感染遊戯 の商品レビュー

誉田哲也【著】

2019/01/09

新たなテロの形

姫川シリーズのスピンオフでガンテツが主役！？そしてノリや倉田も登場。

それにしても・・・TV版ではあまりフューチャーされなかったが、これは作者が提示する一つの現代型テロの形。「ジウ」シリーズにおけるテロはジウがいてこそ実現可能なものであったが、本作の情報によるテロの方がむしろ現実味を帯びていてゾッとする。

ゾッとするのはその可能性だけではなく、この国の官僚制度の腐敗具合についても同様である。政治経済が停滞し貧富の格差がますます開きつつある現在、こうした事件の可能性は否定できない。国家の不条理に対する作者の怒りが見え隠れする作品。

2019/01/01

今までのシリーズを知っていれば、細部までエピソードが想像できて楽しい。葉山とガンテツこと勝俣警部補との交渉や捜査への姿勢がストイックでかっこいい。姫川の出番はほとんどないが、主要な登場人物が姫川の残像をのこし、存在感を感じることができる。
ストーリーはシンメトリーを布石として、いくつかのエピソードが展開される。
連続官僚殺し、被疑者の共通項は?背後のいる真の実行犯はどのような思想の持ち主でか？法では裁けない悪への報復。殺人衝動への容認、共有など、判断は法ではなく捜査員自身の正義への信念でしかない。

2018/12/24

姫川シリーズ（だがガンテツ主役）連作短編集。悲しい事件だが犯人たちの○○を憎む思想には激しく同意する。ガンテツがまぁカッコよく描かれている。玲子ほとんど出番無し。

2018/10/15

ストロベリーナイトのスピンアウトです。
ガンテツこと勝俣健作(武田鉄矢さん)が手がけた製薬会社サラリーマンの殺人事件が中心となり、捜一姫川班の最若手だった葉山(小出恵介さん)が担当した世田谷の老人同士の小競り合い、警部補の倉田(杉本哲太さん)の息子が犯した殺人、それぞれの事情、それぞれの事件が、最後に不気味に繋がりあい、そして・・・。
ドラマでは四話ぐらいで構成していた気がします(^^;)

2018/10/08

読み終わって、表紙はもしやガンテツなのでは？と気づいた。違うかな･･･

短編集だけど連作であり、繋がってる。
なんだろうなぁ悲しいけど、憎しみって連鎖するんだな。
葉山の物語をもっと読んでみたいなぁと思った。

2018/03/23

おもしろかった!!
連作長編と思ったら、長編!?
次々と話が繋がっていき引き込まれていく。
次は、姫川班の復活か？

2018/01/03

図書館で借りた本。
姫川シリーズ。最初は短編だと思っていたけど、なんかつながっていた。もっとちゃんと読めばもっと楽しめたのにと思う。

2017/10/13

姫川シリーズのスピンオフ作品にあたるのでしょうか。
官僚の不正により不利益を被った人々（薬害被害で婚約者が自殺したり、年金の受給が遅れたことで生活苦となり妻を亡くしたり）が、その原因となった官僚たちを殺害するという事件が発生。

彼等一般の人々がどのようにして高級官僚の個人情報を得ることができたのか。
「殺意」が「感染」するように広がり、次第に官僚たちも恐怖するように……。

誉田哲也のミステリとしては、グロテスクな描写はなく、その点では読みやすかったです。
ただ、視点の転換が多く、また姫川シリーズを読んでいなかったので登場人物同士の関係性もいまいち把握しきれず、世界観に入り込めませんでした。

2017/08/11

読み始めてから負えるまでかなり途切れ々で時間が掛かったので内容が今一つつかみきれなかった。誤解と執念、妬みと欲望が引き起こした事件を独特の捜査方法で解明していく勝俣。玲子とのやり取りは笑える。もう少し集中して読了すれぱもっと面白かったと思う。

2017/07/07

好きなシリーズなので楽しんだけど、ストーリーはあまり好きじゃないかな。あまり目新しさを感じられませんでした。