→たどたどしくも正確に情報を伝えるような文章が書きたい」 「飢え」こそが原動力。「渇き」こそが活力の源。 久々に村上さん節を堪能いたしました。 ガンバロ。

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2014/03/23

無趣味のすすめ / 村上龍 / 2010.2.1(3/28)  この本のきっかけ:新聞掲載広告。  無趣味のすすめ:「必ずその人が属す共同体の内部にあり、洗練されていて、きわめて完全なものだ。考え方や生き方をリアルに考え直し、ときには変えてしまうというようなものではない。だか...

無趣味のすすめ / 村上龍 / 2010.2.1(3/28)  この本のきっかけ:新聞掲載広告。  無趣味のすすめ:「必ずその人が属す共同体の内部にあり、洗練されていて、きわめて完全なものだ。考え方や生き方をリアルに考え直し、ときには変えてしまうというようなものではない。だから、趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わりに、人生を揺るがす出会いもない。心を震わせ、精神をエクスパンドするような、失望も歓喜もない。真の達成感や充実感は、多大なコストとリスクと危機感を伴った作業の中にあり、常に失意や絶望と隣り合わせに存在している。」=>「すすめ」とあるが、別に無趣味をすすめている内容ではない。しかし、考え方には共感できるし、とどのつまり、「人は仕事で磨かれる」ということなのだろう。所詮趣味は「快楽」目的でしかないのだ。No pain, no gainということなのだろう。  仕事と人生のパートナーシップ:「基本は信頼、加えて重要な局面で相手の間違いを正せるか、ということ、自立&自律ができているか(=相手がいなくても一人でやっていける、依存に結びつくリスクが低い関係)、ということ。  集中とリラックス:「集中するためにはリラックスが必要であり、かつ自覚的でなければならない。充実した仕事のあと心躍るオフの時間が必要だ、という考えはウソ」  ビジネスと読書:「どんな情報を自分は必要としているかを自分で把握できているかが問題。読書が重要でなく、情報に飢えているということが重要」  品格と美学:「仕事はなんとしても成し遂げなければならないもの。そこに品格や美学を考えいれる余地はない」  リーダーの資質:「資質はどうでもいい。どこに問題があるか。何をすればいいかが分かっている人でなければならない」  交渉術という能天気な言葉:「交渉はまず相手との関係性を考えることから始まり、相手の立場になって考えること。双方の条件を把握すれば、戦略が決まり、より有利な妥協点が浮き上がってくる。そのために相手の情報を集めなければならない。」  仕事における有用な人脈:「自分自身が他人から有用だと思われる人材になるべき」  モチベーションと希望:「仕事にたいして積極的に意義を見出し、そのことを綿密なコミュニケーションで伝え、そこに希望が生まれれば、モチベーションという言葉はたんなる呪文になる」  部下は掌握すべきか:「何かを教えなくても人間は自然と成長する。問題は部下との接し方なのではなく、取り組んでいる仕事が本当にやるべき価値があるのか、そのことを確認して、共有することのほうが重要」

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