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新書 沖縄読本 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2011/10/16

バリ島、ハワイイ、ニュージーランド、オーストラリア...。深く考えずにリゾートとして楽しめばいいものを、ついつい興味を持ってその歴史を調べてしまう。どこも同様に侵略され、抑圧された歴史を持っている。そうして訪れてみると今ひとつ楽しめないというどうも面倒なことを繰り返している。 ...

バリ島、ハワイイ、ニュージーランド、オーストラリア...。深く考えずにリゾートとして楽しめばいいものを、ついつい興味を持ってその歴史を調べてしまう。どこも同様に侵略され、抑圧された歴史を持っている。そうして訪れてみると今ひとつ楽しめないというどうも面倒なことを繰り返している。 沖縄もそうだ。この場合、加害者が我々本土人ということがますます心を痛ませる。 明るいオキナワのイメージの影に今もある現実をしっかり見なくてはならない。 米軍基地問題については難しい。中国のここ最近の動きをみると、あそこに米軍がいることが必要だと思える。 しかしその沖縄の人々にあまりにも大きな負担を押しつけている。 解決する道はあるのだろうか。

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2011/10/04

「沖縄ブーム」のバブル終了後、そのブームにも関わったらしい2人が、改めて「沖縄の現実」を書こうとした本。 極めて平易な、気軽な読み物で、沖縄の現在の、「長寿で健康的」というイメージが崩れてきている様子、夜の風俗の様子、年金問題、高校野球、沖縄関連の音楽などについてさらっと書かれて...

「沖縄ブーム」のバブル終了後、そのブームにも関わったらしい2人が、改めて「沖縄の現実」を書こうとした本。 極めて平易な、気軽な読み物で、沖縄の現在の、「長寿で健康的」というイメージが崩れてきている様子、夜の風俗の様子、年金問題、高校野球、沖縄関連の音楽などについてさらっと書かれている。 北海道に住む人間としては、まるで違った世界としての沖縄に興味があるけれど、やはり現実の沖縄を知るには、本に頼るのでなく実際に行ってみるに限るだろう。 それより、第14章「アメリカが辺野古移設にこだわる真の理由」という章が衝撃的だった。 この本は今年2月に出版されたものだから、鳩山政権の基地移転をめぐる迷走ぶりまで書かれているが、実はアメリカは1966年に既に、辺野古に基地を作ろうと決めていたらしい。 しかもこのプラン、単に普天間基地の中身が移動するというだけではない。この本によると、辺野古に軍港と弾薬庫も設置することにより、一帯を巨大な米軍の要塞にするつもりなのだ。この基地から、戦闘機も軍艦も発進可能なのである。 しかも、アメリカは日本の「思いやり予算」を当てにしており、これによってすこぶる格安で超高機能な要塞を建設できるという、まったくおいしい話であるそうだ。 この話は私は知らなかったのだが、みなさんは先刻ご存じなのだろうか? この本には沖縄をめぐる政治的背景についてはあまり触れられていなかったが、この部分があまりにも衝撃的だった。

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2011/09/27

「日本語下手だから」とnzでフラットメイトだった沖縄の友人の一言。これで沖縄を垣間見た事を思い出した。沖縄に関わるニュースをみる上でも、日本人として一読したい一冊。

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2011/08/11

『アメリカの鏡・日本』(ヘレン ミアーズ)という本がある。第二次世界大戦後、ダグラス・マッカーサーによって、日本での発行を禁止された本だ。 私は、これにちなみ『日本の鏡・沖縄』として沖縄を見ている。日本の鏡は中国でも朝鮮でもない。元来大陸国家や半島国家とは海洋国家日本は相容れない...

『アメリカの鏡・日本』(ヘレン ミアーズ)という本がある。第二次世界大戦後、ダグラス・マッカーサーによって、日本での発行を禁止された本だ。 私は、これにちなみ『日本の鏡・沖縄』として沖縄を見ている。日本の鏡は中国でも朝鮮でもない。元来大陸国家や半島国家とは海洋国家日本は相容れない思考法で生活を営んでいたのだと最近はよく思う。 では、沖縄はどういう場所なのか。長寿やリゾート地というのは本当か?データを見るとそうとも言い切れない。補助金漬けや振興漬けで自立心を失ったというのは本当か?独立志向や反米軍基地というのは沖縄県民の総意なのか?ヤマトンチューに恨みをもっているというのは本当か?よくよく考えてみると、沖縄というのはまさに『幻想の島』としてヤマトンチューに利用されているといっていい。沖縄を立体的に解釈できるようになる良書。 そもそも、島と島を橋でつないで生活の便を図るという思想は大陸国家の概念ではないか。沖縄は橋を必要としているのか。日本は橋を必要としているのか。沖縄を見ると世界に対する日本の相対的な位置関係がよく見える。

Posted byブクログ

2011/07/23

沖縄について、いろんな角度から分析していて、とても参考になる。高校野球の件は特に興味深くて、無意識下でなんとなく感じていたことを言語化してくれた。バイブル的一冊。

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2011/07/12

今年の夏に家族旅行して沖縄に行く計画をしています。ガイドブックは少しは見ているのですが、沖縄について書かれた本を図書館で目にしたので手にとってみました。 沖縄とは暖かい南国で平均寿命が日本で一番長い県として認識していましたが、最近では、男性や若い世代を中心に異変が起きているこ...

今年の夏に家族旅行して沖縄に行く計画をしています。ガイドブックは少しは見ているのですが、沖縄について書かれた本を図書館で目にしたので手にとってみました。 沖縄とは暖かい南国で平均寿命が日本で一番長い県として認識していましたが、最近では、男性や若い世代を中心に異変が起きていることを初めて知りました。 沖縄は明治維新までは独立国の扱いだったので、沖縄に住んでいる人には特別の思いがあるのでは、ということがおぼろげながら感じられました。機会があれば、沖縄の歴史について解説している本を読んでみたいを思いました。 以下は気になったポイントです。 ・2002年に厚生労働省が公表した都道府県別生命表(2000年度調査)にて、沖縄女性は平均寿命1位であったが、男性は4位から26位になった(p19) ・平均余命において、男女とも65歳以上は一位だが、40歳男性で9位、20歳男性で23、零歳男性で26位であった(p20) ・2008年肥満率は、沖縄男性が46%、女性が39%で、男女ともに全国ワースト一位(p24) ・鉄器伝来前の沖縄は大規模な侵略争いがない神話と伝説に彩られた時代、それ以降は覇権争い(三山時代)となる(p40) ・1500年に八重山に対する史上初の軍事侵攻が敢行されて、最後まで抵抗した与那国島も1510年には首里王府の実効支配した入った(p45) ・内閣府発表の県民所得は、沖縄県が204万円で、東京の454万円と比較して、2.2倍の格差がある(p50) ・沖縄で年収1000万円以上の納税者の割合は「10.2%」で、東京の「16.8%」に引き続いて、ベスト9位だが、殆どは軍用地主で米軍基地として土地を貸している人たち(p62) ・2012年3月には沖縄振興特別措置法が期限切れ(1982,1992,2002年には延長)となり、復帰以来40年間続けられてきた振興策や税制優遇はなくなる(p66) ・沖縄は現在、恐ろしい勢いで自然の海岸線がなくなっている、2000~2007年で新たに増加した面積の割合は沖縄県が全国一位(p78) ・南城市知念にある世界遺産・斎場御嶽びゃく、が2007年7月から有料化された(p84) ・2001年に「ちゅらさん」が朝の連続テレビ小説で放映されると、沖縄ブームは過熱、2003年以降は、500万人超の観光客が訪れた(p115) ・沖縄民謡で使われるのは「ド、ミ、ファ、ソ、シ」の5音階(琉球音階)で、インドネシアのバリ島やジャワ島と同じ(p155) ・日本(ヤマト)と沖縄の関係は、1609年の薩摩藩による琉球侵略まで遡る、幕末までは沖縄は日本の属国、それ以降も琉球処分、沖縄戦、サンフランシスコ講和条約等、多くの問題を抱えている(p211) ・サンゴは環境により、褐虫藻を体内に取り込んだり放出したりする、放出すると「白化現象」が見られる(p264) ・沖縄は海域を含めると東西900、南北400キロにわたる日本で一番大きな県である、島嶼群は、沖縄本島地方・宮古地方・八重山地方の3つに分かれる(p276) ・ポルトガルは、インドのゴア、マラッカを占領したのちに、マカオを拠点として明との貿易、さらには長崎とマカオを結ぶ交易ルートを確保したため、琉球の中継貿易は衰退(アユタヤの琉球人町)した(p374) 2011/6/5作成

Posted byブクログ

2011/04/27

リアルな沖縄を伝えているように思いました。沖縄は決して、楽園ではないけれど、そこにはキチンと沖縄の生活と歴史があります。沖縄に興味を持っている方は、ぜひ一読を。

Posted byブクログ